二階堂ふみ、『蜜のあわれ』で人間以外の役に!?『蜜のあわれ』ポップで結構笑える魅力を紹介

バラエディやCM、映画に引っ張りだこな若手女優・二階堂ふみ。そんな彼女の最新作『蜜のあわれ』を紹介いたします。同作は室生犀星の幻想的な小説が原作であるため、結構変わった恋愛物語です。

蜜のあわれ
(C)2015「蜜のあわれ」製作委員会

今回の二階堂ふみの役柄は……

『脳男』では爆弾犯、『悪の教典』では内気な女子高生、『地獄でなぜ悪い』ではヤクザの娘、『味園ユニバース』では関西弁などなど幅広い役を演じてきた彼女。今作では金魚を演じています。ついに人間役以外です。人魚姫でもありません。

金魚といえば自分がパッと浮かぶのは赤い金魚です。そしてなんとなく活発でそこら中を走り回る、そんなイメージ。二階堂ふみはそんな金魚を人間にしたような雰囲気で演じています。元気で人懐っこくて愛嬌があって少女のよう。でもしっかり色気があり、この役を演じられるのは二階堂ふみしかいないな、と映画を見ていて思いました。

もうこの金魚がとても可愛らしくそしてたまにエロい!二階堂ふみの魅力を余すことなく発揮してると言えるでしょう。特に一人称が「わたし」ではなく「あたい」というのが最高に可愛ったです。喋り方も昭和中期くらいなので、ちょっと古めかしくて、でもそれが似合っています。

また二階堂ふみが身につけるものや食べるものの色に注目してみましょう。とてもわかりやすい色が使われております。分かりやすいといえば分かりやすいところなのですが、徹底しているところがいいんです。そしてどれもよく似合っています。特に冒頭のワンピースなんて、キービジュアルにも使われておりますが最高です。

金魚、老作家、幽霊の三角関係?

そんな金魚が、飼い主である老作家と恋をするというお話。さらに、老作家のかつての教え子が幽霊としてでてきて三角関係に!ちなみに幽霊役は真木よう子です。序盤は老作家と金魚の2人(?)だけで展開していくのですが、幽霊が現れてから、金魚売りのおじさんや、生きてる人間が登場し始めます。そして幽霊との出会いが金魚に変化をもたらします。

ところどころ性的関係であることを匂わせる会話が繰り広げられているのですが、幽霊が現れてから「生きること・生命・生」に関しての発言も増えていきます。演じてるのが生命力溢れる二階堂ふみだから、当然ハマっております。それにしても死んだ幽霊に「生きること」について考えさせられるってのはまた妙な塩梅ですね。生に関することから、金魚はある行動にでて、そのあとは一人称まで変化していきます。いわゆる少女から女性への変化とでもいいましょうか。それをきちっと演じ分けてるところが二階堂ふみのすごいところといいましょうか。

一方、真木よう子は普段の強気そうな演技は封印し、幽霊らしく儚くあまり元気のない演技を披露しております。衣装や雰囲気、髪型やメイクなどで、名前を聞いてないと一瞬誰かわからないというような化けっぷりでした。残念ながら幽霊なので衣装の変化はありません。

基本的に会話劇

登場人物がほとんどおらず、ほぼ会話だけで構成されております。原作がそうだからというのもあるのでしょうが、映画でもそのあたりは変わっておりません。そして幻想的な雰囲気やキャストがとてもいい作品にしております。

会話がメインだと退屈しそうという人もいるかもしれませんが、まったくそんなこともなく、話し方が当時の話し方なので結構新鮮な印象を受けます。エンタメ系の小説ではありませんが、明るい雰囲気で結構コミカルではちゃめちゃな感じが面白い映画です。

二階堂ふみのアイドル映画ともいえなくはないですが、「性と生」というようなテーマでしっかりしており、言葉尻や映像の雰囲気などできっちり幻想文学のニュアンスも残してあります。テーマがテーマであるため、二階堂ふみが結構体を張っています。そういうところも見所いえるでしょう。

今後もいろいろ出演作が決定していおり、さらなる飛躍していく女優・二階堂ふみ。彼女の最新作をぜひ劇場で。

『蜜のあわれ』は4月1日から全国公開。

(文:波江智)

    ライタープロフィール

    波江智

    1978年生まれ。映画ライター。シネマトゥデイややcinema Ala Carteなどに寄稿。ジョージ・ルーカスとガイ・リッチーを敬愛。ベストムービーは『ロックストック&トゥースモーキングバレルズ」。

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