『ドクター・ストレンジ』が首位スタート!今週の全米興収ランキング速報![11/4・5・6版]

全米興収ランキング(11/4〜11/6)

1『ドクター・ストレンジ』(New)
2『Trolls』(New)
3『Hacksaw Ridge』(New)
4『Boo! A Madea Halloween』(↓)
5『インフェルノ』(↓)
6『ザ・コンサルタント』(↓)
7『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』(↓)
8『Ouija: Origin of Evil』(↓)
9『ガール・オン・ザ・トレイン』(↓)
10『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(↓)
(速報値/Box Office Mojo参照)

 ハロウィンが終わり、2週連続1位だったタイラー・ペリーの〝Madea〟シリーズの勢いも終息。今月以降は年明けの賞レースを見据えた興行が本格的にスタートすることになる。

 そんな中で初登場1位を獲得したのはマーベル・シネマティック・ユニバースの新作『ドクター・ストレンジ』。

ドクター・ストレンジ ティザーポスター

(C)2016 Marvel

ベネディクト・カンバーバッチ主演の同作は、これまで公開されているMCU作品14本の中では10番目のオープニング成績となる8498万ドル(速報値)でまずまずの滑り出しを見せた。これは、3年前の同じ週に公開された『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』とほぼ同じ水準で、最終的には2億ドル前後のヒットが予測できる。カンバーバッチの主演作はまだ1億ドルを超える作品がなかっただけに(助演である『スター・トレック/イントゥ・ダークネス』のみ2億ドル超のメガヒットを記録している)、これでハリウッドでも本格的に認められることになるだろう。
 監督を務めたスコット・デリクソンといえば、代表作である『地球が静止する日』や『エミリー・ローズ』など、興行的にはまずまずの成功を収めている一方で、批評家からは散々な目に遭っている作品が目立っていたが、本作は批評家受けも上々。また、海外興収はすでに2億ドルを超え、トータルでは3億ドルを稼ぎ出している。例によって日本公開は年明けと、かなり出遅れているのだが、日本でのヒットも充分に期待できるだろう。

 
 2位に初登場をはたした『Trolls』は、50年代末に発売されて絶大な人気を集める人形をモチーフにしたドリーム・ワークス製のアニメーション作品。『マダガスカル』シリーズのスピンオフ作品の失敗以降、すっかり勢いを失っているドリーム・ワークスだが、今年1月に全米公開された『カンフー・パンダ3』は世界興収5億ドルの大ヒット。本作もオープニング的には2位スタートとはいえ決して悪くないスタートだ。 ボイスキャストにはアナ・ケンドリックやジャスティン・ティンバーレイク、ズーイー・デシャネルといった人気どころを集め、今年のアカデミー長編アニメーション賞のドリーム・ワークス代表として、例年以上に強力なディズニー勢に挑みたいところだが、果たしてどうか。

 オーストラリア・アカデミー賞で13部門に候補入りしたメル・ギブソンの監督最新作『Hacksaw Ridge』は、前作『アポカリプト』をやや下回る滑り出し。ギブソンの賞レース復活が噂されているが、高い評価を後押しする興行はややパンチ不足といったところか。
 賞レースを見据えた作品では、限定公開で封切られたジェフ・ニコルズの『Loving』は1館あたり4万ドルを超える高アベレージでの船出となり、競合作がないフォーカス・フィーチャーズはここ一本に照準を定めてキャンペーンを行うことだろう。

 また、先々週1館あたり10万ドルを超える記録的なオープニングを見せたバリー・ジェンキンスの『Moonlight』の勢いはとどまることを知らない。着実に上映館数を増やし、ベストテンまであと一歩の11位まで上がってきている。同じ週に封切られて、100倍以上の上映館を保っている『Keeping Up with the Jones』を上回る数字を上げているというのも恐ろしいが、それ以上にMetascoreが99pt、Rottentomatoでは98%という尋常じゃない高評価を集めているのだからただごとではない。このままオスカーレースの大本命となっても不思議ではないだろう。

 来週は『ブレードランナー』の新作準備中のドゥニ・ヴィルヌーヴの最新作で、先日東京国際映画祭でも上映された『メッセージ』が2200館規模で公開。すでに高い評価を受けている作品だけに、どのような出だしになるか楽しみなところ。また、ヴィルヌーヴと同様にアカデミー賞を狙う、台湾出身の名匠アン・リーの最新作『ビリー・リンの永遠の一日』が拡大公開に先駆け、ニューヨークとロサンゼルスで限定公開される。

Billy Lynn (Joe Alwyn), dancers, and Alabama State Marching Hornets in TriStar Pictures'  BILLY LYNN'S LONG HALFTIME WALK.

(文:久保田和馬)

    ライタープロフィール

    久保田和馬

    久保田和馬

    久保田 和馬 1989年生まれ。映画評論家/映画ライター/映像作家。フランス映画とアジア圏の映画をこよなく愛する。大学時代からの自主制作の延長で映像制作を行い、2013年から文筆業を開始。「図書新聞」へ映画評の寄稿、「リアルサウンド映画部」への寄稿など。

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