『ファインディング・ドリー』は『トイストーリー3』を超えて、ピクサー史上ナンバーワン映画になるかもしれない

全米興収ランキング(6/24〜6/26付)

1『ファインディング・ドリー』(→)
2『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(New)
3『Central Intelligence』(↓)
4『ロスト・バケーション』(New)
5『Free State of Jones』(New)
6『死霊館 エンフィールド事件』(↓)
7『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(↓)
8『X-MEN:アポカリプス』(↓)
9『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』(↓)
10『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(↓)
(速報値/Box Office Mojo参照)

20年ぶりの続編となった『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』。1996年の年間ナンバーワンヒットとなった前作は最終的に3億ドルの興行成績をあげたのだが、どうやら今回は前作には及ばないようだ。全世界が注目していた超大作が、またしても今年のサマーシーズンの罠に嵌ってしまった。

インデペンデンス・デイ (C)2016 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

4000以上のスクリーンで大々的に公開された『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は、木曜ナイト上映の成績の時点で芳しくなく、その時点から概ね否定的な評価がつけられた。もっとも、ローランド・エメリッヒ作品は批評よりも興行が成功すれば、とのきらいがあるとはいえ、アメリカ国内では2億ドルを超すヒットが『ID4』1作目以降出せないでいるのが実情だ。

例によって今回も、オープニング興収は4160万ドル。最終興収が1億ドルに届かなかった『紀元前1万年』の初週末を超えたとはいえ、1館あたりのアベレージでは下回ってしまっているので、これは危険水域だ。

現在8位に踏みとどまっている『X-MEN:アポカリプス』が4000スクリーン超で初週末6000万ドルを超えておきながら、まだ1億5000万ドル程の興収しかあげられていないことと比較すると、制作費の1億6500万ドルを国内で回収することも危ういのではないだろうか。すでに制作が噂されている3作目や、エメリッヒの次回作『Moonfall』への影響は少なくないだろう。

そんなSF超大作を尻目に、『ファインディング・ドリー』は今週も優雅に水中を漂う。

ファインディング・ドリー (C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

2週連続のナンバーワンで、興収は早くも2億8000万ドルを超えてきた。
公開1週間の成績では歴代10位。2週目の週末興収は歴代8位。わずか10日間で、ピクサー作品史上第5位まで興収を伸ばし、この記事が掲載される頃には4位の『カールじいさんの空飛ぶ家』を超えているかもしれない。もはや、前作を超えることはもちろん、『トイストーリー3』を超えてピクサー史上ナンバーワン、さらには『シュレック2』を超えてアニメ映画史上ナンバーワンも時間の問題だろう。

先週なかなかの好成績で2位に滑り込んだ『Central Intelligence』は、今週も3位に踏みとどまる。今週公開されたジャウマ・コレット=セラの最新作で、ブレイク・ライブリー主演のサバイバルスリラー『ロスト・バケーション』との接戦を見事に制したのである。

また、4位に初登場となった『Free State of Jones』は、『ハンガー・ゲーム』1作目以来となるゲイリー・ロスの監督4作目。オスカー俳優マシュー・マコノヒーと、『ベル ある伯爵令嬢の恋』でブレイクしたググ・バサ=ローの共演こそ話題になったが、苦い出足となった。初週末770万ドルほどで、スマッシュヒットとなった『カラー・オブ・ハート』を下回る、ロスのキャリア最低のスタートとなった。ますます寡作が進んでしまうのだろうか。

ベストテン圏外の初登場作では、ニコラス・ウィンディング・レフンの新作『The Neon Demon』が中規模公開で15位にランクイン。さすがに『ドライブ』ほどのヒットは厳しいか。館アベレージは前作さえ下回っているのが気掛かりなところ。また、各映画祭で話題となっている、ポール・ダノとダニエル・ラドクリフ共演の『Swiss Army Man』は3館のみの公開ながら、1館あたり38000ドルの好アベレージでスタート。拡大公開が楽しみとなる。

来週はスティーブン・スピルバーグ監督最新作『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』、そして『ハリー・ポッター』シリーズの終盤を任された逸材デヴィッド・イェーツ監督の最新作『ターザン:REBORN』がそれぞれ超拡大公開で登場。『ファインディング・ドリー』のV3を止めるのは果たしてどちらか。

(文:久保田和馬

    ライタープロフィール

    久保田和馬

    久保田和馬

    久保田 和馬 1989年生まれ。映画評論家/映画ライター/映像作家。フランス映画とアジア圏の映画をこよなく愛する。大学時代からの自主制作の延長で映像制作を行い、2013年から文筆業を開始。「図書新聞」へ映画評の寄稿、「リアルサウンド映画部」への寄稿など。

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