大ヒット御礼企画☆『トイレのピエタ』のあのシーンを松永監督が大暴露〜宏(野田洋次郎)編

生まれるべくして生まれた映画

―— そう考えると、全てが最高のタイミングで最善に起こったというか、この世に生まれるべくして生まれた映画のように思えますね。

松永監督「そうなんです。森のシーンはもちろん、この作品に着手してから『映画自身が意志を持ってるんじゃないか?』と思う瞬間が何度もありました。もちろん、映画を撮りたいと思って始めたのは僕なんですけど、そこに色んな方との関わりがあって、その方々の想いが乗っかった時に、映画そのものが意志を持ったように感じたんです。映画自体が最終的な目的地を知ってるみたいな。」

―— この作品に登場するピエタは、ミケランジェロが彫った『サン・ピエトロのピエタ』ですよね。ミケランジェロと言えば「作品とは、元々石の中に内包されているもので、彫刻家はそれを取り出すだけの媒介だ」という名言が有名ですが、映画『トイレのピエタ』も、生まれるべくして生まれた作品のように思えました。

松永監督「僕もそういう感覚はありました。自分の頭で考えて、自分の手でノミを振るってるんだけど、いくら『こうしよう』『このスケジュールで行こう』と決めても、思ったように進まない。映画自体が力を持っている感じがしました。」

―— なるほど。『トイレのピエタ』は、それほどの強さを持った内包物なのですね。

松永監督「映画の持つ引力に吸い寄せられるように、色んな人が最善のタイミングで集まってきました。そんな方々の想いの強さが、映画の具現化をさらに後押しするパワーになったんじゃないかと思っています。」

―— あのシーンでは、野田洋次郎さんの演技も神がかっていましたよね。頬を涙がツーって伝って、ポタっと落ちるんです。宏の心境を寸分違わず表現した、天文学的な涙のピッチに魂が震えました。

松永監督「僕も大好きなんですよ、あの洋次郎というか宏がね。ロケハンも含めて、本当に色んな思いやエピソードが詰まったシーンということもあり、作品の中でも一つのピークだと思います。」

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    ライタープロフィール

    大場ミミコ

    大場ミミコ

    小学生の息子を持つ主婦ライター。美大卒業後、ストーリー漫画家を目指してシナリオ学校の門を叩く。その後10年ほど、映画・ドラマ・コミック原作などのプロットやコンペ原稿などの下積みを経験し、出産を機に引退。現役中は、お金を浮かせるために飯田橋ギンレイ、早稲田松竹などの名画座に通う傍ら、フリーペーパーなどのシネマコラムも執筆する。好きな映画は「真夜中のカーボーイ」「アメリカン・ビューティ」「チョコレート・ドーナツ」など、切ない&救いのない系の作品。一方、「ウェインズワールド」「プロデューサーズ」などのおバカコメディも大好物♡好きな俳優は佐藤健、好きな監督は中島哲也、内田けんじ。

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