映画コラム

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2016年11月03日

オゲレツ!エロ!グロ!『ソーセージ・パーティ』をオトナに観て欲しい5つの理由!

オゲレツ!エロ!グロ!『ソーセージ・パーティ』をオトナに観て欲しい5つの理由!




11月4日(金)より、3DCGアニメ映画『ソーセージ・パーティ』が公開されます。パッと見では食べ物が主人公のかわいいアニメに思えますよね?いやいや、実際はそうではない、とんでもねえ映画だったのです。以下にその魅力を紹介します。

1.R15+指定で子どもは見ちゃダメ!


本作で何よりも訴えておかなければいけないのは、下ネタやエロネタがてんこ盛りのR15+指定のアニメであるということです。

まず、主人公がソーセージ、ヒロインがスリット入りのパンという設定からアレです。主人公はその体をギンギンにして、艶かしいプロモーションのパンの彼女と“合体”し、立派なホットドッグになろうとするのです。

つまり、主人公は◯◯であり、ヒロインは☓☓であり、最終的な目的は△△なわけです。最低ですね(超褒めてる)。

ちなみに、そんな彼らを邪魔するのは、“膣洗浄機”だったりします。未だかつて、そんなものが敵キャラになる映画があったでしょうか(あるわけない)。いや本当、この発想をしたスタッフはどうかしています(超褒めてる)。

そんなわけでそもそもの設定が下品なのですが、そのほかにも「F◯CK」という言葉を言いまくり、性的な話題もてんこ盛り、ハッパ(麻薬)だって吸いまくりです。もはや18禁だった『ウルフ・オブ・ウォールストリート』に匹敵する勢いなので、マジで子どもに見せてはいけません。

さらには、驚愕のグロ描写だってあります!(ジャガイモの)皮が剥かれる、(口の中でソーセージの)子どもの体がバラバラになる、(熱湯で茹でる)拷問をされ続けるという、残虐極まりないシーンが展開するのです!

そのグロ描写の中には、これまた18禁の『殺し屋1』をほうふつとさせるシーンまでもがありました。いやはや、マジで子どもに見せてはいけません(2回目)。

2.豪華キャストとスタッフを要チェックだ!


本作はそもそも大人向けということもあり、日本語吹き替え版ではなく字幕版が公開されます。声優陣が豪華なので、その俳優のファンも多いに楽しめるでしょう。

豪華声優陣の一部
セス・ローゲン:『カンフーパンダ』シリーズ
クリステン・ウィグ: 『ゴーストバスターズ』(2016年版)
ジョナ・ヒル :『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
エドワード・ノートン: 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

セス・ローゲンは本作の製作も務めており、そのキャリアでは『40歳の童貞男』や『スーパーバッド 童貞ウォーズ』や『ネイバーズ』など、やはり大人向けの作品によく参加しています。こんなどうかしている(超褒めてる)映画が誕生したのは、ローゲンの功績の部分が大きそうですね。

なお、本作の監督は『マダガスカル3』や『シュレック2』のコンラッド・ヴァーノンと、『劇場版きかんしゃトーマス』シリーズのグレッグ・ティアナン。なんと、思いっきり子ども向けの作品を手がけていたのです。そうであるのに、今回は振り切りまくったエログロ描写……いやはや、クリエイターってすごいですね。

3.爆笑必至!映画パロディを見逃すな!


さすがは大人向けの作品、作中には“わかる人にはわかる”映画パロディも登場しています。

例えば、序盤で『プライベート・ライアン』そのまんまのシーンが再現されていたりするのです。以下の予告編でも、そのシーンが確認できますよ。(微ネタバレ注意)



終盤にも超有名作品のパロディが登場するため、試写会ではここで作中一番大爆笑が起きていました。出てくるタイミングといい、格好よすぎるセリフといい、もう最高です!

なお、コンラッド・ヴァーノン監督は、『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』、『荒野のストレンジャー』、『ウエスタン』という西部劇映画からもインスピレーションを得たと語っています。西部劇ファンにとっても、たまらないシーンが出てきますよ。

4.実は“信仰”にまつわる深いテーマも?


本作はオゲレツ!エロ!グロ!というだけでなく、実は“信仰”にまつわる深いテーマ性を持っていたりします。

舞台はスーパーマーケットという閉ざされた場所であり、そこで商品たちは人間を“神様”と呼び、いつかは彼らが“楽園”に連れて行ってくれると信じています。

つまり、商品たちは人間という神様を信仰しており、それを心のよりどころにしているのです。(その神様の正体は、商品たちを残虐に殺してしまう悪魔だったのですが……)

序盤のミュージカルシーンでは、商品のある一群は「ほかの棚のヤツらはバカだ!正しいのは私の仲間だけだ!」と歌っていたりもしました。これはほかの神様を信仰していることをよしとはしない、排他主義的な宗教への皮肉なのでしょう。

中盤からはレズビアンの女性も登場しますが……彼女が本当の気持ちをなかなか打ち明けられないのも、いくつかの宗教で同性愛が認められていないことへの風刺と言えます。

そして主人公たちは、この世界の“信仰”がどのようにできたのか、またどのようにすればみんながハッピーにいられるのか?を模索していきます。このテーマ性は現在公開中の傑作インド映画『pk ピーケイ』にも似ていました。

5.クライマックスに大爆笑!


ネタバレになるので一切詳細は書けないのですが、もうクライマックスが本当にヒドすぎます(超褒めてる)!R15+指定ギリギリ(アウト)の連続!阿鼻叫喚!いやいや、むしろ超ハッピーになれるよ!

“とんでもないものを見たい”という観客の要求に応えまくったこのクライマックスだけでも、本作は観る価値があるでしょう。ラストのオチも最低で最高ですよ!

まとめ:上映館が少なすぎるけど、ぜひオトナに観て欲しい!


そんなわけで、『ソーセージ・パーティ』はオゲレツすぎて超楽しい!映画パロディに爆笑!深いテーマ性もあり!最低のクライマックス最高!イヤッフー!ということなので、シャレが通じるオトナすべてにオススメしたいのです。

しかし……1つだけ大問題があります。それは、公開劇場があまりに少ないこと。なんと、全国で“6つ”しかないのです!

11月4日からの公開が発表されている劇場
・ディノスシネマズ札幌劇場
・TOHOシネマズ六本木ヒルズ
・TOHOシネマズ 名古屋ベイシティ
・TOHOシネマズ梅田
・TOHOシネマズ天神本館・ソラリア館
・ミハマ7プレックス

いやはや、これはもったいない!劇場の近くにお住まいの方はぜひ観に来ましょう!そして口コミで評判になり、上映館が増えますように!

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(文:ヒナタカ)

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