2023年はこの人に注目!冬ドラマ注目俳優9選

お茶の間をあっという間に沸かせた「silent」(フジテレビ)、医療現場のリアルを徹底的に描き切った「PICU 小児集中治療室」(フジテレビ)、常に話題を欠かさなかった「ちむどんどん」(NHK)など、2022年もたくさんの名作ドラマによって盛り上げられた。

2023年のドラマ作品は、2022年の「熱中」を超える「熱狂」を生み出せるのだろうか。

今回は筆者の完全な独断と偏見で2023年の冬ドラマではなく、あえて注目俳優をピックアップして紹介させていただく。

北川景子:「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」

ドラマ「美少女戦士セーラームーン」(TBS)で女優デビューを果たした北川景子。その後に出演した「ブザー・ビート」(フジテレビ)は全11話の放送中、あまりの好評ぶりに急遽第7話の放送時間を拡大する異例の対応がとられた。ドラマだけでなく、映画にも引っ張りだこになっている彼女を一言で表すならば、“クールビューティー”がピッタリだろう。

彼女の女優としての演技力は瞬く間に向上したように思える。そんな彼女がまた月9に帰ってきた。この歓喜を讃えずにはいられない。

「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」(フジテレビ)では、裁判官として働く北川景子演じる柊木雫が、実務教員として法科大学院へ派遣される。理想主義を掲げる柊木が司法合格受験の合格のために奮闘する生徒たちからどのような刺激を受け、成長していくのかが非常に楽しみだ。

また柊木は職業柄、完璧のように見えて、完璧とは程遠いトンカツが大好物な女性という設定である。クールビューティではなく、人間らしさが垣間見える北川景子の姿に期待したい。

(2023年1月9日から毎週月曜、後9:00〜/フジテレビ系)

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小野花梨:「罠の戦争」


小野花梨は、7歳のときに子役からキャリアをスタートさせた。2006年『嫌われ松子の一生』で子役としてデビューを果たし、映画やドラマなどで大活躍する天才子役。現在24歳の彼女は17年のキャリアを誇る実力派俳優へと成長した。

「カムカムエブリバディ」(NHK)ではヒロインの親友役を演じ、「恋なんて、本気でやってどうするの?」(フジテレビ)では主人公と男性を取り合う役を演じた。小野花梨はどの作品に出演しても絶妙な存在感を放つ、実力派俳優への階段を一段ずつ着実に登る期待の俳優だ。

2023年の冬ドラマでは草彅剛主演「罠の戦争」で私設秘書の蛍原梨恵を演じる。愛する家族を傷つけられた草彅剛演じる議員秘書・鷲津が弱者の立場から権力者に罠を仕掛け、その立場を失脚させるというリベンジエンターテイメント。

小野花梨演じる私設秘書の蛍原が、物語にどのような作用をもたらすのか。そして、彼女の俳優としての高みがそこにあると信じたい。

(2023年1月16日から毎週月曜、後10:00〜/カンテレ)

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吉高由里子:「星降る夜に」


「最愛」(TBS)で、まさかの高校生役を演じた吉高由里子。しかし、化粧っ気のない姿で挑んだ彼女は、これが役者かと思わず声に出そうになるほど違和感のない高校生だった。吉高由里子の注目すべきポイントは、ミステリーだけでなく、お仕事系、恋愛系など異なるジャンルを違和感なく演じるところにある。

世間にその名を知らしめた『蛇にピアス』(2008年)では、蜷川幸雄ワールドを見事に演じ切った。本作はR-15指定作品だが、R-18指定作品でもいいのでは?と思わせるような性描写や目も当てられない酷い描写が散りばめられている。

どんな役でも見事に演じ切る吉高由里子は「星降る夜に」(テレビ朝日)で、のどかな海街にある「マロニエ産婦人科医院」で働く35歳の産婦人科医・雪宮鈴役を演じる。遺品整理士として働く25歳の柊一星を演じるのは北村匠海だ。命のはじまりと終わりをつかさどる2人がどのようにして10歳差の恋路を辿るのか。そして、本作を通じて吉高由里子の魅力がどのように引き出されるのか。要注目だ。

(2023年1月17日から毎週火曜、後9:00〜/テレビ朝日系)

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広瀬すず:「夕暮れに、手をつなぐ」


2015年に出演した『海街diary』でのブレイクを皮切りに、2016年に主演を務めた『ちはやふる-上の句-&-下の句-』が大ヒット。天真爛漫なイメージが強い一方で、ミステリアスな役柄も見事に演じる広瀬すずの役者としての幅はこれからも広がり続けていくのだろう。

広瀬すずは「夕暮れに、手をつなぐ」(TBS)で、TBS作品初主演を務めることが決まった。そして、永瀬廉(King & Prince)と初共演を果たす。本作では、脚本家・北川悦吏子が「オレンジデイズ」(TBS)以来19年ぶりに“青春ラブストーリー”を描いている。

広瀬すず演じる空豆は、男勝りな性格と行動力で竜巻のように周囲の人を惹きつけるエネルギーと素敵な笑顔を持つ野生児のような女性だ。天真爛漫かつ屈託のない笑顔を持つ広瀬すずがどのように物語を紡いでいくのか。今から本作の放送が楽しみで仕方ない。

