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2022年01月09日

<徹底検証>ドラマ版「ミステリと言う勿れ」の期待と不安(※原作ネタバレあり)

<徹底検証>ドラマ版「ミステリと言う勿れ」の期待と不安(※原作ネタバレあり)



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田村由美原作漫画「ミステリと言う勿れ」(小学館『月刊フラワーズ』)が、2022年1月期の月9ドラマとして映像化される。

土日にカレーを仕込むのが趣味な大学生・久能整が、ひょんなことから殺人事件の容疑をかけられてしまうトンデモ展開から始まる物語である。原作は2022年現在1〜10巻まで刊行中。訥々と持論を展開しまくる整の不思議な魅力から火がつき、大好評連載中だ。

主人公の整を演じる菅田将暉始め、おじさんがひしめく世界で一人頑張っている女性刑事・風呂光聖子を伊藤沙莉が、子供が生まれたばかりの新米パパ刑事・池本優人を尾上松也が、整が出会う神出鬼没な女性・ライカを門脇麦が、そして整の恩師・天達春生を鈴木浩介が演じるなど、錚々たる力量のメンバーが脇を固めまくっている。

原作ファンが多い本作において、ドラマ化の一報に一喜一憂された方々も多いだろう。筆者もその一人である。今一度、原作を読み返した上で、ドラマ「ミステリと言う勿れ」のキャストの魅力と見どころに迫りたい。

キャストの魅力①:特徴的な髪型が忘れられない主人公・久能整役の菅田将暉

本作のドラマ化が知らされるや否や、Twitter上には、とある文言が飛び交った。「整役は渡部豪太じゃないの!?」である。整といえば、忘れられないのがアフロのような特徴的なヘアスタイルだろう。実写化すると聞いて、すぐに彼の顔を思い浮かべた方々が、実に多かったと言うことだ。

何を隠そう、筆者もそうだった。筆者は過去に当メディアにおいて菅田将暉の俳優論を書いたことがあるほど彼のファンを自称している。しかし「整=菅田将暉」と聞いても、咄嗟にはピンとこなかった。むしろ、いくらカメレオン俳優と名高い彼でも、イメージに合わないのでは……と危惧していたほど。

【関連記事】菅田将暉の魅力と2020年の振り返りー映画、ドラマ、歌

ところが、後日アップされた公式画像やティザー予告を見て、華麗なほど意見が180度回転することになる。思った以上に、整なのだ。特徴的なアフロ、常に物言いたげそうな独特な表情、訥々とした話し口……。さすが、役を丸ごと着るように表現する役者は違う。


この時点で期待値は爆上がりなのだが、極め付けは、公式サイトにアップされている菅田将暉の公式インタビューである。

なかなかあの髪型は仕事ではないですし、あっても役は限られてしまいますからね。ですので、今回は勢いよくパーマをかけました。天パー感を出すのに美容師さんと相談したり、髪だけでなく服選びとかも楽しかったです。

引用:https://www.fujitv.co.jp/mystery/interview/interview08.html


なんと、整のあの特徴的な髪型、地毛で臨んだというのだ! 役者としてのストイックな姿勢には感服する。さらには、原作を読み込んでいないと出てこないこんなエピソードも。

久能整という語感に僕はすごく馴染みがあって…。僕の本名は、ひらがな文字は“う”で終わるんですが、久能(くのう)、整(ととのう)と同じように音は“お”で終わるんですよ。語尾による性格分析が原作にも出てくるんですけど、自分にはとてもよくわかりました。

Wikipedia情報によると、菅田将暉の本名は「菅生大将(すごう・たいしょう)」である。原作に出てくる性格分析とは「Uで終わる名前は根暗なんだそうです」(コミックス4巻P110)といったものであり、これによると、彼もまた根暗だということになる。

ここまで原作を読み込み、原作愛の強い菅田将暉が主役・整を演じてくれるとわかれば、軒並み期待値が上がりまくってしまう。どんな整の姿を見せてくれるのか、放送を楽しみに見守りたい。

キャストの魅力②:おじさん業界に潰されそう!?踏ん張って立つ女性刑事・風呂光聖子役の伊藤沙莉

続いて、女性刑事・風呂光聖子役の伊藤沙莉に触れたい。本作の登場人物はほとんど全員が特徴的な名前だが、群を抜いて珍しい苗字なのが彼女だろう。「風呂光」なんて聞いたことがない(調べてみたら、日本国内には約40名ほどしかいないようだ)。



原作の風呂光は、最初こそ少し影が薄い。薮鑑造(遠藤憲一)や青砥成昭(筒井道隆)などドギツイおじさん刑事たちが、割と序盤から出張ってくるので、そのインパクトに追いやられてしまっている。しかし、決して無視はできない存在だ。

男性優位な社会で、どう生き抜いていくか。女性だからって軽く見られないためには、どんな心構えでいるべきか。殺人事件の容疑者として警察へ連行されてきた整と会話を交わすうちに、風呂光はその答えを自分で見つけ出していく。コミックス1巻の「猫の話」「自分の存在意義の話」などが、ドラマではどのように描き出されるのだろうか。

直近ではドラマ「モモウメ」(Hulu配信/2021)や「いいね!光源氏くん」(NHK/2020)などコミカルな作品はもちろんのこと、映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』(2021)や『ちょっと思い出しただけ』(2022)など正統派ラブストーリーでヒロインを務めることも多い伊藤沙莉。今回のような月9ドラマでは、どんな存在感を示してくれるのか、楽しみである。

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(C)田村由美/小学館 (C)フジテレビジョン

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