映画コラム
『ワイルド・スピード』より偏差値の低いバイク映画があるだって?
『ワイルド・スピード』より偏差値の低いバイク映画があるだって?
4:『デス・レース』:これは実写版「マリオカート」だ!
前述の『デス・レース2000年』のリメイクという触れ込みですが、一部のキャラの呼び名が同じだけで、ほぼ別モノと言って内容です。物語は“無実の罪で投獄された主人公が死のレースに参加する”と、これまたシンプル極まりないもの。頭を使う余地などいっさいありません。
最高なのは、レース中にパネルを踏むことで、各車両に備えている武器が使用可能になるというルール。それ「マリオカート」じゃん!バナナの皮のごとく、後続車にオイルやマキビシをまいて妨害もしていたし!
それぞれの装甲車のカッコよさに大興奮できるのはもちろん、第2レースに登場する“あるもの”のすさまじさも筆舌に尽くしがたいものがあります。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が好きな方も、大いに気いるのではないでしょうか。
5:『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金』:ロック様が大バカに!?
実際に起きた誘拐事件を題材とした作品です。カーアクション映画ではないのですが、とにかく主張したいのは、あのロック様(ドウェイン・ジョンソン)がどうしようもないバカを演じていること!
ロック様は何しろ地上最強なので、彼が出演しているアクション映画のだいたいには「その筋肉があれば何でも解決できる」という安心感がありました。しかし、本作のロック様は(も)脳に行くべき栄養がすべて筋肉に集まったようなキャラであり、“綿密な計画が必要とされる犯罪においては、筋肉は役に立たないどころかジャマなだけ”ということをこれでもかと教えてくれるでしょう。ロック様が味方チームにいるのに、こんなに不安にかられるなんて、『ワイルド・スピード』シリーズでは考えられないことです。
なお、本作は『トランスフォーマー』シリーズや『アルマゲドン』などの大味な映画を得意とするマイケル・ベイの監督作で、一部では「ベイの最高傑作!」という呼び声もあったりします。日本でビデオスルーになったことが信じられない、退屈なんて一切せずに楽しめるクライム・コメディですので、ぜひおすすめします。
6:『SPY/スパイ』:ステイサムが役立たずだぞ!
2016年版の『ゴースト・バスターズ』の監督が手がけた作品で、どこにでもいそうなおばちゃんがいきなりスパイになって大活躍するという愉快な映画です。世界中で大ヒットをしたのにも関わらず、こちらも日本ではビデオスルーの憂き目にあった作品でした。
本作の見所の1つが、ジェイソン・ステイサムが役立たずなこと!そのおバカさんっぷりは前述した『ペイン&ゲイン』のロック様を超えるレベルで、『エクスペンダブルズ』や『トランスポーター』シリーズなどの強くてカッコいいステイサムのイメージが固まっている方こそゲラゲラ笑えるでしょう。コメディとしても一級品ですよ。
7:『アドレナリン』:ステイサムがやりたい放題だぞ!
アドレナリンを出し続けないと死んでしまう男が、街中を走り回ってマフィアを殺しまくるという、こちらもド・シンプルな内容です。ヒドい(褒め言葉)のは、“興奮してアドレナリンを出すための手段”。暴力に訴えるのはもちろん、公衆の面前で◯◯◯までしてしまうのですから。R15+指定がされ、さらに過激になった続編ではR18+指定になったのも当然です。
前述の『デス・レース』と同じくジェイソン・ステイサムが主演を務めた作品で、まあ猪突猛進なバカキャラを楽しそうに演じられてること!『ワイルド・スピード』シリーズ以上に、ムチャクチャでやりたい放題なステイサムの勇姿を観たい人に、ぜひおすすめします。
まとめ
この他、カーアクション×コメディの代表格と言える『TAXi』シリーズ、窃盗のエキスパートたちが活躍する『60セカンズ』、大陸横断レースを描いた『キャノン・ボール』、クルマそのものを“キャラ”にした『カーズ』シリーズ、アメコミチックな絵柄の破天荒なアニメ『REDLINE』(2010)なども、ぜひおすすめしたいところです。
『ワイルド・スピード』シリーズは”キャラ萌え”の魅力が半端ない作品でもありますので、ぜひそれらのキャストが出演している映画もチェックして欲しいところ。特に、ジェイソン・ステイサムの出演作品は、観れば観るほど彼のことが愛おしくなりますよ!
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(文:ヒナタカ)
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