2021年12月04日

<午前十時の映画祭>『モスラ』4Kデジタル・リマスター版に入っている〈序曲〉とは?

<午前十時の映画祭>『モスラ』4Kデジタル・リマスター版に入っている〈序曲〉とは?


東宝特撮の貫禄を世界に示した
〈序曲〉入り『モスラ』


配給:東宝

日本映画で〈休憩曲〉が流れる作品は『七人の侍』(54)など割かしありますが、〈序曲〉となるとあまり思い浮かびません。

『モスラ』の場合、上映時間こそ102分と極めて通常枠のものではありますが、当時の“世界に誇る東宝特撮映画”たるキャッチフレーズを実践するかのように、本作は“世界同時公開”というフレコミもあって(実際は日本公開の翌年にアメリカなどでは公開。スティーヴン・スピルバーグなどはこのときに本作を見ているとのこと)、ゴージャス感をより際立たせるためにも〈序曲〉が必要といったアイデアがなされたのでしょう。

音響もモノラル、パースペクタ・サウンド(3ch疑似ステレオ)、そして4ch磁気ステレオと3パターンのヴァージョンが作られ、それぞれの特性に応じた映画館で上映されましたが、今回の4Kデジタル・リマスター版は初公開時のもっともゴージャスな形態のものを60年の月日を経て観賞できるという、実にぜいたくな体験が味わえるわけです。

これはもうぜひとも、映画館で、もっともゴージャスな『モスラ』をフルに堪能していただけたらと思う次第であります!

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(文:増當竜也)

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