『天気の子』の深すぎる「10」の盲点


6:テッシー、さやちん、四葉はどこにいた?

本作には新海誠監督の前作『君の名は。』のキャラクターが登場しており、同じ世界観を共有していることがわかります。序盤では雑誌「ムー」に「彗星が落ちた日Part6」という記事も載っていましたね。

立花瀧と宮水三葉は目立っていますが、エンドロールの勅使河原克彦(テッシー)と名取早耶香(さやちん)と宮水四葉の名前を見て、「どこにいたの?」と思った方も多いのではないでしょうか。その“答え合わせ”を以下に記しておきましょう。

・テッシーとさやちんはバザーを晴れにした時、観覧車から後ろ向きの姿で「うわー、晴れて綺麗ー」「スッゲー」と話している。

・四葉は陽菜が人柱に捧げられて快晴になった時、手で太陽を隠しながら学校から「なんか涙出るねー」と言っている。

・帆高が警察署から逃げる時にすれ違った女性も、おそらくさやちん。

それぞれ、成田凌、悠木碧、谷花音と声の担当者を再登板させ、しっかりセリフを言わせているのも嬉しかったですね。

さらに、他作品からは『ふたりはプリキュア』のコスプレをしていたお姉さんたちの後ろにはゴジラがいたり、アニメ『この素晴らしい世界に祝福を!』の“アクア”というキャラも映り込んでいたりもしました。こうした「ここに○○がいた」という小ネタは他にもきっと見つかるでしょう。


ちなみに、前作『君の名は。』でも、新海誠監督の過去作『言の葉の庭』のキャラクターであるユキノとタカオが登場していたりもします。ユキノは序盤にセリフ付きで登場しているためわかりやすいですが、タカオのカメオ出演は新海誠監督が地上波放送時にクイズを出すほどにマニアックなものでした。




※『君の名は。』で登場したユキノというキャラクターについては、以下の記事も参考にしてみてください↓
□『君の名は。』の深すぎる「15」の盲点

さらに余談ですが、『君の名は。』で就職活動をしていた瀧は、面接でこう訴えてもいました。「東京だって、いつ消えてしまうか分からない」「たとえ消えてしまっても、いえ、消えてしまうからこそ、記憶の中でも人をあたためてくれる街作りを──」と。瀧は計らずも『天気の子』で東京の一部が水の下に沈んでしまうことを予言していたのかも……でも、おそらくは建築の仕事に就いたであろう瀧は、この状況になった東京を少しでも良くしていくために、一生懸命に働いているのかもしれませんね。

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(C)2019「天気の子」製作委員会

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