2021年09月26日

「ボイスⅡ 110緊急指令室」第10話(最終回)レビュー:「ボイス3」の可能性は大いに期待できる? 一瞬だけ登場した女優の趣里は次回作のフラグか―。 (※ストーリーネタバレあり)

「ボイスⅡ 110緊急指令室」第10話(最終回)レビュー:「ボイス3」の可能性は大いに期待できる? 一瞬だけ登場した女優の趣里は次回作のフラグか―。 (※ストーリーネタバレあり)



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2019年に放送された「ボイス 110緊急指令室」の続編「ボイスⅡ 110緊急指令室」が放送開始。

“声”で事件を解決する緊急指令室を襲う新たなる狂気。通報からの10分間が生死を分ける、緊張度MAXのサスペンスが再び送り出される。

本記事では、最終回である第10話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「ボイスⅡ 110緊急指令室」第10話レビュー



切断した緒方(田村健太郎)の指を持って久遠(安藤政信)が自首をしてきた。
そこから樋口彰吾(唐沢寿明)と久遠の対峙がはじまった。

なぜ久遠はここまで残忍な犯罪に手を染めることになったのか……。
大好きな母の死をきっかけに、かつて母に酷いことをした男たちへの復讐がはじまりだという。
そして、「お前は私にとって真の父親だ」と言ってしまうほど、樋口の存在が久遠の人生に大きく関わってきたとも。

幼いころ、母親と自分を引き裂いた樋口に憎しみの念を抱いていたという。
しかし、人の醜悪な本性に触れながらも、誰かを守ろうとする樋口の姿勢に強く惹かれ、自分にはない一面に羨望の眼差しを向けていた。
さらには、自分は樋口のようになれないことから強い嫉妬をしていたのかもしれない。

「お前がどう生きてきたのか知れば死ぬほど焦り、惹きつけられる」
というセリフにまさに集約されていた。
本心をみせながらも挑発する久遠の姿は、親の前で駄々をこねて甘えている子どものようだった。

ストーリーは後半に大きく動いた。
あるマンションに設置された爆弾が次々と爆破されているという通報がECU緊急指令室に入る。
そして、なぜか女優の趣里が爆弾のスイッチを押す場面が一瞬だけ映った。
ん?
これは次回作のフラグなのだろうか?

クライマックスで再度、樋口と久遠の二人だけのシーンでは大粒の涙をボロボロと流す安藤の演技にひきこまれた。
安藤という役者の存在はもちろん知っていたが、ここまで存在感があり、魅力的な役者だとは知らなかった。
そして、主演の唐沢がその魅力を存分に引き出していたようにも感じた。

「その涙は母親がお前に残したものだ」
号泣する久遠を見て発した樋口のこのセリフが妙に腑に落ちた。

ついに久遠を生かしたまま確保した港東署。
しかし、自分が仕掛けた爆弾によって樋口やひかり(真木よう子)らを守るような体制で自滅していった久遠。
なんと悲しい殺人犯だろうか。

「そんな顔していないで笑え…スマイル」

久遠の言葉が不気味にも心に残る……。
白塗り野郎こと、久遠京介は私がこれまで見てきたドラマの中で最悪な殺人犯であった。
と、同時にもっとも悲しい殺人犯であった。

ドラマを観終わり、結局誰も報われなかった内容に悲しくもなった。
(唯一、樋口の息子の大樹が元に戻ったことは救われたが。)

“ロス”という言葉には当てはまらない喪失感……。
この気持ちは「ボイス3」で解消してもらうしかない。

(完)

「ボイスⅡ 110緊急指令室」第10話ストーリー



マスコミの注目が集まる中、港東署に出頭した久遠(安藤政信)!取り調べにあたった樋口(唐沢寿明)とひかり(真木よう子)に、久遠は自分が送ってきた人生について語り出す。初めて明かされるその“物語”とは……!
 
一方、緊急指令室では、自殺した本部長・小野田が生前に久遠と交わした電話の内容が、インターネット上に公開されていることが判明。県警トップが久遠に協力していたことが公になり、世間では警察に対する激しいバッシングが巻き起こる。
そして、供述を続ける久遠は、自分にとって樋口こそが真の『父親』だと語る……!久遠が樋口に執着し、執拗に絶望に突き落とそうとした理由を知り、怒りを爆発させる樋口。しかしその時、県警本部の刑事部長・本田が間に入り、取り調べ半ばで久遠の身柄は本部に移されることに……。「続きは大きな舞台で―」久遠は意味深な言葉を残し、樋口の前から連行されていく。
 
そんな中、手術を終えた緒方から緊急の連絡が入る。片桐のPCデータから、久遠たちが爆弾の材料を大量に購入していたことがわかったという。「久遠はまだ何も諦めていない」そう確信する樋口たちだが……。
同じ頃、久遠を連行する本田たちの前には、なんと片桐が現れる!久遠に心酔する片桐は、久遠の逃亡を助けようとしていた。そして、樋口とひかりが駆けつけた時、すでに久遠の姿は消えていた……。
久遠が待つ恐怖の舞台へと導かれる樋口たち。最後の悪夢が幕を開ける……!
 
  
(文・駒子)

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