映画コラム
『DUNE/デューン』ハンス・ジマーの衝撃的サントラを君は聴いたか!?
『DUNE/デューン』ハンス・ジマーの衝撃的サントラを君は聴いたか!?
どこまでも広がる砂の惑星の音楽
振り返ってみると、本作は予告編の音楽からまさに異色尽くし。映画の予告編では本編音楽ではなくトレーラーミュージックをあてがうケースがほとんどですが、本作ではジマーによるピンク・フロイドの「Eclipse」カバーバージョンを使用。重々しい本編音楽とは異なるバンドタイプのサウンドを響かせながら、壮大なコーラスを取り入れることで作品の世界観を損なうことなくマッチさせているのがお見事というほかありません。
また本編サウンドトラックとは別に、2枚組でリリースされた「THE DUNE SKETCHBOOK」も必聴。こちらは本編に使用された楽曲ではなく、作品にインスパイアを受けて制作された楽曲が収録されています。とはいえ本編に負けず劣らずの本気の出しっぷりで(本当に原作が好きなんだなあ、ジマーさん……)、特に「MIND-KILLER」の迫力はニール・ブロムカンプ監督と組んだ『チャッピー』やノーラン監督の『ダンケルク』を彷彿とさせる、尖りに尖ったデジタルビートに圧倒されるはずです。表現が正しいかはわかりませんが変則的なリズムが“面白い曲”であり、確かに本編で使うと浮いてしまっていたかも。
映画音楽界の最前線を走り続けるハンス・ジマー。
そんな名コンポ―サーが長年の夢を最善のかたちで叶えることになった『DUNE/デューン 砂の惑星』を、映像はもちろん音楽も全身で浴びるためにぜひ音響システムが整った劇場での鑑賞をおススメします。
(文:葦見川和哉 )
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