日本のイメージを作り上げた海外映画5選

東京 渋谷 shibuya

Photo credit: kalcul via VisualHunt.com / CC BY-NC-ND

先月行われたリオ五輪の閉会式。そこでは改めて日本に注目が集まりました。SF映画に出てくるような高層ビル、ワビサビの雰囲気漂う寺院からはアニメやゲームのキャラクターが飛び出し、伝統文化とクールジャパンの力が世界中の人々の心を掴み、海外に既存する「日本」のイメージがより一層強まった、といえるのではないでしょうか。

では、日本、そして東京は、海外でどのように描かれているのでしょうか? 今回は東京を舞台にしている海外映画を紹介しながら、そのイメージを探りたいと思います。

『東京画』(1985年)

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ドイツの映画監督ヴィム・ヴェンダーズのドキュメンタリー映画です。小津安二郎を敬愛するヴェンダーズが小津の『東京物語』の製作を振り返りながら、東京の「現代」を探ります。パチンコの絶えない騒音、代々木公園で踊るロカビリーたち、東京を隅から隅まで走る電車など、80年代とはいえ、とても現代的な日常風景を見せてくれる映画です。

『WASABI』(2001年)

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アクションサスペンス映画『WASABI』が欧米における日本のイメージを作り上げた有名な映画です。19年前に姿を消した最愛の日本人女性ミコが死んだと知ったフランスの警察官ユベール(ジャン・レノ)が日本へ。そこで彼女の間に娘ユミ(広末京子)がいたことを知り、娘をヤクザから守るために友人のモモとともに戦います。
『WASABI』はユーモアが溢れる映画ですが、東京のゲームセンターを描くシーンや、娘の独特なファッションスタイルが最も欧米人の興味を引くポイントです。

『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年)

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旅に出るまえに映画を通じて目的地の国について学ぼうとする人が少なくないですよね。来日する欧米の人が必ずと言っていいほど観るのが『ロスト・イン・トランスレーション』です。
東京へ向かう写真家の夫に着いてきた若い女性シャーロット(スカーレット・ヨハンソン)が、年配のハリウッド俳優ボブ(ビル・ムーレイ)に出逢い、東京を彷徨いながらお互いの孤独感を語り合います。ネオン街を歩き、言葉の壁とぶつかり続けるシャーロットとボブの物語は、初めて日本を訪れる人の不安と躊躇いを如実に描き、今でも欧米における日本のイメージを作り出している映画といえます。

『TOKYO!』(2008年)

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フランス・日本・ドイツ・韓国合作映画『TOKYO!』は、「インテリア・デザイン」「メルド」「シェイキング東京」、三つの短編から成っています。映画監督の彼氏とともに上京し居場所が見つからないヒロコの不思議な変身や東京都内のマンホールから出て通行人を襲う怪人が起こす事件、女性ピザ配達人に再会するために地震で揺れている東京を歩き回る引きこもり男の冒険。『TOKYO!』は東京を舞台にシュールな世界を描きながら日本の過去と現在を探る映画です。

『ライク・サムワン・イン・ラブ』(2012年)

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黒沢明やマーティン・スコセッシをはじめ、世界中の映画監督から尊敬されるイランの監督、アッバス・キアロスタミの最終作『ライク・サムワン・イン・ラブ』は東京で撮影されました。
東京のネオン街を背景に『ライク・サムワン・イン・ラブ』がお年寄りの元大学教授タカシ(奥野匡)、デートクラブで働く女子大学生明子(高梨臨)とその彼氏ノリアキ(加瀬亮)、3人を中心としたラブストーリーを描きます。
『5 five〜小津安二郎に捧げる〜』(2003年)とともに、『ライク・サムワン・イン・ラブ』もアッバス・キアロスタミの日本との縁を象徴する作品であり、国境を超えた映画だといっても過言ではないでしょう。

2020年東京五輪が与える? 映画業界への影響

これからも、映画は海外における日本のイメージを作り続けていきます。
変わりゆく日本・東京、2020年東京五輪で全世界へ見せる新たな姿によって、今後どのように映画へ反映されるのか、今から楽しみです。

(文:グアリーニ・ レティツィア)

    ライタープロフィール

    グアリーニ・ レティツィア

    グアリーニ・ レティツィア

    南イタリアのバジリカータ州出身。大学院で日本現代文学を研究しながらライターとして活躍しています。中学生の時から小説を読むことと映画(特にインディーズ・ムービー)を見ることが好きで、誰もがそうではないことを知った時のショックは一生忘れません。最近ドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ダウントン・アビー』にはまっています。

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