©2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 ©村田真優/集英社
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映画コラム

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2021年06月29日

『ハニーレモンソーダ』レビュー:大収穫!! 俳優・ラウール 「あなたに出会い、世界が変わる」

『ハニーレモンソーダ』レビュー:大収穫!! 俳優・ラウール 「あなたに出会い、世界が変わる」


恋敵不在、みんな応援の新パターン



2021年6月に公開された『胸が鳴るのは君のせい』では原菜乃華が演じた主人公の元カノが少しサイコが入ったキャラクターとして登場、ものすごい”恋敵ぶり”を発揮しました。

これに対して『ハニーレモンソーダ』に登場する界の元カノの芹奈は、全く想いがないわけではないものの、過剰に界に依存してきた自分を省みて、新しく自分を律しようするキャラクターになっています。

実は中学時代は羽花同様、いじめにあっていたこともあって、かつての自分に羽花を重ねて界との恋愛についてもしっかりと背中を押してくれる存在です。

あこがれの王子キャラの元カノと言ったら、最大の恋の障壁になりかねない存在ですが、今回の『ハニーレモンソーダ』では最大の理解者の一人となっていて、とても新鮮でした。
もちろん演じた堀田真由の巧さもあってのことですが。普通に芹奈は芹奈で幸せになってほしいなと感じさせてくれるキャラクターになっています。

岡本夏美演じるあゆみ、坂東龍汰演じる悟、濱田龍臣演じる友哉はいわゆる“クラスの1軍”キャラですが変に気取ることなく羽花とも関り、好感度抜群です。

「こんなに人の好い1軍メンバーなんて現実にはいねーよ!!」という声が聞こえてそうな程ですが・・・。

大収穫!! 俳優・ラウール



今回の映画『ハニーレモンソーダ』で特に大収穫・大発見と言えるのは主人公の三浦界を演じたラウールでしょう。

演技経験自体が浅く、17歳とまだまだこれからという感覚で映画に臨みましたが、以外と言っては失礼ですが、見事なカリスマ性と硬軟・緩急が効いた演技を披露していて驚かされました。

こういった青春ラブストーリーの主人公にジャニーズの若手がキャスティングされるとなると、どうしても経験値の浅さから、お芝居事態が硬くなる傾向にあります。
それをそういうタイプの主人公がいる原作を題材に選んだり、相手役や周りの友人役を経験値の高い若手キャストで固めて補うということが散見されてきました。

今回もヒロインに吉川愛、共演に堀田真由、岡本夏美、坂東龍汰、濱田龍臣という並びを見たときに「『ハニーレモンソーダ』もまたそのパターンか」と思ったものです。

しかししかし、主演のラウールはこれをいい意味で裏切ってくれました。

ラウールには今後も変な色や、テクニック先行型にならずに今後も堂々とカリスマ性を発揮しながらジャニーズを代表する主役型俳優となって欲しいところですね。

(文:村松健太郎)

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