GWはどっち観る!?『となりの怪物くん』と『ママレード・ボーイ』の見どころを紹介



(C)2018映画「となりの怪物くん」製作委員会 (C)ろびこ/講談社


漫画を原作に、高校生の青春と恋愛を描く、いわゆる”キラキラ”映画が2018年4月27日(金)に2作品同時公開されました。菅田将暉さん、土屋太鳳さん主演の『となりの怪物くん』と、桜井日奈子さん、吉沢亮さん主演の『ママレード・ボーイ』です。



(C)吉住渉/集英社 (C)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会


今回の「シネマズ女子部」では、2作品に共通していた友人、家族、恋人の3つの関係性から、2作品を比較して、イケメンキャストの魅力に迫ります。

友人


『となりの怪物くん』佐野岳




(C)2018映画「となりの怪物くん」製作委員会 (C)ろびこ/講談社


タイトルの“怪物くん”とは菅田将暉さん演じる吉田春のことですが、その春を怪物だと怖がらずに距離を縮めたのは、佐野岳さん演じるササヤンこと佐々原宗平です。

過去のある出来事がきっかけで春に「借りがある」と話しているササヤンですが、なによりも明るく爽やかで、愛嬌のあるキャラクター。佐野さんの可愛らしい笑顔がぴったりでした。

春を羨ましく思う気持ちや、ササヤンの淡い恋も描かれていて、登場シーンが少なめながら共感した人も多かったはずです。じっと見つめる視線と、それを相手に直接ぶつけないところが、春との対比にもなっていて人間的な深みを感じさせられました。

佐野岳さんは2018年3月末に公開した映画『honey』にも出演されていましたが、今回とは真逆のキャラクターだったので、その振り幅にもおどろかされます。雰囲気をふくめて役を演じられるのは魅力的。今後見逃せない俳優のひとりです。

『ママレード・ボーイ』


一方こちらの作品では、ヒロインの桜井日奈子さん演じる光希(みき)と、その友人である茗子(めいこ・優希美青)の友情は描かれていましたが、”男の友情”はほとんど描かれませんでした。

とはいえ、吉沢亮さん演じる遊と、光希の幼馴染の銀太(佐藤大樹)がペアを組んでテニスの試合をするところは爽やかでかっこよくて見どころです。作品のなかで何度かテニスのシーンが登場しますが、テニスボールの動きは、実際のボールに加え、CGもあるのだとか!

家族


『ママレード・ボーイ』吉沢亮




(C)吉住渉/集英社 (C)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会


『ママレード・ボーイ』は家族の話でもあり、主人公の親の恋も描かれたりと、2世代が大きく関わるストーリーになっています。

その中で観客を惹きつけたのが、吉沢亮さん。観るたびに革新しているお芝居に、今もっとも勢いに乗っている俳優のひとりなのだなと認識させられます。

とくに今作で演じた遊は、多くを語らないタイプ。抱えているものを内に秘めて、他人と関わり合うことを避けています。その分、カメラが寄って顔のアップを撮り、細かい表情まで捉えるようなカットが多いのですが、その度に吸い込まれそうな目力と、切実な表情に引き込まれてしまいます。

家族との関わりは、多くがネタバレになってしまうので詳しい内容は控えますが、光希に見せる表情と、ひとりで葛藤する部分と、緩急があって素晴らしかったです。

そしてすでに2018年に公開された映画『悪と仮面のルール』、『リバーズ・エッジ』、『レオン』のほか、『猫は抱くもの』、『BLEACH』、『あのコの、トリコ。』の3作品を控えています。今年は吉沢イヤーになりそう!

『となりの怪物くん』古川雄輝




(C)2018映画「となりの怪物くん」製作委員会 (C)ろびこ/講談社


菅田将暉さん演じる春も、過去にあった家族との出来事を抱えています。ただ、春よりも人間的で味があったのは古川雄輝さん演じる兄の優山。

弟の才能と比べられて劣等感を抱いているというのはありがちな話なのですが、そのことを口にするのはとある一場面のみ。ストーリーの展開を知らなければ「ああ、そういうことだったのか」とそこで初めて気づくことになります。

そのわずか一場面、しかもその後の春の暴走によって印象に残りづらい絶妙な展開のところで、古川さんのお芝居が光りました。ビジュアルのカリスマ性にうっとりしていたら、話すことに人情があり、見た目と中身、また弟・春との対比がダブルで一気に来るのでドキっとします。

映画ホームページのプロフィールを見たら、優山はスイーツ好きとのこと。意外な一面も!

