音楽

REGULAR

2021年11月19日

<アウトローな関ジャニ∞は最高だ>「キング オブ 男!」「NOROSHI」「稲妻ブルース」……

<アウトローな関ジャニ∞は最高だ>「キング オブ 男!」「NOROSHI」「稲妻ブルース」……


ちょっと悪いオトコに惹かれてしまうのはサガなのか。

生田斗真主演『土竜の唄 FINAL』が11月19日公開となった。

生田演じる警察官・菊川玲二。警察学校を創立以来最低の成績で卒業、書いた始末書の枚数数知れず、しかしまっすぐで熱い玲二がある日、潜入捜査官“モグラ”に任命される。ヤクザの組織にもぐりこみ、トップを挙げるよう命じられた玲二の運命やいかに……。

1作目「土竜の唄 潜入捜査官REIJI」、2作目「土竜の唄 香港協奏曲」と大ヒットを記録し、今回でシリーズ完結となる。
そんな映画三部作全ての主題歌を担当しているのが関ジャニ∞である。

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金塗りジャケットがインパクト大「キング オブ 男!」


1作目「土竜の唄 潜入捜査官REIJI」の主題歌となったのが「キング オブ 男!」だ。
キングオブ男……男の王……。
タイトルだけでもドギツイのに、ジャケットには金塗り半裸のメンバーの姿が。着飾っているのか着飾っていないのか分からないがアイドルかっていうと違う。

MVは「土竜の唄」の監督である三池崇史と、中村哲平の共作。
同じ暴力団組員のメンバーが考え方の違いから2つに分裂。三池監督ということもあってド迫力のアクションシーンも見どころのひとつだ。柄モノ衣装でやんちゃなチンピラ感がたまらない。

歌詞も、絆、仲間、夢、と若さゆえの熱さが滾っている。

「愛する女のためだけ 全てを敵にしても守る」
「愛する野郎どもの夢 並みならぬ涙の賜物」

あ~男くさい歌詞! 最高!

衣装と演出が大勝利「NOROSHI」


「土竜の唄 香港協奏曲」の主題歌となったのが「NOROSHI」だ。バンドスタイルでのパフォーマンスが定番なのだが、このMVが最高にイイ。
まず、和装でバンドパフォーマンス。
ああどうして当時は公式からMVが上がっていないんですか!! 時代!!!

更には殺陣シーンまで入ってくる。
こういうときの関ジャニ∞は本気である。もう完全に何人か殺しているだろう、という目で攻めてくる。個性豊かな関ジャニ∞だが、「殺る」ときの雰囲気もそれぞれ異なるからおもしろい。

更に、「キング オブ 男!」から大幅増量されているのが色気だ。
和装のせいも多分にあるのだろうけれど、年齢を重ねた落ち着きや余裕が加わっているのかもしれない。

歌詞自体もがむしゃらだったところから、攻めるだけではない「大切なものを守る」「大切な人が踏み出そうとする背中を押す」曲になっている。
本当にイントロから余すところなくカッコイイ。そして、全関ジャニ∞ファンが求めていたものが詰まっている曲である。

それはもう幹部の振舞い「稲妻ブルース」


そして、今回の「土竜の唄」完結編の主題歌が「稲妻ブルース」だ。



「キング オブ 男!」と「NOROSHI」の流れを汲みながらも、グッと大人の装いになっている。
「キング オブ 男!」が2014年なので、そこから7年経っていると当然のことだ。が、そもそも着ている服がよくなっている。「キング オブ 男!」のときは柄モノの安そうなジャケットを羽織っていたのに、今じゃ仕立ての良さそうなスーツ! 間違いなく組の幹部に上り詰めているだろ……!

自然なふるまいを見せているのに、なんとなくそれぞれのキャラクターが妄想できるのもいい。
「紳士然とした振舞いしながら残酷なことを言うんでしょ、大倉さん……」とか、「ニコニコしてるけど、仲間が傷つけられたときにブチギレるのは安田さんでしょ……」とか……そしておそらく一番モテるのは丸山さん……(※筆者の妄想です)。

賛否両論ありそうだが、個人的には村上信五さんのオールバックヘアもたまらない。きっと組のNo.2で、影からひっそりNo.1の横山さんを支えているんでしょ!(※筆者の妄想です)

でも、歌詞では根底にある想いというのはブレていない。

「夢を掴もうぜ仲間で」(キング オブ 男!)
「夢は見るんじゃなく叶えろ」(稲妻ブルース)

「守るべき者に守られていた日々に気付くでしょう」(NOROSHI)
「大切なものに守り守られて生きて行くから」(稲妻ブルース)

さらには、
「俺とお前が出会えた“キセキ” 最高で最強のこのキズナ」
では「キング オブ 男!」のフリを思い起こさせるような部分があって、これがまた胸アツなのである。

「土竜の唄」が三部作で完結だが、関ジャニ∞の曲もキッチリ完結させられているのも良い。

脈々と続く関ジャニ∞のアウトローな一面


関ジャニ∞はメンバー全員出演の「エイトレンジャー」シリーズがある。個人的には、本気で仁侠映画を全員でやってほしい、という思いは常々ある。
過去には特攻服姿でライブオープニングを飾ったことがある。ちなみにこのときの特攻服は2020年12月にオンエアされた「しゃべくり007」でも着用している。
ヒョウ柄ロングジャケットも、チンピラ風のペラペラのド派手なシャツもなんなく着こなす。
時間をかけて彼らが築いてきた「キャラクター」のひとつと言えるだろう。

2017年の5大ドームツアー「関ジャニ’sエイターテインメント」のオープニングでは、仁侠ものショートムービーが流れ、ファンを喜ばせた。関八組の組長が襲撃され、かわいがられていたメンバー(関ジャニ∞)が復讐に向かうというストーリー。若いチンピラのころから、年を重ね、組の要職に就いているであろう成長も描かれているのがいい。

即席の仁侠ではなく、メンバーの肌になじんでいるから、無理なく楽しめてしまう。長い時間をかけて作った彼らのひとつのカラー。また、新たなアウトローな彼らのストーリーを見ることはできるのだろうか。



(文:ふくだりょうこ)

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