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2022年04月11日

「マイファミリー」第1話レビュー:ただの誘拐事件ではない? 二宮和也と多部未華子の圧巻の演技に魅せられる(※ストーリーネタバレあり)

「マイファミリー」第1話レビュー:ただの誘拐事件ではない? 二宮和也と多部未華子の圧巻の演技に魅せられる(※ストーリーネタバレあり)



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二宮和也主演のTBS系日曜劇「マイファミリー」が2022年4月10日にスタートした。

本作は、突如娘が誘拐されてしまったゲーム会社の社長を主人公に、最悪の事態に巻き込まれて浮き彫りになる様々な感情や人間模様を描くノンストップファミリーエンターテインメント。主役・鳴沢温人(なるさわ・はると)役の二宮和也と鳴沢の妻・未知留を演じる多部未華子の「山田太郎ものがたり」以来の共演も話題となっている。

本記事では、第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「マイファミリー」第1話レビュー


二宮和也が4年ぶりの連続ドラマに帰ってきた。

二宮が演じるのは「ハルカナ・オンライン・ゲームズ」のCEO・鳴沢温人。温人の妻・未知留に多部未華子。

物語は、ふたりの娘・友果(大島美憂)を誘拐したという電話が入ったところから始まる。仕事ができて、家族想いの温人が未知留と力を合わせて娘を取り返す話……かと思いきや、温人は家庭人としてもCEOとしてもダメダメ。
家には全然帰っていないし、会社のことも面倒な事案については全てCOOの立脇(高橋メアリージュン)に任せている。じゃあ温人は何にがんばるんだ? と疑問を抱いてしまう。
が、第一話の中で温人が変わっていく。

娘を返す条件として提示されたのは5億円。最初は「5億円なんて無理だ」と突っぱねるが、次第に様子に変化が生まれる。必死に5億円を集める。ライバル会社に買収されることもいとわない。
電話の向こうから聞こえる機械的な声に指示をされながら、未知留と一緒に用意し、指定の場所に運ぶ。

しかし、希望は途絶える。5億円を引き渡す最後の場所として指定されたのは友果が小学一年生のときに遠足で行った場所。しかし、温人はすでにそのころ、家に帰ることも減っていたのでわからない。警察のサポートのもと、未知留から場所を聞き、伝えるが、それがきっかけで警察が介入しているとバレてしまう。もちろん、犯人は警察への連絡を禁じている。そこで取引は終了、温人は泣きながら動けなくなる。

犯人は温人の家庭での様子を知っていた。冷え切った家族関係。友果が父親に振り向いてほしくて企てた狂言誘拐、の可能性もあるがそれにしては用意周到。
さらに誘拐事件を捜査する捜査一家の葛城(玉木宏)は、警視の吉乃(富澤たけし)との会話の中で「こはるさんの事件と関わりが……」と意味深な言葉を口にする。
どうやら、単純な誘拐事件というわけではなさそうだ。

そもそも、キャストが豪華だから、みんな怪しく見えてくる。未知留と温人の大学時代の同級生として登場するのは元刑事の東堂(濱田岳)と弁護士の三輪(賀来賢人)。濱田岳と賀来賢人が出てきてクセがないわけがないと思うのだが、最初から勘ぐりすぎだろうか。味方か、敵か。

一度は中断された誘拐犯との取り引きだが、警察の排除を理由に再開を約束される。そこで温人が取った方法は、娘が誘拐されたと生配信で明かすこと。話をしながら手を震わせる温人。その手に未知留がそっと自分の手を重ねる。冷え切っていたであろう夫婦の仲が娘の誘拐で取り戻せることになったとしたら皮肉な話だけれど……。

二宮和也、多部未華子の見事な演技力ですっかり魅せられてしまった第1話。誘拐事件の裏にどのようなことが隠されているのか。ここからの広がりが楽しみだ。


(文:ふくだりょうこ)


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