特撮向上委員会

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2022年02月20日

『仮面ライダーリバイス The Mystery(ザ・ミステリー)』の3つの魅力

『仮面ライダーリバイス The Mystery(ザ・ミステリー)』の3つの魅力

■オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会

TELASAで絶賛配信中の『仮面ライダーリバイス The Mystery(ザ・ミステリー)』。

本日2月20日時点で全5話中4話まで配信されており、残すところはあと1話。

ミステリーを前面に押し出したタイトルを見て、昨今流行りの「真犯人フラグ」や「あなたの番です」の流れに乗っかったのか、なんて思われる方がいたら大間違い。

そもそも仮面ライダーにミステリー要素が本格的に取り入れられたのは、2001年の『仮面ライダーアギト』から。

主人公、津上翔一がなぜ記憶喪失なのかが徐々に明らかになっていくことで、壮大なストーリーが展開していく「アギト」は20年経った今でも多くのファンに愛される作品となりました。

そして、「アギト」の大成功はそのあとの仮面ライダーシリーズにも多大な影響を与え、ミステリー要素は各作品に多分に含まれていくことになります。

現在放送中の『仮面ライダーリバイス』の本編自体にも何本もの伏線が張られており、すでに上質なミステリーが展開されています。

そのスピンオフである「リバイス ザ・ミステリー」。

面白くないわけがありません。

なんといっても、特撮ファンからしたら心躍る出演者ばかり。

作品の垣根を越えたキャラクターが「リバイス ザ・ミステリー」に集結しているんです。

『仮面ライダー555』でオルフェノクでありながらも愛されるキャラ・海堂直也を演じ、その後も『侍戦隊シンケンジャー』では不破十蔵、記憶に新しいところだと『仮面ライダーセイバー』にて賢人の父である富加宮隼人を演じた唐橋充さん。

『仮面ライダードライブ』で特状課のムードメーカーとして作品がシリアスになっていっても明るい雰囲気を作っていた現さんこと追田現八郎を演じた井俣太良さん。

『仮面ライダーキバ』で「素晴らしき青空の会」会長の嶋さんとして過去編、現代編共におやっさん的立場で活躍された金山一彦さん。

『炎神戦隊ゴーオンジャー』で「スマイル!スマイル!」と日曜の朝から癒してくれたゴーオンイエロー・早輝を演じた逢沢りなさん。

『仮面ライダー鎧武/ガイム』で最終的には師弟関係になり、2年前には2人が主役のスピンオフまで作られた、城乃内役の松田凌さんと凰蓮の吉田メタルさん。

さらには赤の革ジャン着せたら右に出るものなし、「ドライブ」のスピンオフ『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』や、『仮面ライダージオウ』のスピンオフ『仮面ライダージオウ NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ』にもゲスト出演し、帰ってくるたびまったく冷めることのない熱量でSNSが盛り上がる『仮面ライダーW(ダブル)』の照井竜こと木ノ本嶺浩さんが出演。

どなたも目をつむれば浮かんでくる活躍のシーンの数々。

そして監督さんと脚本家さんもすごい。

監督は葉山康一郎監督。

葉山監督と言えば『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』や『魔進戦隊キラメイジャー』でも監督をされていて、なかでも僕が一番すごいと感じたのは「キラメイジャー」のエピソード40「痛む人」。

メンバーのキラキラでとにかく明るく展開されていく「キラメイジャー」にもかかわらず、テイストがキラメイらしくなく、全話見比べてみても圧倒的に異質、重い空気感で演出されてるんですが、それにもかかわらずキラメイジャーの軸からはブレていないという凄みが感じられる40話。

この「痛む人」によって「キラメイジャー」の幅の広さを見せつけられました。

ちなみに当時、あまりにも異質、何だったら「ウルトラマン」の実相寺感もあったりしたので放送直後、誰が監督やってるのかをすぐに確認したことを思い出しました。

そしてそんな回にゲスト出演してたのが、かが屋の賀屋くんというのもうらやましい限り。

脚本は内田裕基さん。

内田さんと言えば、倫太郎とズオスの決戦を描いた32章や、聖剣が集まりクロスセイバーが誕生し、まるで最終回のような激アツ展開を見せた38章など「セイバー」の脚本も書かれています。

TERASAのスピンオフといえば『仮面ライダー龍騎』の新作を発表したり、「ジオウ」を7人も登場させたり、「ソードオブロゴス」のキャラをじっくり深堀りしたりと、いつもワクワクさせてくれてるわけですが、上記を見る限り、今回はさらにそれらを上回る熱狂が。

TELASAにて、ぜひ。



(文:篠宮暁)

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】

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