とにかく宮沢りえさんが素晴らしいです。そして年齢を重ねて一段と磨きがかかる美しさに瞠目です。

いつの間にこんなにいい女優さんになったのでしょう?次期映画賞レースでの主演女優賞候補の筆頭であることは間違いありません。

銀行預金巨額横領
若い男との不倫
老人相手の詐欺行為

愛欲と金欲に走り行動に歯止めが利かなくなる平凡な主婦と云うキャラは、全く救いようのない堕落女性に思えますが、この人物を宮沢えりさんが演じると全く犯罪の匂いがしません。
そこには身勝手ながら強い信念を感じるからです。 その信念が何なのか?終盤で明かされる幼少期のそれに付随するエピソードを紐解くと
そこにあるのは勘違いながらも真っ直ぐな信念。 ある意味起こすべきして起こした横領事件であることが分かり
共感できないはずなのに共感させられてしまうという宮沢えりさんの魂の演技に圧倒されます。

相手役には、今年一番スクリーンで見た男優かもしれない池松壮亮さん。しかもまた裸のシーンが多い役です。どうしようもない男なのに何処か憎めない青年を演じたら今や右に出る者がいません。

横領を見抜く先輩銀行員を小林聡美さんがこれ以上ない的確な演技でその人物を見事に演じます。

前監督作「桐島、部活やめるってよ」の成功が偶然の傑作でなかったことを明確に示し吉田大八監督の才能を決定的に裏付ける作品になりました。

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