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2022年01月11日

「私の正しいお兄ちゃん」第1話レビュー:古川雄大の危うい魅力にヒロインも視聴者も落ちていく(※ストーリーネタバレあり)

「私の正しいお兄ちゃん」第1話レビュー:古川雄大の危うい魅力にヒロインも視聴者も落ちていく(※ストーリーネタバレあり)

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古川雄大主演の「私の正しいお兄ちゃん」(フジテレビ系)が2022年1月10日(月)より放送スタート。

モリエサトシによる同名漫画を原作とした、ジェットコースター・クライムサスペンス&ラブドラマで、ヒロインを山谷花純が務める。

本記事では、第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「私の正しいお兄ちゃん」第1話レビュー



FODオリジナルドラマ「私の正しいお兄ちゃん」が地上波初放送となった。

主演は前クールのドラマ「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」(日本テレビ系)で杉咲花演じる弱視の主人公・ユキコが、学生時代にバイトしたハンバーガーショップの茶尾店長を好演した古川雄大。

茶尾店長の親しみやすいキャラクターをイメージしている人は驚くだろう。本作の古川雄大は、どこか危うく近寄りがたいオーラを放っているからだ。



物語は、大学生のヒロイン・木崎理世(山谷花純)がカフェでのアルバイト初日を迎えるところから始まる。そこで出会ったのが、古川雄大演じる内田海利だ。

理世が自己紹介で「どこでも寝られる」ことが特技だと話し、和気藹々とした空気が流れる中、海利だけは何故か思いつめた表情を浮かべている。一方、理世にとっても海利は気になる存在だった。それは海利が幼い頃に両親の離婚で離れ離れになった兄に面影が似ていたから。

海利の人の顔を覗き込む仕草にドキドキし始めた矢先、理世はあることを打ち明けられる。



どこでも寝られる理世に対し、海利は長い間不眠に悩まされていた。しかし、バイトの休憩中にうとうとしていた理世の肩にもたれかかっていたら自然に眠れたという。

疲れ切った海利の顔を見かね、理世は肩を貸してほしいというお願いを了承。出会ったばかりなのに、不思議と互いの温もりから安心感を得る二人のハートフルなラブストーリーが始まる……。そう思いきや、早くも第1話から不穏な展開が待ち受けていた。



ガラリと空気が変わったのは、海利の出身地を理世が当ててしまった時から。海利が鼻歌で歌っていたのは富山にしかないスーパーのCMソングだった。それまで理世に人懐こい笑顔を浮かべていた海利の表情が雲がかる。

「誰にも気を許すな。まだ2年しか経っていないんだ」

そう日記に書き綴る海利は何かに追い詰められているようだった。その日から海利は理世と距離を置くようになり、理世もまた海利が別の人の肩にもたれかかっているところを目撃してしまったことから、ほのかに芽生えた恋心を抑えようとしていた。



しかし、海利から再び理世に肩を貸してほしいと申し出が。結局他の人の肩では眠れることができず、幼い子どものような顔で理世にすがる海利がズルすぎる。こんな押しては返す波のように心乱されたら、誰だって好きになってしまうはずだ。

古川雄大が本気で視聴者を落としにかかっている……恐るべし。でも、このまま安心して沼にハマっていけたらどんなに良かっただろう。理世は海利の家で恐ろしい秘密が書かれた日記を見つけてしまう。

「人を殺して、逃げられるのだろうか」

その言葉はこれから訪れる理世の壮絶な運命を物語っていた。



愛してしまった人の罪と理世はどう向き合っていくのか。気になるのは、彼女と親しげに話していた「立花」という名の刑事(堀井新太)。二人が出会ったきっかけは謎だが、彼はどこか理世に特別な感情を抱いているように見える。

もし海利が本当に人を殺して逃げているのであれば、彼の逃亡劇に幕を降ろすのは立花かもしれない。サスペンスでありながら、これまで見たこともない三角関係の行く末からも目が離せない。

(文:苫とり子)

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(c)モリエサトシ・講談社/フジテレビジョン

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