小説を読む時間がない人へ―映画化された名作海外文学6選

「久しぶりに小説読みたいな! けどそんな時間がない」

忙しい毎日を送っている中でこのように考える人が少なくないでしょう。けど、諦めるのはまだ早い! 読書とはまったく同じ経験だと決して言えませんが、本を読む時間がなければ小説に基づいた映画を観たらいかがでしょう。

というわけで今回は映画化された海外文学の作品6選をご紹介します。

1:『ロミオ&ジュリエット』(1996年)

ロミオ&ジュリエット (字幕版)

誰もが知っているシェークスピアの名作『ロミオとジュリエット』がしばしば映画化されます。1968年のフランコ・ゼフィレッリ監督のも非常に有名ですが、1996年にバズ・ルーマン監督がシェークスピアの原作の台詞そのまま使いながら舞台を現代ブラジルのヴェローナ・ビーチ(架空の都市)に変え、モンタギュー家とキャピュレット家の争いをマフィア同士の抗争に置き換えました。

ベルリン国際映画祭で銀熊賞 (男優賞)を受賞したほど素敵な演技を見せた若いレオナルド・ディカプリオも見所です。

2:『華麗なるギャツビー』(2013年)

華麗なるギャツビー(字幕版)

これもバズ・ルーマン監督の映画で、主演がレオナルド・ディカプリオが務めています。1920年代のアメリカで設定されているこの物語は、快楽的な生活を送る謎の富豪ギャツビーとある女性との恋を描きますが、ギャツビーが一体何者なんだ…?

バズ・ルーマンの映画でF・スコット・フィッツジェラルドの小説『グレート・ギャツビー』が映画化されたのは5回目になります。バズ・ルーマンの独特なカメラの動きやカラフルな色彩が気に入らない人にフランシス・フォード・コッポラ監督のほうオススメです!

3:『アンナ・カレーニナ』(2012年)

アンナ・カレーニナ [DVD]

19世紀ロシアの文豪L・N・トルストイの代表作『アンナ・カレーニナ』は、1927年から7回も映画化されました。2012年にキーラ・ナイトレイ、ジュード・ロウ、アーロン・ジョンソンなどの豪華キャストでジョー・ライト監督が再びこの偉大な作品の映画化に挑んだのです。

19世紀ロシアを舞台に、政府高官である夫との愛のない結婚や社交界から逃げたい女性と青年将校との熱愛を中心に物語が進行します。キーラ・ナイトレイをはじめ、共演陣の演技が素敵な映画ですが、豪華な衣装と舞踏会の振り付けが印象に残るでしょう。また、舞台劇のように作られたこの映画は、場面転換の際に映像が隣のステージに移動するという独特の手法を用いていることも見所です。

4:『カポーティ』(2005年)

カポーティ [DVD]

トルーマン・カポーティの名前が『ティファニーで朝食を』で知られているでしょう。オードリー・ヘプバーンの演技に心が奪われてつい本を手に取った人が多いのではないかと思います。しかし、作家トルーマン・カポーティの正体に近づいてみたいならば、『冷血』を読むべき。あるいは、この名作を書き上げた6年間に迫る伝記映画『カポーティ』を観るべきでしょう。

ノンフィクション・ノヴェルである『冷血』が1959年11月15日にカンザス州西部のホルカム村で起こった殺人事件をもとに書かれました。この傑作作品をつくるためにカポーティが6年間に渡って取材し、二人の殺人者たちと信頼関係を結んでいました。その結果、二人の理解者でありながらも彼らの死を待つというジレンマに陥ったのです。

「神が才能を授け給うにしろ、必ず鞭を伴う。いや鞭こそ才能のうちなのだ、自らを鞭打つ」。『カメレオンのための音楽』の中ではカポーティがこのように記述したが、『カポーティ』がその言葉の意味を如実に語ってくれます。

5:『めぐりあう時間たち』(2002年)

めぐりあう時間たち [DVD]

マイケル・カニンガムの小説『めぐりあう時間たち―三人のダロウェイ夫人』に基づく映画です。1923年のロンドン郊外で『ダロウェイ夫人』を執筆する作家ヴァージニア・ウルフ。1951年のロサンジェルスで『ダロウェイ夫人』を愛読する妊娠中の主婦ローラ・ブラウン。2001年のニューヨークで『ダロウェイ夫人』と同じ名前を持つ編集者クラリッサ・ヴォーン。

「理想の作家」「理想の妻」「理想のパートナー」「理想の女」…回りの人、また自分自身が自分に対して抱いている期待に応えながら、3人の女性が生きている時代と場所が異なるものの同じ苦悩を抱えています。

この映画が好きならとにかくヴァージニア・ウルフの小説を読まずにいられなくなるはず。

6:『銀河ヒッチハイク・ガイド』(2005年)

銀河ヒッチハイク・ガイド(吹替版)

宇宙バイパス建設のために、ある日地球が破壊されてしまいます。宇宙人に救出され、最後の地球人となった平凡な英国男性が銀河系最大のベストセラー『銀河ヒッチハイク・ガイド』に倣いながら、宇宙でのサバイバル術を身につけ宇宙をさまよっていきます。

ダグラス・アダムスのSF小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』の原作を映画化した作品です。ガース・ジェニングス監督がアダムスの傑作作品の世界観を画面に写し、原作と同じように映画もヒューモアで貫いています。

この映画を観ることで「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」にも出逢えるのです。お見逃しなく!

いかがでしたか? 本が好きな人でも普段は小説を読まない人でもたまに映画を通じて文学の世界に入ってみるのがいいかもしれません。次回は「日本文学編」でオススメの映画をご紹介します。お楽しみにしていていてください!

(文:グアリーニ・ レティツィア)

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    グアリーニ・ レティツィア

    グアリーニ・ レティツィア

    南イタリアのバジリカータ州出身。大学院で日本現代文学を研究しながらライターとして活躍しています。中学生の時から小説を読むことと映画(特にインディーズ・ムービー)を見ることが好きで、誰もがそうではないことを知った時のショックは一生忘れません。最近ドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ダウントン・アビー』にはまっています。

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