『君の名は。』が大傑作となった7の理由

 

3.RADWIMPSの音楽で抜群の高揚感を得られる!

本作の音楽を手掛けたのは、気鋭の4人組ロックバンドのRADWIMPS(ラッドウィンプス)。なんと、ボーカル4曲とインスト22曲、計26曲が映画のために作られていたのです! 楽曲の作詞・作曲を担当した野田洋次郎さんは、脚本や絵コンテのやり取りを、映画が完成するまでの1年半ずっと続けていたのだとか。

RADWIMPSの楽曲は、ボーカル曲の歌詞が作品にリンクしていることはもちろん、作中でとある“駆け足”の演出がある時に、とてつもない高揚感を届けてくれました。『君の名は。』はもはやRADWIMPSなしではあり得ない、抜群な相性の良さを見せてくれるでしょう。

4.キャラクターが最高に魅力的だ!

この映画を万人におすすめできる理由のひとつは、メインとなる少年少女だけでなく、小学生の女の子から、おばあちゃんまで幅広い年代のキャラクターが登場すること。多くの人が、自分と重ね合わせる登場人物を見つけられることでしょう。

出色なのは、長澤まさみさん演じる奥寺先輩。彼女は主人公の問題や行動から“一歩引いた”オトナな女性で、こうした少年少女を主人公とした青春映画に対して斜めに構えがちな人にとっても、感情移入がしやすい人物になっていました。

その他では、ヒロイン(中にいるのは入れ替わった男の子)の変な行動にツッコミを入れる妹の四葉、気のいい男の子の勅使河原くんも大好きでした。勅使河原くんが“カフェ”に女の子二人を連れて行き、“いま住んでいる場所で満足しようぜ”と遠回しに訴えていることもたまりません。

君の名は。 長澤まさみ 奥寺ミキ

(C)2016「君の名は。」製作委員会

5.スマートフォンがある時代だけど、日本文化へのリスペクトがあった!

『ほしのこえ』では、携帯電話のメールが届くまでの時間が“物理的な距離感”として描かれていました。本作『君の名は。』ではスマートフォンが登場し、LINEのほかクラウド上に置くことができる日記アプリが、ふたりの主人公のコミュニケーションツールとして使われています。

そうした最新の若者のツールがある一方で、古き良き日本の伝統文化にも多大なリスペクトを捧げているところがミソ。具体的にはヒロインが巫女さんを務めているほか、“口噛み酒”というアイテムが登場し、何より彼女が「東京のイケメン男子にしてくださーい!」と叫んだ場所は、鳥居の下だったりするのですから。

つまりは、若者に必要不可欠なデジタルツールはあくまで“(物理的に)遠く離れたふたりのコミュニケーション”にすぎない一方で、若者がその価値を感じにくい日本の伝統文化や超自然的現象ことが、物語を動かし、主人公たちを“つなげている”と考えられるのです。この日本の描写は、海外でも大きな注目を集めるのではないでしょうか。

さらに、本作の企画段階でのタイトルは「夢と知りせば(仮)、男女とりかえばや物語」であり、その名の通り古典の『とりかえばや物語』のほか、小野小町が詠んだ歌が本作のモチーフになっているそうです。

君の名は。 神木隆之介 立花瀧

(C)2016「君の名は。」製作委員会

6.小説2作を読めばさらに理解が深まる!

『君の名は。』には、新海監督本人が手がけた小説のほか、サブキャラクターを掘り下げた特別編『君の名は。AnotherSide:Earthbound』が出版されています。これが、どちらも素晴らしい書籍でした。

小説 君の名は。 (角川文庫)

 

君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)

映画は“3人称視点”ですが、小説は“1人称または2人称視点”となっているため、キャラクターの心理や行動の理由が、さらによくわかるようになっていました。小説にしかない表現もあるので、作品を補完、理解するのにうってつけでしょう。

『君の名は。AnotherSide:Earthbound』では、ヒロインの体に入った男の子がブラジャーについて悩んだり、ヒロインの妹の四葉がリアリスト(現実主義者)であったり、ヒロインの父の過去がわかったりと、作品をさらにさらに理解できるようになっていました。

どちらの小説も、映画ではサラッとしか描かれなかったシーンが「こういうことだったのか!」とわかる驚きに満ちているので、映画が気に入った方はぜひ読んでみてください。

君の名は。メイン

(C)2016「君の名は。」製作委員会

7.2回目の鑑賞では、オープニングに大注目!

本作をもう一度観たい、感動したい、と思っている方はきっと多いでしょう。ぜひ、2回目の鑑賞では、RADWIMPSのボーカル曲に合わせて展開する、オープニング映像に注目してほしいです。

その理由は言わないでおきますが、これは結末を知ったからでこそわかる描写が満載なのです。きっと、1度目の鑑賞の時には味わえなかった、新たなる感動があることでしょう!

『君の名は。』は、一生忘れられない映画になりました。ここまで感情を揺さぶり、現実で生きるエールをもらえる作品は、そうそうないでしょうから。悩むことはありません、ぜひ劇場でご覧ください!

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(文:ヒナタカ)

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