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『となりの怪物くん』菅田将暉




(C)2018映画「となりの怪物くん」製作委員会 (C)ろびこ/講談社


春を演じた菅田将暉さんは安定したお芝居で、どんな展開でも安心して観ていられるレベル。”怪物くん”と呼ばれるだけあって怪奇的な行動が目立つ反面、実は勉強ができて頭が良く、繊細な部分を持っている多面的なキャラクターです。これだけの要素を持っているとちぐはぐなキャラクターになりそうなのですが、春としてひとりの人間に集約されていたのは、さすがの演技力です。

中盤にあった春と雫(土屋太鳳)のキスシーンも、キラキラ映画では考えられないような色気が! 自分のどういう表情がかっこよく映り、その中で春のキャラクターに合うのはこれ、という確信を持っているような気がして、ドキっとさせられました。

『となりの怪物くん』山田裕貴




(C)2018映画「となりの怪物くん」製作委員会 (C)ろびこ/講談社


やっぱりキラキラ映画になくてはならない、恋愛の部分。

そして多くの恋愛作品に登場する、恋にやぶれるイケメン! 映画『ストロボエッジ』(2015)に続いてまたしても山田裕貴さんが恋にやぶれて、「うわぁ〜」「おわぁああ〜」と思った人も多いはず。また、今作で再共演している古川雄輝さんとの以前の共演作「イタズラなKiss」シリーズでも、古川さん演じる入江くんと恋のライバルでした(山田さんが演じるキャラクターは、あんまり恋が実りませんね)。

振られる場面こそが最高にかっこよくて、観ていてむしろニヤけてしまうのは『ストロボエッジ』に同じ。キャラクターとしても、ヒロインを親身になって支えるところが似ています。

なにより映画『あゝ、荒野』(2017年)で拳を交わした菅田将暉さんと、恋愛において三角関係になるとは。ふたりとも『あゝ、荒野』とは全く違うので、そのことにも驚かされますが、再共演で新たなふたりに出会えるのはうれしい限りです。

『ママレード・ボーイ』吉沢亮




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そして吉沢亮さん。これまでにも、映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(2013)、『アオハライド』(2014)、『オオカミ少女と黒王子』(2016)と少女漫画を原作にした実写化には出演されていますが、今回ついに主人公として恋が実りました! この時を待っていた人も多いと思います。

先ほど<家族>の部分でも書いたように、繊細な表情でお芝居ができる成熟した部分を持ちながら、これからさらに人気や知名度を上げていく段階にいるという意味で過渡期でもある吉沢さん。このアンバランスさが今の魅力です。

撮影時期を逆算しても『ママレード・ボーイ』は今しかできないお芝居が集約されているはずで、今観るべき作品になっているといえるでしょう。

『ママレード・ボーイ』佐藤大樹




(C)吉住渉/集英社 (C)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会


こちらにもやっぱり実らない恋が。佐藤大樹さん演じる銀太の不器用な行動や言動は、高校生らしさにつながっていました。吉沢亮さん演じる遊とはほとんど接点がないものの、お互いに少し意識し合っている距離感が高校生男子っぽくて微笑ましいです。

「EXILE」、「FANTASTICS」のメンバーでダンサーとして活躍している佐藤さんですが、今年は、映画『センセイ君主』への出演も決定しているので、俳優としての活躍にも期待です。

GWは『となりの怪物くん』、『ママレード・ボーイ』を観よう




(C)2018映画「となりの怪物くん」製作委員会 (C)ろびこ/講談社


『となりの怪物くん』も『ママレード・ボーイ』もそれぞれに違った魅力がありますが、どちらもハッピーエンドで鑑賞後に幸せな気分になれる作品。ゴールデンウィークなど休暇中に観るのにぴったりです。

この作品にしかないキャストたちのお芝居や表情を見つけて、過去の出演作品や役へのアプローチ、今後の活躍などいろんなことを想像しながら楽しんでください!

(文:kamito努)

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