もう動画配信で見れる!日本アカデミー賞優秀作品賞『家族はつらいよ』

いよいよ本日授賞式の第40回日本アカデミー賞。今年の優秀作品賞は、『怒り』、『家族はつらいよ』、『シン・ゴジラ』、『湯を沸かすほどの熱い愛』、『64-ロクヨン-前編』 。この中から最優秀作品賞が決定します。

この中で3月3日現在、動画配信で見れる作品は唯一『家族はつらいよ』のみ。ということで今回は『家族はつらいよ』の面白さについてご紹介してまいります。

(C)2016「家族はつらいよ」製作委員会

ストーリー

長男・幸之助(西村雅彦)の一家、次男・庄太(妻夫木聡)と3世代で同居をする平田周造(橋爪功)妻・富子(吉行和子)の誕生日をベロベロに酔っぱらって忘れていたことに気付く。彼女に何か欲しいものはないかと尋ねてみると、何と離婚届を突き付けられる。思わぬ事態にぼうぜんとする中、金井家に嫁いだ長女・成子(中嶋朋子)が浪費癖のある夫・泰蔵(林家正蔵)と別れたいと泣きついてくる。追い掛けてきた成子の夫の言い訳を聞いていらついた周造は、思わず自分も離婚の危機にあることをぶちまけてしまう。
そこで庄太の恋人憲子(蒼井優)まで巻き込んだ家族会議が始まることに……

巨匠山田洋二監督は名優にして盟友“寅さん”こと渥美清を失ってからというもの、「学校」シリーズ、“藤沢周平三部作”、吉永小百合主演三連作など人間ドラマを撮ってきていました。そんな山田洋次監督の約20年ぶりの喜劇映画に復帰。そのタイトルからも“人気シリーズ”シリーズを想像させてくれます。

[この作品を見れる動画配信サイト](2017年3月3日現在配信中)
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家族はつらいよ BD&DVD

(C)2016「家族はつらいよ」製作委員会

「東京家族」のこと

『家族はつらいよ』をよりよく楽しむためには山田監督13年の映画『東京家族』のことを知っておくと面白さ倍増です。というのもの名匠小津安二郎監督の『東京物語』にオマージュをささげた山田洋次監督の13年の作品『東京家族』。

(C)2013「東京家族」製作委員会

瀬戸内の小島から上京し、自分の子どもたちと久々の対面を果たした老夫婦の姿を通して、現代日本における家族の在り方や絆などを見つめ直したこの感動作。東日本大震災による撮影・公開の延期を乗り越えて公開された執念の一作です。

『家族はつらいよ』はこの『東京家族』と主要キャストが全く同じ。各々の役名も一文字違いで、ほとんど同じです。

それが、一転

まったく同じ主要キャストで家族の在り方をしっとりと感動的に描いた『東京家族』に対して家族の在り方をドタバタ喜劇として描いたのが『家族はつらいよ』。

『東京家族』では最後まで寄り添い続ける老夫婦を演じた橋爪功と吉行和子が、ここでは熟年離婚の危機に面します。しかも妻の側から離婚届を叩きつけられるという有様です。おまけにそれに誘発されるかのように子供たちにも結婚やら離婚やらとドタバタが始まってしまいます。

『東京家族』のあのちょっと不器用でも互いを思いあう優しさを持った家族たちはいったいどこへ行ったのでしょうか(笑)?

『東京家族』では本音と優しさ、感謝の出し方がわからない不器用な家族の姿が描かれますが、『家族はつらいよ』ではお互い容赦がありません、本音出しまくりです。

(C)2016「家族はつらいよ」製作委員会

本音をぶつけてわかること

“離婚騒動記”という予告編の言葉通り、熟年離婚の危機から始まる家族のトラブルに次ぐトラブル。

でもその先、本音の先にあった互いへの想いにちょっと気が付いたところで、一応騒動は収まりを見せます。

時代が変わり、核家族化が進み、劇中のように夫へ素直に従う妻という夫婦の在り方は今の視点で見るとちょっと時代錯誤な感じもします。
いちいち家族が大集合して家族会議!というのもあんまりないかなと思いますが、その一方で、ああ、こういう設定だからこそこういうオチを迎えられるんだなとも思ってしまいます。

時代錯誤な設定もある意味いいスパイスになっているそんなコメディというよりは喜劇という言葉のほうがしっくりくるそんな映画です。

家族はつらいよ

(C)2016「家族はつらいよ」製作委員会

そして、まさかの熟年夫婦喧嘩再燃!?

とりあえず、元のさやに納まった感じの熟年夫婦。ところがまたもや喧嘩騒動が!

あきれ顔の子供夫婦たちもまた巻き込まれてしまいます。

そんな騒動再燃の様子は5月公開の『家族はつらいよ2』で。

[この作品を見れる動画配信サイト](2017年3月3日現在配信中)
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(文:村松健太郎)

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    ライタープロフィール

    村松健太郎

    村松健太郎

    村松健太郎
    脳梗塞と付き合いも10年目に入った映画文筆家。横浜出身。02年ニューシネマワークショップ(NCW)にて映画ビジネスを学び、同年よりチネチッタ㈱に入社し翌春より06年まで番組編成部門のアシスタント。07年から11年までにTOHOシネマズ㈱に勤務。沖縄国際映画祭、東京国際映画祭、PFFぴあフィルムフェスティバル、日本アカデミー賞の民間参加枠で審査員・選考員として参加。現在NCW配給部にて同制作部作品の配給・宣伝、イベント運営に携わる一方で各種記事を執筆。

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