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2022年03月31日

「となりのチカラ」第9話レビュー:チカラがいれば安心? 求められていたのは「話を聞いてくれる人」なのかもしれない(※ストーリーネタバレあり)

「となりのチカラ」第9話レビュー:チカラがいれば安心? 求められていたのは「話を聞いてくれる人」なのかもしれない(※ストーリーネタバレあり)



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松本潤主演、木曜ドラマ「となりのチカラ」が2022年1月20日より放送スタート。

東京のとあるマンションに引っ越してきた家族。夫のチカラ(松本潤)、妻の灯(上戸彩)、娘の愛理(鎌田英怜奈)、息子の高太郎(大平洋介)が、ちょっと不思議な隣人が住むマンションにおいて、さまざまなドタバタ劇に巻き込まれていく。

本記事では、第9話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「となりのチカラ」第9話レビュー

灯(上戸彩)も帰ってきたし、子どもたちの問題もひと段落……と思ったら、なんと今度はマンション内で火事が!

火元となったのは603号室に引っ越してきた小日向(藤本隆宏)だった。最近、マンション内ではトラブルメーカーとなっている男性だ。頼子(松嶋菜々子)は鼻息荒く、理事会を開き、小日向を追い出そうとする。

確かに、小日向が纏う空気は尋常ならざるものだ。追い出すだなんて後味が悪いが、マンションの住人たちだって火事が起きたらたまらない。全会一致で小日向への退去勧告が決まりそうになるが、反対したのはチカラ(松本潤)で……。

完全な悪人はいない。悪と善の揺れ動いている、と言うチカラ。確かにこの作品を観ていると実感する。

小日向に対して何かが引っ掛かるチカラ。そして、小日向の背中を見てひらめく。亡くなった母を追いかけて自殺した父。自殺を考えていた父の背中と重なったのだ。

チカラは小日向を刺激しないように手紙でコミュニケーションを取ろうとする。応じた小日向から語られたのは、マンションに引っ越してきた矢先の妻の死。これから、楽しい夫婦の生活が待っていると思っていたのに、全て消えてしまった。自暴自棄になった彼は、まさに自殺を考えていたのだ。

自分の両親の境遇と似ている小日向と出会ったことで、チカラは自身の過去と向かい合うことになる。そう、最終回はチカラ自身の問題解決だったのだ。高校生だった自分を残して自殺した父をずっと許せずにいた。たびたび作中に両親の話題が出てきていたのは、チカラの心の中にずっとわだかまりとして残っていたのだろう。

マンションの住民たちの問題、中越家の問題を乗り越えて、ようやく、チカラは自分の問題と向き合うことができたのだ。

チカラが関わってきた住人たちもそれぞれにとりあえずのハッピーエンドを迎える。日本を離れるつもりだったマリア(ソニン)は上条(清水尋也)からの告白とプロポーズを受けることに。頼子のもとにも娘親子が戻ってくる。清江(風吹ジュン)が施設に入り、寂しさを抱えていた託也(長尾謙杜)も前を向き始めた。そして、学(小澤征悦)と達代(映美くらら)も離婚へと話が進み、新たな一歩を踏み出そうとしている。

いまは幸せだけれど、それぞれの人生は長い。これからだって辛いことはある。でも、きっと大丈夫。話を聞いてくれる人がいるから。それだけで、生きる上で安心できる。

最初は「ちょっとおせっかいすぎやしないか」と思えたチカラの存在。

そんなチカラだからこそ、マンションの住人にとっての心の拠り所になれたのかもしれない。


(文:ふくだりょうこ)

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