国内ドラマ

REGULAR

2021年11月19日

「科捜研の女」第5話レビュー:ピアノを調べるマリコ!お手柄は日野所長(※ストーリーネタバレあり)

「科捜研の女」第5話レビュー:ピアノを調べるマリコ!お手柄は日野所長(※ストーリーネタバレあり)



→「科捜研の女 season21」画像ギャラリーへ

木曜ドラマ「科捜研の女 season21」が、2021年10月14日(木)より放送スタート。沢口靖子主演の大人気サスペンスシリーズが、木曜の夜に帰ってくる。

画像分析やDNA鑑定などの科学技術を駆使し、難解な犯罪捜査に立ち向かう様を描いた本シリーズ。榊マリコ(沢口靖子)の活躍もさることながら、ともに捜査に精を出す刑事・土門薫(内藤剛志)の熱血ぶりも魅力だ。

本記事では、その第5話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

【関連記事】第1話レビュー:21年目もブレないマリコ!「科捜研の仕事は私の天職」

【関連記事】第2話レビュー:敵視されるマリコ!劇場版のあの女性がドラマに登場

【関連記事】第3話レビュー:自転車で走るマリコ!特大ラーメンを前にして…?

【関連記事】第4話レビュー:靴磨きをするマリコ!見ていた土門の反応は…?

「科捜研の女 season21」第5話レビュー


ピアノコンクール最終予選の前夜、審査委員長・ハンナ(ミルタ)が殺害された。

容疑者は事件当日現場を訪れた4人。ピアノ練習を行った山崎(山岸門人)、佐光(渋谷飛鳥)、戸村(川野直輝)の3人のコンクール出場者と調律師の和田(崎山つばさ)だ。

まずあやしく思えたのは和田。現場のピアノを調律した後に鍵盤を拭いておらず、遺体から見つかった繊維と同じ成分のフェルトを所持。いろいろ不審な点がある。しかし、彼の道具を鑑定したところ凶器になりうるものがいくつもあり、わざわざフェルトを使うだろうか?とマリコ(沢口靖子)は疑問に思う。


そんな中、蒲原(石井一彰)が新たな情報を持ち込む。実はかつてピアノ留学してハンナに師事していた和田。ハンナにピアノを酷評され演奏家への道を断念したため、事件当日ハンナと顔を合わせたくなくて急いでその場を離れたことを明かす。彼は去るときフェルトをピアノの下に落としていた。

一方、出場者たちも事件当夜のアリバイが証明できない。しかも、佐光の母がハンナにお金を渡そうとして拒否されていたり、山崎が実は病を抱えてコンクールに挑んでいたりとさまざまな事実が明るみに出てくる。おかげで、なかなか犯人が特定できない。

そんな中、突破口を開いたのは、ピアノを弾く際の「運指(指運び)」に気づいた日野所長(斉藤暁)だった。

運指は、同じ曲でも奏者によって異なる。ピアニストは手や指のサイズを考えて最も弾きやすい運指で演奏する。だから、同じ曲なら何度弾いても同じ運指になる……と日野は解説する。

「面白いでしょ?」という日野に「面白さがわかりません」「それが事件と何の関係があるんです?」と返すマリコ。上司にもまったく気を使わない直球ぶりがなんとも彼女らしい。

しかし、鍵盤の指紋を照合した結果、事件当日の練習中に一度だけ運指を変更した奏者がいたと日野が明かすと、マリコは顔を輝かせる。遺体の首に爪のかけらが付着しており、犯人は犯行時に怪我した可能性が高い。つまり犯行後にピアノを弾き、怪我のために運指を変えざるを得なかったのでは?というのが日野の見立てだった。

そこで、マリコたちは実況見分を決行。和田が調律し、山崎、佐光、戸村の3人にピアノを弾いてもらって撮影。運指やピアノ内部のハンマーフェルトの画像を解析していく。演奏方法にアプローチする科学捜査。こんなやり方もあるのかと感心させられる。


鑑定した結果ついに犯人が判明。事件当日、運指を変えて演奏したのは戸村だった。

年齢制限があるコンクールに年齢詐称をして挑んでいた戸村。それに気づいたハンナに辞退をせまられたため、和田のフェルトを使って殺害したのだった。

予選の結果は、戸村が優勝。しかし、次点の佐光が本選に進むことになる。山崎は舞台上で倒れて入院。ピアニストを目指す彼らをめぐる事件は、晴れ晴れしいとはどうにも言い難い結末となった。


この5話で、重要な手がかりを見つけたのは日野。かつて見事なトランペット演奏を披露したこともあり、音楽の知識もあるに違いない彼ならではのお手柄だった。

マリコのストレートな返しに「嫌な言い方~」「嫌な聞き方~」と嘆きつつも、怒らず皆にわかりやすく説明していた日野。日頃舐められがちだが、やはり科捜研のまとめ役。知識と鑑定力と包容力を兼ね備え、いざというとき、とても頼りになるリーダーなのだ。


「科捜研の女 season21」第5話ストーリー

国際ピアノコンクールの日本最終予選の朝ーー。審査員長を務めるドイツ人女性の絞殺体が、会場のコンサートホールで見つかった。臨場した榊マリコ(沢口靖子)は、遺体の首に付着していた赤い微物を採取。また、遺体の歯の間に光る微物が挟まっているのを発見する。

死亡推定時刻は前日の夜8時から10時の間と思われたが、ホール支配人によると、事件当日は午後、出場者3名が練習に訪れ、最後に調律師の和田優(崎山つばさ)がピアノの調律を行ったという。だが、おかしなことに鍵盤からは複数の指紋が検出された。調律師は最後に鍵盤をきれいに拭くのが常らしく、指紋が残ることなどないはずだった…。

鑑定の結果、首から見つかった微物はフェルトの繊維と判明、凶器はヒモ状の赤いフェルトと思われた。さらに遺体の歯から採取した微物は、爪のかけらだとわかる。被害者の首を絞めたとき、犯人の爪が被害者の歯に当たって欠けたものと推測され、犯人は指をケガしている可能性が浮上する。

和田のもとを訪ねた土門薫刑事(内藤剛志)は彼が右手指にケガをしていることに気づくが、和田はクールな表情を崩すことなく、調律道具で引っかいた傷だと主張。昨夜はなぜ最後に鍵盤を拭かなかったのかという土門の問いにも、単に仕上げを忘れただけだと返答する。

その後、マリコと土門は事件当日、ホールで練習を行った出場者ーー山崎永太(山岸門人)、佐光真奈美(渋谷飛鳥)、戸村康介(川野直輝)ーーの3名に事情を聞くが、誰ひとりとして確たるアリバイを証明できなかった。しかしながら、やはり最後にホールを訪れた和田に疑いが集中。マリコは和田の指の傷が本当に仕事の道具によってできたものか鑑定したいと言い出すが……!?


(文:田下愛)


無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

© テレビ朝日/東映

RANKING

SPONSORD

PICK UP!