映画コラム

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2018年06月21日

足立梨花とキスしたくなる、映画『キスできる餃子』

足立梨花とキスしたくなる、映画『キスできる餃子』



 (C)2018「キスできる餃子」製作委員会



『キスできる餃子』は足立梨花とキスしたくなる映画です。

言いたいことはぜんぶ言ったのですが、これだけだと編集部から突き返されるので、補足として少しコラムを書かせていただきます。

結末の予想がつく邦画、だからこそ良い!




 (C)2018「キスできる餃子」製作委員会



本作はバツイチ子持ちの母が、一念発起して実家の餃子屋で奮闘するストーリー。邦画でありがちな、いわゆる王道の展開。紆余曲折を経て、右往左往して、なんだかんだで最後は美味い餃子を作りつつ、実は恋も実っちゃいましたみたいな、結末も予想のつくものかもしれません。

でも、それはどうでもいいんです。

家族でも安心して鑑賞できるね。
なんだか餃子が食べたくなってきた。
今夜は餃子にしよう!

というハッピーハッピーな映画だから。

そんなことより足立梨花のがんばりを見てくれ、見てやってくれってことなんです。もちろん相手役の田村侑久もいい味出してますし、和製ウィレム・デフォーこと浅野和之、いつまでも美しい麻生祐未も脇をがっちり固めているので安心して見ることができます。



 (C)2018「キスできる餃子」製作委員会




餃子とタイトルに入った映画だけど、無理に餃子を推すわけでもなく、しかし推さないわけでもなく、だけど無性に餃子が食べたくなる仕上がりで何が言いたいかと言えば、足立梨花とキスしたくなる映画で、これぞほっこりできる邦画がここありってことなんです。

さて、少し内容の話をします。足立梨花の演じる主人公・陽子は自分自身をバカだと言い、バカでも一生懸命やれば…という信念だけで行動するので、その勢いに冒頭は少し違和感があるかもしれません。しかし徐々に巻き込まれていくから不思議です。まるでニンニクたっぷりの餃子に最初は抵抗を感じるけれど、2つ3つと食べていくうちにやみつき、虜になっていくような感覚。良い邦画ってこれがあるから魅力的とも言えます。



 (C)2018「キスできる餃子」製作委員会




さらに魅力的と言えば、足立梨花の唇。餃子を食べる彼女の唇に滴る油のテカりが…なんとも色っぽい。餃子でも納豆でも、ドリアンでも臭豆腐でもいい、とにかく足立梨花とキスができるならば…と思わずにはいられない魅力で溢れています。

手ぬぐいを巻いていようと、汗だくで餃子を焼いていようと、とにかくかわいい。むしろ手ぬぐいを巻いていて、汗だくで餃子を焼いているからこそかわいいのかもしれない。必要以上に笑わないし、必死に強がって生きている陽子の様がかわいいのです。

美味しい餃子の準備は忘れずに…




 (C)2018「キスできる餃子」製作委員会



あと、とにかく餃子が食べたくなるので、まずは鑑賞前に餃子を2枚ほど、そして鑑賞後に3枚は食べるつもりでお店を予約しておくことをおすすめします。許されるなら鑑賞中にポップコーン代わりに餃子を食べたいくらいです。

後半に進むにつれて、ニンニクより臭い展開に「あああぁぁぁっ!!」と悶えるかもしれません。でもそこは酢醤油でもポン酢でもつけているつもりで乗り切ってください。最後には納得のラストが待っていますから。

最後に。餃子をテーマにした地方創生ムービーと侮るなかれと言っておきます。本作は決して宇都宮のコマーシャル映画ではありません。餃子を焼くってことを気楽に考えていると、足立梨花にビンタされますよ。本気で取り組むことの大切さ、当たり前のことですが、本作はそれを教えてくれます。

それではまた。映画カタリストのゆうせいでした。

(文:ゆうせい)

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