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2022年11月07日

「鎌倉殿の13人」第42話:京の介入、深まる義時と実朝の溝

「鎌倉殿の13人」第42話:京の介入、深まる義時と実朝の溝


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2022年のNHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」。三谷幸喜 脚本×小栗旬 主演で描く北条義時の物語。三谷幸喜曰く「吾妻鏡」を原作としており、そこに記されきれていない部分を想像と創作で補い、唯一無二のエンターテイメント大作に仕上げているという。

本記事では、第42話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

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「鎌倉殿の13人」第42話レビュー

「私だよ!上皇様だよ!」
そう、後鳥羽上皇(尾上松也)の存在感が増してきた。

「安寧の世を築きたい」

そう意を決した実朝(柿澤勇人)の夢枕に後鳥羽上皇が立った。
実朝には周りに信頼できるものはいない。ここからますます後鳥羽上皇を頼りに思うようになる。

実朝が政に加わろうとしても、義時(小栗旬)を始めとした宿老たちはそれを許さない。自分たちにまかせておけばいい。あくまで鎌倉殿はお飾りだ。

しかし、実朝は鎌倉を取り戻したいという強い想いを持っていた。泰時(坂口健太郎)をそばに置き、政に取り組んでいく。

一方で、義時は北条の力を強めるために、ついに「執権」を名乗ることを決意する。

そんな中、源仲章(生田斗真)が京から東大寺大仏殿を再建した陳和卿を連れてくる。
陳和卿は実朝に会ったとたんにポロポロと泣き始めた。実朝は前世で宋の国・育王山の長老で、自分はその門弟だったというのだ。この場面を夢に見たことがあると言う実朝は、自分の夢日記を見せ、船に関する話がしたいはずだと陳和卿に言う。
「大きな船を作り、宋と交易を行おう」という言葉に、実朝は船を作る決心をする。

これはもちろん、京が手を引いていること。
後鳥羽上皇の干渉に、義時はイライラモード全開だ。船を作ることには大反対。

が、当の実朝は、泰時や千世(加藤小夏)に船ができたら一緒に海を渡ろうと嬉しそうに話す。そう言われたときの千世の嬉しそうな表情がまぶしい。本当に実朝のことを大切に思っていて、実朝もそのことを知っているのがせめてもの救いだ。

船の建造は、陳和卿や八田知家(市原隼人)らが中心となって進められていく。
八田は、この船ができあがったら隠居しようと決めていた。はだけた胸元、隆々とした筋肉からは想像がつかないが、八田は十分おじいちゃんなのである。

実朝、八田の想いが乗った船。しかし、この船が大海原に出ることはなかった。船の重さの値が異なっており、これでは砂浜にめり込んで進まない。この値は時房(瀬戸康史)が書き換えたもの。要するに、義時の企みである。

意気消沈する実朝を政子(小池栄子)は励ます。
「自分の政をしたければ、もっと力をつけなさい」と。
そして、とっておきのアイディアを実朝に預ける。
「朝廷に連なる高貴な血筋をもらい受ける」という実朝に、義時は動揺する。それでは、頼朝が思い浮かべた鎌倉とは異なってしまう。どうにかしてこの流れを止めたい義時だが、政子も実朝の計画に一枚噛んでおり、疎外感を覚える。

この流れに源仲章はご満悦だ。どんどん、悲劇のフラグが立っていく。

暗く重くなっていく物語の中で、今回ほっこりしたのは北条時政(坂東彌十郎)の登場だ。ラストの出番となったが、笑顔での退場は少しホッとできるものとなったはずだ。

(文:ふくだりょうこ)


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