ヴィン・ディーゼルの原点、それは脇役から始まった。『リディック:ギャラクシー・バトル』

(C)2013 RIDDICK PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

ヴィン・ディーゼル。いま、ハリウッド映画のダークヒーロー・アウトローヒーロー役を一手に引き受けている男。

しかし、その第一歩は実は主役ではなくてとある映画の脇役からでした。

“おさらい1”それは脇役から始まった!『ピッチブラック』

ピッチブラック (字幕版)

STORY
三つの太陽が照らす惑星に宇宙船が不時着した。 境遇も考えもばらばらな生存者たちは協力して、調査基地の跡を見つけるが、その惑星の地下や暗がりに肉食エイリアンが潜んでおり、生存者の一人であるジークが食べられた。 22年ぶりの皆既日食が迫る中、手術によって夜目が効き且つ宇宙船の操縦にも長けた凶悪犯罪者・リディックを頼りに、生存者たちは生き残りをかけて戦うのであった。

ここでのリディック=ヴィン・ディーゼルは重要な立ち位置にいながらも、あくまでも脇役。ただし、その存在感と役どころのおいしさから気が付けば物語のキーパーソンに。

それまであまりイメージのなかった“ヴィン・ディーゼルが演じるダークヒーロー”という型がピタリとはまり、以後彼は『ワイルド・スピード』『トリプルX』とアウトロー&ダークヒーロー路線へ舵を切っていくことになります。

“おさらい2”主役になって還ってきた!『リディック』のこと

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STORY
銀河全体を支配しようとするロード・マーシャル率いる狂信的集団ネクロモンガーが武力と恐怖の力で星を次々と破壊し統治していく。遥かな暗黒の未来、氷の惑星で本能の命じるまま戦い続けるリディックはクールだが生きるためなら獣と化す。20件以上の超A級犯罪で5つの惑星から指名手配を受け、懸賞金がかけられ、トゥームズ率いる賞金稼ぎたちに執拗に追われていたリディックは、旧知のイマムが住むヘリオン星系・ヘリオン第一惑星へ飛ぶ。エーテル状の生命体エレメンタル族の預言者エアリオンは、リディックがロード・マーシャルによって撲滅されたヒューリア人の生き残りだと信じて探していたのだった。ネクロモンガー艦隊の総攻撃が始まり、リディックは脱出するが、トゥームズに捕まり、惑星クリマトリアの刑務所でかつて自分に憧れていた女性キーラと再会する。ほかの囚人たちと脱出を図るが、司令官ヴァーコとピュリファイアが襲いかかる。ロード・マーシャルにネクロモンガーになれ、と言われて戦うが、リディックを助けたキーラは殺される。勝利したリディックはネクロモンガーの新しいリーダーとして迎えられる。

同作で、リディックは完全に主役となって登場しました。『ピッチブラック』は『エイリアン』の流れに乗ったような狭い空間でのホラー色の強い映画でしたが、『リディック』では一気に話のスケールが大きくなって『スター・ウォーズ』に近いような世界観の作品となって、ガラッと変わりました。

ただ、リディックのキャラクターに対してちょっと話のスケールを大きくしすぎた感があって賛否両論といった感じの作品となり、一時期アナウンスされた続編プロジェクトもいったん棚上げになりました。

ところが!約10年のブランクを経て突然の復活!それが『リディック:ギャラクシー・バトル』。これは2010年代に入ってヴィン・ディーゼルがアクションヒーローとして一気にドル箱スターに上り詰めたことが大きな理由といっていいでしょう。今年15年ぶり復活を果たした『トリプルX』と同じ流れですね。

ヴィン・ディーゼルはプロデューサーも兼ねていて、セルフプロデュース、自分のイメージ作りにも余念がありません。

そして。「リディック:ギャラクシー・バトル」

(C)2013 RIDDICK PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

STORY
前作で全宇宙の支配を目論むネクロモンガーの王、ロード・マーシャルとなった凶悪犯罪者リディック。しかし、部下のヴァーコ司令官に裏切られ、銀河の彼方、荒れ果てた大地が広がる見知らぬ惑星に一人置き去りにされてしまう。だが、リディックは持ち前の高い適応能力で、あっという間に惑星の環境に馴染みついに惑星からの脱出を計画する。早速リディックは、惑星内にあった無人のシェルターから、非常用ビーコンを発信。すると、その信号に反応した二組の賞金稼ぎが、彼の命を狙いにやってくる。実はこれこそがリディックの狙いであり、自分の命を餌に惑星からの脱出方法を得ようと考えていたのだ。こうして、リディックと賞金稼ぎ達との命を懸けた戦いが始まろうとしていたその時、恐ろしいエイリアンの群れが嵐と共に彼らに迫ろうとしていた……

前作で明らかに広げすぎた世界観に対して今回はコンパクトにまとめて、リディックの活躍を描くことに重点が置かれています。要はヴィン・ディーゼルが演じるヒーローの活躍を見せればいいという“いい意味の開き直り”がプラスにはまりました。

物語も前作から約10年のブランクがあるため“おさらい回想”シーンもありますが、そこは『ピッチブラック』『リディック』のストーリーを全部知っておかなくてもいいようになっています。

要は“罠にはまったヴィン・ディーゼルが復活してくる”ということだけわかっていれば十分です。

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映画プロデューサー・ヴィン・ディーゼル

トリビア的な小ネタを一つ入れるとリディックの非常用ビーコンによって集まってきた荒くれ物の中にデビット・バウティスタがいることでしょうか?今、ロック様ことドウェイン・ジョンソンに続くプロレスラー出身の人気俳優候補で『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』シリーズや『007/スペクター』など大作に連続中です。『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』ではヴィン・ディーゼルは“木の巨人グルート”の声を担当しているので間接的な再共演ということになります。この後も『ブレードランナー2049』が待機中だったりします。『リディック:ギャラクシー・バトル』の中でもリディックとのド迫力ガチンコ対決シーンがあって、見ごたえたっぷり。顔を覚えておいてもいいかもしれませんね。

プロデューサーも兼ねるようなったヴィン・ディーゼルは共演する新進アクションスターの見せ場をうまく作ることがどんどん上手になって来ているような気がします。『ワイルド・スピード』でもドウェイン・ジョンソンやジェイソン・ステイサムに限られた時間の中で見栄えのあるシーンを用意しています。

50歳を前に余裕の出てきたヴィン・ディーゼル。そこも本作『リディック:ギャラクシー・バトル』の見どころの一つかもしれません。

お話はまだまだ続くという感じで終わりますが、果たしてどうなるのでしょうか?彼の予定を見ていくとしばらくは『ワイルド・スピード』に掛かり切りになりそうなのですが、まだまだリディックのお礼参りの決着も気になるところです。

(文:村松健太郎)

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    ライタープロフィール

    村松健太郎

    村松健太郎

    村松健太郎 脳梗塞と付き合いも10年目に入った映画文筆家。横浜出身。02年ニューシネマワークショップ(NCW)にて映画ビジネスを学び、同年よりチネチッタ㈱に入社し翌春より06年まで番組編成部門のアシスタント。07年から11年までにTOHOシネマズ㈱に勤務。沖縄国際映画祭、東京国際映画祭、PFFぴあフィルムフェスティバル、日本アカデミー賞の民間参加枠で審査員・選考員として参加。現在NCW配給部にて同制作部作品の配給・宣伝、イベント運営に携わる一方で各種記事を執筆。

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