『インフェルノ』、シリーズを知らなくても楽しめる5つの理由

インフェルノ

ロバート・ラングドンシリーズ第3弾『インフェルノ』。歴史を交えつつ、人類を滅亡に追い込む細菌兵器の行方を捜すというミステリー映画です。これまでの作品を見ていなくても楽しめるストーリーとなっている本作の魅力をお伝えいたします。

1・主人公と観客の視点がほぼ同じ

主人公は冒頭ある事件に巻き込まれ、事件発生直前からの記憶を失います。そのため、誰が敵で誰が味方かまったく分からない状態で、登場人物同士の関係についての情報などは、主人公と観客がほぼ同じ視点で話が進んでいきます。

物語の進行につれて少しずつ事件前後の記憶を取り戻し、より緊張感を生んでいきます。このドキドキ感がたまりません。

シリーズものであれば、それまでの作品に出てきた人物やストーリーが続いていたりすることもありますが、本作にはまったくそういうことがないため、おさらいをする必要もありません。

インフェルノ

2・歴史的な芸術品や建物、風景が魅力

これはシリーズを通して言えることなのですが、歴史的な建物や芸術品が多数登場します。これは魅力の1つと言えるでしょう。本作のキーワードはダンテで、タイトルにもなっている彼の絵画やデスマスクなど、ダンテにまつわるものが多数登場します。

歴史マニアでなくても、建物の美しさや絵の凄さなどは伝わってくるので間違いなく楽しめるでしょう。しかも謎解きのヒントは美術品や工芸品などに記されています。

観光名所では、イタリアのフィレンツェからはじまり、ヴェネツィア、イスタンブールを経てブダペストへと向かいます。本当にどの景色も美しい。ロードムービーという側面はないはずですが、綺麗な景色を堪能できます。

インフェルノ 003

3・リアリティのある設定

本作のキーパーソン、ゾブリストの行動の動機は人類に対する警鐘。このまま増え続けて絶滅するのを避けるため、人類を減らしてしまおうという考えが本作では描かれています。

この考え自体は、そう珍しいものではなく、本当にこういう風に考えてる富豪はいるらしいです。昨年ではとあるスパイ映画の悪役が同じ考えで、選ばれた人類以外を抹殺させようとしていました。

いつこういう人類を減らす目的の細菌テロがあってもおかしくない、というところがリアリティを感じます。

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4・キャストが多国籍

主人公のトム・ハンクスはアメリカですが、ヒロインのフェシリティ・ジョーンズはイギリス、WHOのリーダー役のシセ・バベット・クヌッセンはデンマーク、同じくWHOの捜査員を演じるオマール・シーはフランス、謎の危機管理会社の総監役のイルファン・カーンはインドと国際色が豊か。これはダン・ブラウンの原作が国際的な背景が描かれているから、様々な国籍から最適なキャスティングをしているそうです。

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5・ラストが映画オリジナル

原作のある本作ですが、クライマックスの展開は異なります。

そのため原作を既に読んでいる方にも新鮮な驚きが待っています。原作は原作、映画は映画で、素敵なラストが待っています。

映画を先にご覧になった後で原作を読んでみるのもまた良いかもしれませんね。

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まとめ

本作が面白かった点は、やはり冒頭でお伝えした主人公が事件前後の記憶を失っているところでしょう。観客には予備知識などまったく必要なくなり、何が正しく、何が悪いのか、誰を信じ、誰を疑うのかという条件が主人公と観客でまったく同じになり、そこから生じる緊張感が楽しめます。

さらに徹底して楽しみたい人は、あらすじ以外の情報を入れないことをオススメします。

期待してはいましたが、記憶喪失からの記憶を取り戻しつつ、人間関係を整理しつつ、事件を解決していくという展開が、とても面白くて個人的にシリーズ最高の作品となりました。

秋の夜長といえばミステリー。極上の歴史ミステリーを映画館でぜひ堪能してください。

(文:波江智)

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    ライタープロフィール

    波江智

    1978年生まれ。映画ライター。シネマトゥデイややcinema Ala Carteなどに寄稿。ジョージ・ルーカスとガイ・リッチーを敬愛。ベストムービーは『ロックストック&トゥースモーキングバレルズ」。

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