『孤狼の血』東京・広島での初日イベントをレポート!松坂「忘れられない大切な作品」



©2018「孤狼の血」製作委員会



現在公開中の映画 『孤狼の血』。公開初日の5月12日(土)に、東京・丸の内TOEIで初日舞台挨拶が、その後、ロケ地・広島に場所を移して凱旋レッドカーペットイベントが開催された。

初日舞台挨拶(東京・丸の内TOEI)


丸の内TOEIでの初日舞台挨拶には、役所広司、松坂桃李、江口洋介、真木よう子、ピエール瀧、中村倫也、音尾琢真、阿部純子、白石和彌監督、原作者・柚月裕子が登壇。芸能生活40周年の役所は「ギリギリ体力がもつかな、という作品に40年目で出会えました」と語り、10月に30歳を迎える松坂は「30歳になる節目の年に、役所さんと共演できて、白石監督ともまたお仕事ができて、それがこの『孤狼の血』で、忘れられないとても大切な作品です」と、本作への想いを吐露。また、オファーされた段階では「私は面白いのかどうかわからない」と脚本を手渡してきたマネージャーが、試写を観て「面白かったね」と感想を述べたことを明かし、「ほれ見たことか!」と、監督・脚本・共演者の全てにおいて断る理由がないと、本作への愛情をのぞかせた。



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江口は、「『凶悪』を観て、“誰が撮っているんだ?”と白石監督の名前はインプットしていました。今やこういう映画は“時代劇”になるのかもしれないが、これがきっかけでヒリヒリする芝居ができる作品が増えれば良いと思います」と語り、真木は「(演じた)梨子は着物を着ているので、着物での所作やドキッとさせる仕草を勉強しました」と役作りを述懐。また、白石組常連のピエールは、「過激なシーンであればあるほど監督が一番笑っていらっしゃる。それを見て、僕は“鬼畜どんぐり”というあだ名をつけました」と語って会場の笑いを誘った。同じく白石監督作に出演経験のある中村は「現場に行くと台本にないことを言われたり、先輩方が現場で楽しそうにされていたり、出てない役者さんに白石監督を紹介してほしいと言われることもあり、役者を疼かせる方」と白石監督の魅力を語り、音尾は「“鬼畜どんぐり”に“音尾くんパンチパーマできる?”と言われて、2時間以上かけてパンチパーマにしました。髪を2センチに切って、根元から撒くのが痛いんですよ」と、パンチパーマ秘話を披露した。

原作者の柚月は、「小説で描きたかったものを監督がしっかり受け止めてくださり、原作以上の熱さで描いてくださった」と語り、「上映後に感じるじっとしていられないような気分を、多くの方に感じていただきたいです」と映画版を絶賛。一方の白石監督は、「“鬼畜どんぐり”って言われていますが、良い映画を届けようと身を削り頭をひねって考えた作品です」と語り、「多少目を覆いたくなるシーンもありますが、最初を乗り越えるとすーっと最後まで観られるエンターテイメントになっております!」とアピールした。

また、役所は松坂について「繊細に自分の役を積み重ねていく、ちゃんとしたプランを持った俳優さん。真っ直ぐな目の力が共演者として頼もしい」と絶賛。松坂は役所の言葉に恐縮しきった様子で、「役所さんとは2本目の共演なのですが、役柄でのバディという関係性もあって、親のような師匠のような大先輩のような存在でした。そして、大きく分厚く遠いなと感じました」と語り、撮影は「かけがえのない時間」だったと述懐した。

最後に役所が、「素晴らしい役者さんたちが生き生きと演じた映画になっております。女性のお客様が多いので、是非男たちに“映画館にいけよ、牙を磨いてこいよ”と言ってくださいね」と、観客に向けてアピールした。

凱旋レッドカーペットイベント(広島・中区えびす通り商店街)




©2018「孤狼の血」製作委員会



東京での初日舞台挨拶を終え、役所広司、松坂桃李、江口洋介、音尾 琢真、阿部純子、白石和彌(監督)は広島へ。さいねい龍二、沖原一生が合流し、広島・中区えびす通り商店街で凱旋レッドカーペットが実施された。

イベントの優先観覧エリアに招待されたのは、公開初日に本編を鑑賞した先着560(コロウ)名。しかし会場には約7000人が集まり、開始前から会場は熱狂の渦に包まれた。「商店街でのレッドカーペットは初めて」だと語る役所は、「今、フランスではカンヌ映画祭が行われていますが、カンヌのレッドカーペットも、このレッドカーペットにはかなわないんじゃないでしょうか」とコメントし、会場をさらに沸かせた。



©2018「孤狼の血」製作委員会



そして広島の人々に向けて、役所は「この映画は広島の皆様のご協力があって完成しました。撮影の時は大変お世話になりました。どうかこの『孤狼の血』を応援してください」と感謝の気持ちを述べ、松坂は「撮影から1年経ちました。撮影中も広島のみなさんの愛を感じていましたが、本日のレッドカーペットでも改めてその愛を感じました。やっとこの映画を皆様に届けることができてとても嬉しいです。まさに“広島じゃけぇ、何をしてもええんじゃ”というほどの熱量を感じました」とコメント。江口は「撮影中に呉の街に繰り出すと、どれだけ広島の方々にこういった“極道の映画”が根付いているかが実感できました。この土地でなければこの映画はできなかったと思いますし、この映画を、やっと広島に持ってこられたことを嬉しく思います」と万感の思いを語った。

最後に、役所が「この映画ぶち面白い映画じゃけぇ、みんなたくさん宣伝してくれりゃあええんじゃ!」 と広島弁で挨拶。盛大な歓声の中、イベントは締めくくられた。



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ストーリー


第69回日本推理作家協会賞受賞、「このミステリーがすごい!2016年版」国内編3位に輝いたベストセラー小説「孤狼の血」を映画化。舞台は、昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島。所轄署に配属となった日岡秀一は、暴力団との癒着を噂される刑事・大上章吾とともに、金融会社社員失 踪事件の捜査を担当する。常軌を逸した大上の捜査に戸惑う日岡。失踪事件を発端に、対立する暴力団組同士の抗争が激化し…。

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