シャアとララァがここで出会う!『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN Ⅳ 運命の前夜』完成記念イベント開催!

宇宙世紀0079年に始まる地球連邦とジオン公国との1年戦争を舞台に繰り広げられる『機動戦士ガンダム』(79~80/通称ファースト・ガンダム)。その世界観をベースに、ファーストのアニメーション・ディレクター&キャラクター・デザイン&作画監督で知られる安彦良和がコミカライズしたのが『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』です。

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 その『THE ORIGIN』の中で、ジオン公国の“赤い彗星”と恐れられたシャア・アズナブルと、その妹で地球連邦軍のセイラ・マスの幼年~青年期を描いた「シャア&セイラ篇」を安彦自身が総監督を務めて描くアニメーション4部作の最終編『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN Ⅳ 運命の前夜』が、11月19日より2週間限定イベント上映されますが……

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街vol.174》

それに先駆け、11月5日に東京オペラシティコンサートホールにてプレミア上映会&トークショー&ライヴ『赤の旋律』が開催されました!

今回で完結ではなく、実は
ファースト・ガンダムへ繫がる“始まり”

今回のイベントではシャア・アズナブル役の池田秀一をはじめ早見沙織(ララァ)、渡辺明乃(キシリア・ザビ)、喜山茂雄(ランバ・ラル)、藩めぐみ(セイラ・マス)、安彦良和総監督、そして今回の主題歌を歌う森口博子が出席。場内およそ1300名の観客に見守られながら、熱く微笑ましいトークを展開していきました。

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第1部は、池田秀一や藩めぐみたちによる朗読劇。『THE ORIGIN』のストーリーを、二人が演じた役の立場から語り続けていきます。

この後『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN Ⅳ 運命の前夜』の本邦初上映。これまで、ザビ家の陰謀で両親を亡き者にされたキャスバル少年が、やがて成長してシャア・アズナブルと名乗り、ザビ家の四男(三男説もあり)ガルマに接近し、復讐の糸口を探っていくという流れの中、最終編『運命の前夜』ではファースト・ガンダムの中でシャアが唯一心を開くニュータイプの女性女ララァ・スンとの運命の出会いや、ジオン公国の勃興および一年戦争勃発に至る経緯などが描かれていきます。

個人的にはシャアとララァの出会いのシークエンスが印象深く、またドラマが終わってエンドタイトルに森口博子の熱唱する主題歌《宇宙(そら)の彼方で》の、その後の1年戦争を含むガンダム・サーガを見事に象徴した世界観を耳にしながら、これで終わりではなく、ここからガンダム・サーガが始まるのだというカタルシスで心が震えました。

『シャア&セイラ編』に続く『ルウム編』
その公開時期は……

第2部は、声優陣によるトークショー。シャアを演じ続けて30年以上、今回はついに若き日のシャアを演じきった池田秀一は一言「疲れました(笑)」。

彼はシャアの幼年期キャスバルこそ演じていませんが(田中真弓が演じました)、そこから少し成長した少年エドワウを自分が演じていいのかを製作サイドに決めてもらうべくオーディションを受けて、見事に合格して演じ、そのまま若き日のシャアへと突入していったのです。

「シャアの台詞に『この私にプレッシャーをかけるとは⁉』というのがありますが、私にとってこの『THE ORIGIN』こそ久しぶりのプレッシャーでしたが(笑い)、何とか4本やり終えることができて、今はほっとしています」

今回が初登場となるララァ役の早見沙織は、今回初登場でしたので、とても緊張したとのこと。
「アフレコ当日も現場に入る直前まで足が震え、台本を持つ手が震え、手汗で台本がシワシワになり、そういうことを繰り返しながら、何とか終えることができました。でも、ララァはこのシリーズにおいて本当に大事な役柄であり、これまでの歴史みたいなものを感じながら、私なりに伝えさせていただけたらと思いました」

