最終回を迎えた『ザ・ハイスクール ヒーローズ』を振り返る「大昇くんの実力と魅力はまさにアカにふさわしいもの」
化学反応起こりまくった革新的ドラマ『ザ・ハイスクール ヒーローズ』全8話が昨日完結しました。お疲れ様でした。
スーパー戦隊最終回恒例の、マスクなし素面アクションもきっちり踏襲。
東映特撮とジャニーズの美 少年という掛け算によって生み出された、今までとは違った形は特撮史、アイドル史に確実に爪痕を残しました。
#ハイヒロがたびたびトレンドワードになったことからも、その熱狂ぶりは伺えるかと思います。
ハイヒロはたった8話かと思いきや、特撮番組は通常1作品30分が相場なので、毎週たっぷり1時間も見ることができた本作は実質16話分くらいの満足度があります。
では、個人的に記憶に残ったシーンを振り返ってみたいと思います。
やはり、一番の胸アツシーンは学園長の下でずっと暗躍していた大浦飛馬扮する黄金魔人の、涙を流しながら仮面が剥がれていきギンヒーローになったシーンでしょう。
最初敵対するも、追加戦士として後に仲間になるパターンは本家戦隊作品でも王道の演出ですが、今回のギンヒーローも負けず劣らずの展開で最高でした。
このギンヒーロー、何がすごいかというと、たったの6話で胸がアツくなるように持っていけてるところです。
まるで10数話見たかのような愛着の湧きよう。
監督さん、脚本家さんたちの卓越した演出のおかげでしょうか。
しかも5、6話は監督、脚本ともに筧昌也さんが担当するという難易度ウルトラCの技を繰り出しています。
筧昌也さんは「ハイヒロ」の前には『仮面ライダーゼロワン』の脚本、そして監督もされており、そこで得た大森敬仁プロデューサーの信頼を今回さらに倍にするかの如く実力を遺憾無く発揮されてました。
あと、特筆すべきはピンクのヒーローにど真ん中のジェンダー要素を組み込んだことです。
多様性が尊重されるようになった近頃ですが、どんなにスーパー戦隊が型破りをしてきたとはいえ、ピンクが女性という概念は崩れたことはありません。
しかし、世の中の流れでいつかはジェンダーレスなヒーローも現れるんだろうなとうっすら思っていたら、まさか「ハイヒロ」でやってしまうとは。
ジャニーズと東映が組んだことだけでも驚いたのに、特撮にジェンダーを持ち込んだことは革新的という言葉以外にどんな表現がありましょう。
こんな強力なトピックスばかりの「ハイヒロ」の中で、やはりすごかったのは大成こと岩﨑大昇君でしょう。
大昇くんの存在感が最後まで陰ることがなく、かつ他のメンバーの活躍を支える働き。
そしてクライマックスに向けて、もう一度自分に視線を集めさせた大昇くんの実力と魅力はまさにアカにふさわしいものでした。
特撮ファン的にはゲストも超豪華でした。
理科教師で日輪魔人になった橋本淳さん、2話で黒髪魔人になった新條由芽さん、記憶を消された週刊誌ライターの片岡信和さん、文科省秘書官の鈴木裕樹さんなど、スーパー戦隊で主役をやってた方たちがまた特撮に帰ってこられているのはうれしい限りでした。
週末の夜に心拍数を上げてくれた「ハイヒロ」。
今後もこのような新しい掛け算を見せてくれることを楽しみにしております。
そして、できることならば「ハイヒロ」のシーズン2が製作されることを願っています。
(文:篠宮暁)
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】
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