『グレイテスト・ショーマン』に秘められた現代へ送る“衝撃的なメッセージ”とは?

■ザック・エフロン出演の『ダーティ・グランパ』もチェック!


(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation




『ラ・ラ・ランド』のヒットでミュージカル映画に再び注目が集まるようになってきています。

その『ラ・ラ・ランド』の作詞を手掛けたベンジ・パセック&ジャスティン・ポールが楽曲を担当し、『レ・ミザラブル』のヒュー・ジャックマンが主演、共演に『ハイスクール・ミュージカル』のザック・エフロンなどの布陣で贈る『グレイテスト・ショーマン』もまた、今年の映画シーンを豪華に彩る傑作として大いにお勧めしたい作品ですが……

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街vol.290》

この映画、ただの豪華絢爛たる楽しい感動作であるだけでなく、その奥には非常に深く現代に訴える衝撃的なメッセージを秘めてもいるのです!

P・T・バーナムが作り上げた
“地上最大のショウ”


(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation



『グレイテスト・ショーマン』はアメリカの興行師P・T(フィニアス・テイラー)・バーナム(1810~1891)の人生を基に作られたミュージカル映画です。

ここではヒュー・ジャックマンがバーナムをバイタリティあふれる人物として好演していますが、実際のバーナムの人生から脚色された部分も多いので、あくまでも映画オリジナルの人物として捉えたほうが、より気持ちよく接することができるでしょう。

ちなみにバーナムが設立したサーカスの謳い文句は“THE GREATEST SHOW ON EARTH(地上最大のショウ)”でしたが、彼の死後、そのサーカスは“リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス”へと進化し、これをモデルにした1952年の映画『地上最大のショウ』はアカデミー賞作品賞&脚本賞を受賞しています。

また1986年にはバーナムを名優バート・ランカスターが演じたTVムービー『バーナム/観客を発明した男』も作られています。

さて、本作は愛する妻や子どもたちのために貧しい境遇から抜け出して、成功を収めようと腐心し続けるバーナムの挑戦がバイタリティ豊かに描かれていきます。

その中で彼は、身体的もしくは人種的に不遇な立場にあった人々を集めて、興行を打ち始めていきます。

当時、人前に出るだけで迫害されがちだった彼らをいかに説得するか、本作の最初のキモはここにあるといっても過言ではないでしょう。



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