若い頃から既に怖かった(?)キシリア・ザビ役の渡辺明乃は「今回キシリアは金髪のキャサリンに変装して登場しますが(笑)、このときのエピソードは、まさに彼女の生きざまみちなものが決定づけられていった回だなあと思わされました。基本はちょっと怖い人ですけど、変装するオチャメさというか可愛さもまだ持ち合わせていて、でも結論としてはやっぱり怖い人だった(笑)。それが今回のキシリアです」

ランバ・ラル役の喜山茂雄演じるランバ・ラルは今回シャアや“黒い三連星”とともに戦闘に参加。「いや、もう負ける気しないでしょう! だって、この5人ですよ(笑)。ただ、久しぶりの収録だったので、いろいろ事前にプランを練っていたのですが、いざ現場に入ると“黒い三連星”の連中に引っ張られてしまい、NGが出ました(笑)。ちなみに昨日(11月4日)はガンダム年表によるとアムロの誕生日だったそうで、では今日(5日)は何て書いてあるだろうと調べたら〈ランバ・ラルの命日〉でした(笑)。でも、今後もガンダムを倒せると思いながら演じていきたいと思います!」

今回はセイラの出番がなかった藩めぐみですが、「その分今回は初めて『THE ORIGIN』という作品を客観的に見ることができたかなと感じています。今までガンダムの世界は普段の私たちの生活とは遠いものだと思っていたのですが、実は登場人物それぞれ家族がいたり、人間らしい一面があったりして、後にニュータイプとしてモビルスーツに乗る人たちも、私たちと同じ人間なんだということを気づかされましたね」

この日、初めて一般の観客に『Ⅳ』を見てもらったばかりの安彦良和総監督。場内の割れんばかりの拍手が収まらず、総監督自らそれを制する場面もあったほど。「2014年の年明けから実質スタジオでの作業を開始して、およそ2年経ち、無事に『シャア&セイラ編』4本作り終えることができて、僕もスタッフもほっとしています。今は引き続き『ルウム編』の制作に入らせていただいております。これを完成させることで、ようやく“ファースト・ガンダム”の過去をすべて語り終えるということになります。その第1弾は2017年の秋公開予定ですので、こちらもご期待ください」

この後、森口博子が登壇し、今回の主題歌《宇宙の彼方で》と、シャアとララァの出会いをイメージしたカップリング曲《Day by Day…きっと》を初披露。

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「《宇宙の彼方で》は服部隆之先生の深くて壮大なメロディと森雪之丞さんのストレートで衝撃的な歌詞が胸に刺さりました。人間の愚かさや平和の祈りといった永遠のテーマが衝撃的な言葉で綴られています。同時に『機動戦士ガンダム』は現代社会を見据えた予言的な作品だったのだなとも31年経って改めて気づかされました」

TVシリーズ『機動戦士Zガンダム』(85)、長編映画『機動戦士ガンダムF91』(91)、プレイステーション2ゲーム『SDガンダム GGENARATION SPIRITS』(07)と10代ごとにガンダム主題歌を歌い続けてきた彼女は、まさに“ガンダムの歌姫”と呼ばれるにふさわしい存在です。

「『機動戦士Zガンダム』主題歌《水の星から愛をこめて》でデビューさせていただいてから、昨年で30周年を迎えさせていただきました。その間ずっとガンダムに育んでいただき、ファンのみなさまとともに歩んでこられたことが幸せです。今回の《宇宙の彼方で》の歌詞に出てくる“争い”とはファーストの1年戦争に繫がるわけですから、つまりはガンダムの始まりを歌わせていただくという奇跡を感じております」

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イベント終了後もアンコールに応えて、何と《ETERNAL WIND~ほほ笑みは光る風の中~》を熱唱。場内のファンを感涙させてくれました。

最後に安彦総監督から一言。

「今回上映される『Ⅳ』には『ルウム編』の予告が入っております。それによりますと、第1弾の公開は2017年の秋とのことです……もう言っちゃっていいんですよね?(笑)ちょっと間が空きますが、その分良いものを作ろうと頑張っておりますので、どうぞお楽しみに!」

(取材・文:増當竜也)

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    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。

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