インタビュー
『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』トークショー、奪ったけどやっぱり返しますが新しい!
『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』トークショー、奪ったけどやっぱり返しますが新しい!
(C)2015 Lily Harding Pictures, LLC All Rights Reserved.
『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』のトークショーが18日、都内で行われ、ラジオパーソナリティのジェーン・スーと音楽ジャーナリスト高橋芳朗が登壇して好きなシーンなどについて語った。
ジェーンは会場を見渡し「8割くらい女性かな?この世代的にイーサン・ホークが情けなくなる前を知ってる世代でしょうか?」と問いかけ、「イーサン・ホークの情けなさを上手に、さらに情けなさに磨きがかかった役。そこにはこれまでのラブコメになかったものがある」と同作とイーサン・ホークの役の感想を述べた。
高橋は「ラブコメは恋愛思考試験として面白いネタを見せられるかだと思う。恋敵から頑張って奪い取ったけど、やっぱりこの人を返しますっていうのうはありそうでなかった恋愛もの」と同作の面白さを語る。
またジェーンは「監督が女性ということもあり、私が心に残ったのは、前の嫁と主人公が対立しそうなところを何を思ったか、この二人が友達になってしまう。それが非現実的かというとそうでもないかもしれない。女の敵は女という人は結構いる。男性同士の意見が対立したとき、男の敵は男とはいわない。女が女の足をひっぱってはいけないということを映像で見せてくれてよかった」と女性ならではの描きかたについて共感を得た様子。
高橋は「やっぱり、マギーの結婚の現実。今の時代、どこもお互い共働きでやっている。子供が学校で怪我して迎えにいくとき、僕は忙しいというのを匂わせ圧力をかけて妻に行ってもらう。マギーが星占いを一緒に見ようと誘っても、見ないというのは一回一回は大したことがなくても、積もっていけば離婚のトリガーになる。旅行に行ったり、盛上がっていても、現実に戻るとダメというのもよくわかる。非日常にもっていって続けようとしても、やっぱり現実に戻るとダメ」と結婚の困難さに共感を示す。
またジェーンは「立場があって敵対しなければならない二人が、ちょっとしたことがきっかけで意気投合するのは分かる。アメリカのドラマでは突拍子のない女が突拍子のないことをしないと話が進まない。起爆剤として、マギーには考えがあり、そこへ集約されていくのが見ていて面白い」と話す。
高橋は「奥さんと見たら男はいらないかもと言われる。スタッフが見たら『私の旦那はどこに返却したらいいの』と言っていた」と苦笑。
登場人物の仕事などについてジェーンは「ファッションとインテリアも良かった。大学の教授という仕事は一般人からしたら遠い仕事で人格者が務めると思っていた。この映画を見るとそうでもないのかと思った」とニヤニヤ。
高橋は「プロデューサーはウッディ・アレンやウェス・アンダーソンと仕事をしている。あの二人の作風が少し感じられる」と作風について語った。
(C)2015 Lily Harding Pictures, LLC All Rights Reserved.
同作は、ニューヨークの大学に勤務するマギーが既婚者のジョンに恋し、ジョンは仕事バリバリの妻に愛想を尽かし、離婚してマギーと結婚し子供をもうけるが……。
『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』は1月21日から全国公開。
(取材・文:波江智)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。