インタビュー

2021年05月02日

「キラリュウ」でキャストたちが楽しみにしていたこととは?篠宮暁&「キラメイジャー」プロデューサーズ座談会

「キラリュウ」でキャストたちが楽しみにしていたこととは?篠宮暁&「キラメイジャー」プロデューサーズ座談会

■オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会

映画の世界の中でキラメイジャーとリュウソウジャーが共闘する、Vシネクスト『魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー』。一部劇場で上映中の今作の見どころについて、篠宮暁が各作品のプロデューサー陣に語ってもらう取材企画を実施!

『騎士竜戦隊リュウソウジャー』プロデューサーの丸山真哉さん、土井健生さんにお話をうかがった前回に続き、今回は『魔進戦隊キラメイジャー』の塚田英明さんと望月卓さんにインタビュー。作品をより楽しむために、テレビシリーズについてもしっかり振り返っていただいています。



篠宮 『魔進戦隊キラメイジャー』は放送開始当初から、お二人とも「とにかくキラキラさせる」とおっしゃっていましたが、そのキラキラ感を出すために大変だったことはありますか?

塚田 やっぱり、コロナがあって大変だったというのはありますよね。そんな中で、最初に選んだテーマが明るくキラキラした気持ちになれるというもので本当によかったよね、と思いながら作っていました。テーマで苦労したのは、ポジティブな感じとドラマチックにすることを両立させた脚本づくりですかね。スーパー戦隊としての定型の気持ちよさもあるけど、僕らとしては今の価値観の中でのポジティブさ、キラキラさを意識して、ありきたりじゃないものを目指していた。そこは、小宮璃央くん演じる熱田充瑠にキラキラしたものの原石みたいな価値観の源泉があって、ある程度完成している他の人たちが、それに共鳴して輝くようなところを意識した脚本作りが大変でしたかね。

望月 キラキラしているキラメイジャーがそれを失ってしまって…とか、キラキラを失った大人にそれを教える、みたいな話をあまりやってないんですよね。そういう、想像がつきやすい展開をあえてやってこなかった。

塚田 多少迷うことはあっても、キラキラを失っていないんだよね。説教くさい説教はやめようという話をして。

望月 キラキラを押しつけず、自然発光を促すみたいな。

塚田 気づいたら説教されていたような(笑)。上がってきた脚本が説教くさい感じになっていたら、戻したりもして。

篠宮 放送を見て毎週唸ってましたけど、僕が特に唸ったのはフォーマット。入れ替わり回とかお母さんがくるとかスーパー戦隊にあるフォーマットでも、見せ方がひと捻りふた捻りあって違うな、と思いました。

塚田 フォーマットとして楽しいものは活かして、それをどう見せるのかは会議で毎回話しました。充瑠がみんなを変えていく感じというのが早めに決まっていたので、それを基準に。後半はアレンジも変わってきたりしましたけど。その見せ方というところで悩んだりしましたし、結局はその回答が出るまでは悩むしかないんですけど…。

篠宮 入れ替わり回(エピソード19「相棒」)については、最初から魔進と入れ替わることが決まっていたんですか?

望月 最初からですね。

塚田 魔進戦隊ですし、魔進の活躍を見せたかった。それに、放っておくと出なかったりするから、どうやって魔進を魅力的に見せるかということは割と考えていて、魔進と入れ替わるのがいいんじゃないかと。声優さんたちも楽しんでやってくれていたし、よかったですよね。

篠宮 誰ひとり、影にかすむことなく、みんなのキャラが立っていたなぁと思いました。この作品に関して僕は、歴代のスーパー戦隊の中でも特に目が潤むことが多かったんですが、そもそも泣かせにいくという狙いはあったんですか?

塚田 目指していたわけではないけど、エモいドラマを作るということは感情が揺さぶられるということなので泣きにつながるものは多いし、そういう方向性が見えたら、これじゃまだ泣けない、っていう感じで脚本を作っていったというのはありますかね。



篠宮 なんで泣いているのか説明できなくて不思議だったのが、エピソード11「時がクルリと」の(射水)為朝がリセットボタン邪面に果敢に向かっていく話で。これまでタイムループ回は途中で解決するような感じだったんですけど、敵が諦めるまで何度もトライするというのは斬新でした。

望月 それはキラメイジャーだからこそ。敵が為朝のキラキラに根負けするっていう、らしさですよね。為朝はキラキラを失いかけてはいたけど、為朝側を変に落とすことはしない。

塚田 キャラクターを落とさないというところは意識していました。「こいつらすげーな」っていうことをちゃんとやる。倒れても立ち上がるというパターンもありますけど、そうじゃなくてもすごいということを見せようとした感じですね。

篠宮 そういうのが結果的にキラキラに繋がっていった?

塚田 そうですね。キラキラだからそういう風にしていったし、そんな彼らがピンチになって…という終盤戦とかでは、よりすごく見えるといいなって。

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