映画コラム

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2020年11月28日

『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』の「7つ」の盲点

『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』の「7つ」の盲点



現在、中国製のアニメ映画『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』が公開されています。

この記事では、主に鑑賞済みの方に向けての考察・解説をしていますが、まずは本作を知らないという方のために、ネタバレのない範囲で、その魅力と特徴を簡潔に記しておきましょう。

事前に知ってほしいことその1
絶賛の声が広がり、3週目で興行ランキングがアップするというヒットに!



映画『羅小黒戦記』は2019年に中国で公開され、興行収入3.2億人民元(約49億円)のヒットを記録しました。続けて日本でも数カ所のミニシアターで字幕版が公開され、アニメとしてのクオリティの高さなどが口コミで話題となり、連日チケットが売り切れになる人気を博しました。

この2020年に日本語吹き替え版が公開されてからも、Filmarksでは5点満点中4.2点という高評価をキープし続け、SNSでは続々と絶賛の声が届き、Twitterで「羅小黒戦記」と検索すると多数のファンアートも見ることができます。

その声優陣は花澤香菜、宮野真守、櫻井孝宏、松岡禎丞、斉藤壮馬、杉田智和、水瀬いのり、豊崎愛生、大塚芳忠などと超豪華であり、特に宮野真守と櫻井孝宏それぞれの癒しボイスによる「おいで」にノックアウトされる方が続出しました。

注目は、この日本語吹き替え版の日本での興行ランキングの推移。1週目は全国94館の中規模で公開され8位にランクイン、後述する4D上映がスタートした2週目も8位と順位をキープし、3週目はテレビ番組「しゃべくり007」で紹介された影響もあってか、なんと5位に浮上しました。中国製のアニメがここまでの規模で公開されるということも非常に稀ですが、興行ランキングが3つもアップすることも珍しいでしょう。

事前に知ってほしいことその2
子どもも楽しめるハイスピードバトルアクション&冒険活劇!



『羅小黒戦記』を観た人が主に絶賛することに、「ドラゴンボール」や「NARUTO」を思わせるハイスピードバトルアクションの迫力、コロコロと表情を変えて可愛らしかったり、はたまたクールに見えて実は優しかったりするキャラクターの魅力、異なる立場の価値観が交錯する奥深い作劇などが挙げられます。それでいて、本筋は「凸凹コンビが一緒に旅をする」という冒険活劇でもあり、子どもが観てもわかりやすい内容になっています。

とにかく、『羅小黒戦記』をご存じないという方は、この知識だけでも十分です。「何やらめちゃくちゃ評価の高い、ものすごいアニメ映画が公開されているようだぞ」「とんでもないアクション満載で、キャラクターの魅力もたっぷりで、誰が観ても面白いらしいぞ」と。それ以上に事前に必要な知識は一切ありません。子どもから大人まで観る人を選ばない、極上のエンターテインメントを期待して、観に行ってほしいのです。

事前に知っておいてほしいことその3
4D上映もベストマッチ!



『羅小黒戦記』は座席の移動や水の噴出など、様々な演出が楽しめる4D上映も実施されています。こちらの上映方式は実に『羅小黒戦記』の内容とマッチしており、初めて観る人はもちろん、リピート鑑賞する方にも大プッシュでおすすめできるものでした。

空間を自由に動くハイスピードバトルアクションと座席の移動との相性が良い、というのはもちろんですが、本作は様々な土地を歩く「ロードムービー」としての側面も備えています。海をいかだで渡ったり、時には空を飛ぶ時の“風”の演出は臨場感たっぷりで、地下鉄などの乗り物に乗る時の"ライド感”も貴重な体験となることでしょう。

最終的には、どの上映方式でも構いません。本当に面白い、老若男女が楽しめるアニメ映画を期待して、ぜひ『羅小黒戦記』を映画館でご覧ください。家族で観れば、きっと忘れらない思い出になるでしょう。

<『羅小黒戦記』劇場情報>
https://luoxiaohei-movie.com/theater/

※ここからは、映画『羅小黒戦記』の本編の内容に触れて解説します。結末も含めてネタバレをしているので、観賞後にご覧ください。

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