(2023年1月17日から毎週火曜、後10:00〜/TBS系)

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門脇麦:「リバーサルオーケストラ」


門脇麦の名から連想する言葉はただひとつ。いつまでたっても掴めないミステリアスだ。『愛の渦』(2014年)ではおとなしそうな風貌からは想像できない性欲の強い女性を熱演。かと思ったら『チワワちゃん』(2019年)ではたらふく酒を飲みながら、朝までクラブで踊り狂う。どの顔が本物の門脇麦なのかがわからない。ミステリアスこそが、彼女が役者として放つ輝きなのである。

「リバーサルオーケストラ」(日本テレビ)では、とある理由で表舞台から姿を消した元天才ヴァイオリニストである谷川初音を演じる。共演は田中圭。これまた新しい顔の門脇麦を見ることができそうな匂いがする。元天才ヴァイオリニストと毒舌マエストロの融合は。物語にどのような風を吹き込むのだろうか。

(2023年1月11日から毎週水曜、後10:00〜/日本テレビ系)

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上白石萌歌:「警視庁アウトサイダー」

2011年に東宝芸能に所属した上白石萌歌は、女性ファッション誌『ピチレモン』の専属モデルに抜擢された。その後、子役女優として活動。主な出演作は「義母と娘のブルース」(TBS)や、「ちむどんどん」(NHK)など。また2017年からadieu名義で歌手活動も行うマルチな才能を秘めた女優である。

歌唱力はもはや言うまでもないが、上白石萌歌の魅力は圧倒的な透明感だ。時折見せる優しい笑顔に圧倒的な透明感も相まって、慈愛に満ちた演技がさらに深みを増す。これまでの配役では優しい表情を見せる配役が多かったように思えるが、刑事課の新米巡査である上白石萌歌演じる水木は裏表がなく言いたいことを感情まかせで言ってしまうタイプの人間だ。これまでにない新しい顔を見せてくれるであろう彼女に目が離せない。

(2023年1月5日から毎週木曜、後9:00〜/テレビ朝日系)

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井上真央:「100万回言えばよかった」


16年ぶりにTBS連続ドラマの主演を務める井上真央。そして、その脇を固めるのが佐藤健と松山ケンイチである。おもしろくないわけがない。本作は、「おかえりモネ」(NHK)や「失恋ショコラティエ」(フジテレビ系)などを描いた脚本家・安達奈緒子による完全オリジナル作品。人の心の機微を繊細に描く彼女が、大切な人を思うファンタジーラブストーリーを描いた。

井上真央の名を耳にすると、「キッズ・ウォー〜ざけんなよ〜」(TBS)や「花より男子」(TBS)を連想する人が多いかもしれない。子役から今もなお活躍し続ける彼女は一体どのような演技をテレビ画面の前に座る私たちに見せてくれるのだろうか。

(2023年1月13日から毎週金曜、後10:00〜/TBS系)

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有村架純:「どうする家康」


朝の連続テレビ小説「あまちゃん」(NHK)のブレイクをきっかけに、ドラマや映画で有村架純を見ない日はなくなった。主役でなくとも圧倒的な存在感を解き放つ彼女の魅力は、葛藤という心の機微をうまく見せながら、最後には自分の意志で前に進んでしまう点にある。

「どうする家康」(NHK)では、松本潤と3度目の共演を果たし、ついに夫婦となる。徳川家康の正室である瀬名を演じる有村架純は、どのようにして松本潤演じる徳川家康を支えていくのか。本作が有村架純の殻をまたひとつ破るきっかけになることは、もはや言うまでもないだろう。

共演者には岡田准一や阿部寛、北川景子や志田未来など主役級の実力を持つ名俳優ばかりが揃えられているという点も忘れないでいたい。

(2023年1月8日から毎週日曜、後8:00〜/NHK総合ほか)

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松下奈緒:「Get Ready!」(TBS)


松下奈緒は女優と音楽家の顔を持つアーティストである。プロピアニストでありながら、「ゲゲゲの女房」(NHK)で水木しげるのパートナーであり、ヒロインである村井布美枝役に抜擢。その後も数々の作品に出演している。

すらっとした長身。清楚かつ整った容姿から放たれる唯ならぬオーラ。「Get Ready!」(TBS)では闇医者チームのオペナース・依田沙姫(通称:クイーン)を演じる。共演は妻夫木聡に藤原竜也と豪華メンツが出揃う。自分の意見を臆することなくぶつける負けん気の強い女性を、松下奈緒はどのように演じるのだろうか。多額の報酬さえ支払えば、どんな病気の手術を行う闇医者チームは命に対してどのような答えを出すのかが非常に楽しみである。

(2023年1月8日から毎週日曜、後10:00〜)

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2023年の冬ドラマに乞うご期待を

2023年も昨年に引き続き、ドラマに熱中する1年になりそうだ。

ご紹介した俳優の名を並べただけでも、どれだけ豪華な顔ぶれかがわかる。今後も新たな女優の台頭を心待ちにするだけでなく、実力派女優の変わらぬ名演、進化にも目が離せない。

またCINEMAS+では、2023年も各ドラマのレビューをドラマライターたちが書いていく。そちらもドラマと併せて楽しんでいただけると幸いだ。

(文・サトウリョウタ)

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