俳優・映画人コラム

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2016年12月18日

菅田将暉 4つの魅力!『ディストラクション・ベイビーズ』の“極端”なキャラクターも見逃すな!

菅田将暉 4つの魅力!『ディストラクション・ベイビーズ』の“極端”なキャラクターも見逃すな!

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(C)2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会



現在ブルーレイ&DVD発売中の『ディストラクション・ベイビーズ』は刺激的な暴力描写、破滅的なシナリオ、抜群のロケーションなどにより熱狂的な支持を得た映画です。

※こちらの記事も書きました↓
柳楽優弥と菅田将暉が世界を挑発「ディストラクション・ベイビーズ」、地元出身者が豆知識を紹介!

柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎という旬の若手俳優たちが強烈なキャラクターを演じており、それが圧倒的なインパクトを与えているというのも大きな魅力。特に、菅田将暉の魅力が“もっとも極端に”表れた作品と言えるのではないでしょうか。

ここでは、まず菅田将暉の出演作を振り返り、その上で『ディストラクション・ベイビーズ』の彼の役柄がどのようなものになっているのかを考えてみます。

菅田将暉の魅力その1:
圧倒的な美形!


菅田将暉は、やはりとんでもない美形です。オタク女子たちによるドタバタコメディであった『海月姫』では美女と見間違うほどの女装男子を演じていましたし、雑誌モデルだった少女の恋を描いた『溺れるナイフ』での“海辺の町に住んでいるのに真っ白な肌”という美少年っぷりは圧巻です。

『溺れるナイフ』の菅田将暉のキャラクターは、どこか浮世離れしていて、“現実には絶対にいない”とまで言ってしまえそうでした。そうしたある種の“映画でしかありえない理想の男性像”をも、菅田将暉は体現してしまえるのです。

菅田将暉の魅力その2:
子犬のように人懐っこい!


鬱屈した環境での男女の物語を描いた『そこのみにて光り輝く』では、菅田将暉は粗野で大雑把、だけど主人公にとっても懐いてくれて、どこか憎めないというキャラクターを演じていました。菅田将暉のファンであると、彼が笑った時に見せる汚い歯を見て、いい意味で「うわっ」となってしまうかもしれません。

『何者』でも、菅田将暉は人懐っこく、明るく純粋な青年を演じていました。気が良すぎて若干のうっとうしさもあったりするのですが、それも含めてキャラクターの魅力になっています。

『ピンクとグレー』での役柄も同様の親しみやすさがありましたが、幼馴染に嫉妬をしてしまい、自己嫌悪に陥ってしまうという面も見せていました。基本的には明るくふるまっているけど、どこかに影があるというキャラクターも、菅田将暉は表現できるのです。

菅田将暉の魅力その3:
凶暴性が滲み出ている!



菅田将暉の目は細く、その眼差しが鋭いためか、どこか凶暴性を滲ませているようなところがあります。『そこのみにて光り輝く』の憎めない役柄にも少しだけその要素がありましたし、『暗殺教室』での斜めに構えた態度の少年にも凶暴性の片鱗が見られます。

そして、『ディストラクション・ベイビーズ』の菅田将暉は、その凶暴性が全面に出まくっています。まるで子犬のように主人公についてくるというある種の純粋さは『そこのみにて光り輝く』の役と似ていますが、いざ連続暴行事件に関わるようになってからは、感情移入の余地がなくなるほどに、“野蛮”で“粗暴”かつ“無計画にやりたいほうだい”になってしまいます。

ここまで極端に“凶暴性が暴走している”というキャラクターを、菅田将暉は見事に演じきっています。柳楽優弥演じる主人公は一切の感情移入を阻むようなモンスターのような存在でしたが、菅田将暉もまた、タイプの違った“人ならざる存在”にすら見えてくるのです。

菅田将暉の魅力その4:
ツッコミスキル!


菅田将暉の芸達者ぶりは“ツッコミが上手い”というところにまで及んでいます。

そのツッコミスキルの高さを知ることができるのは、こちらも現在レンタル中の『セトウツミ』です。ほぼ関西弁での会話劇だけで構成されている作品なのですが、池松壮亮のボケに対するツッコミが鋭すぎて、笑えるだけでなく変な感動を覚えるほどでした。

そのほか、『明烏 あけがらす』でも菅田将暉は借金返済に追い込まれるダメなホスト役を演じており、そちらでもツッコミ役になっていました。正確には“普通だったらボケにまわるほうなのに、周囲の状況がおかしすぎてツッコミ役にならざるを得なくなった”キャラクターなのですが、菅田将暉はそうした複雑な状況で困惑する様も見事に演じているのです。

そんな菅田将暉は、2017年に公開予定の『銀魂』にて、原作コミックからツッコミ役の代表格と言える、新八というキャラクターを演じることが決まっています。菅田将暉はこの役について、「原作の中でも『この世界観における突っ込みの必要さナメんなよ!』と言っているくらい大事」とコメントしており、期待に胸が高まりますね。

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(C)2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会



まとめ:
いろいろな役を見て、俳優の魅力に気づいて欲しい!


これまで挙げたように、菅田将暉は浮世離れしたような役も、人懐っこい役も、狂気的な役も演じられて、なおかつツッコミも上手いという、もはや日本映画にはいなくてはならない素晴らしいカメレオン俳優です。

世の中には様々な俳優がいますが、似たような善良な役ばかりだったりすると、その演技の幅を知ることができないですし、何よりその全ての魅力に気づくことができません。
『溺れるナイフ』のただただ美しい菅田将暉、『何者』のカワイイ菅田将暉を堪能するのももちろんいいですが、『ディストラクション・ベイビーズ』の凶暴で粗野でどうしようもない感じ(※褒め言葉)の菅田将暉も見て欲しいのです。

余談ですが、菅田将暉は『銀魂』について、「少なからずこれまでの人生では突っ込みタイプではありますので精一杯演じさせて頂きます!」ともコメントしていたりもします。“素”の菅田将暉に近いのは、実はツッコミ役のキャラクターなのかもしれませんね。

『ディストラクション・ベイビーズ』のブルーレイ&DVDは既に発売中。是非チェックしてみてください。
https://goo.gl/U5tg7C

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(文:ヒナタカ)

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