ニュース
『ヴェノム』では“イヤホン”しながら演技!トム・ハーディ&スタッフが舞台裏を語る
『ヴェノム』では“イヤホン”しながら演技!トム・ハーディ&スタッフが舞台裏を語る
©&TM 2018 MARVEL
スパイダーマン最大の宿敵であり、マーベル史上最も残虐な悪の存在として新たに誕生した『ヴェノム』(公開中)。本作で主演を務めるトム・ハーディや、重要な役割を果たしたサウンドミキサーのマイケル・コフが、本作の撮影エピソードを語った。
正義感溢れる敏腕記者として活躍していた主人公エディ・ブロック(トム・ハーディ)は、ある日、科学者、そして慈善家、発明家としての顔も持つカールトン・ドレイクという人物に目をつける。人類のより大きな利益につながるようにと<ライフ財団>を立ち上げたドレイクが、“人体実験で死者を出している”という情報をつかんだエディは、彼への接近を試みる。ドレイクが、秘密裏に“シンビオート”(地球外生命体)を宇宙から持ち帰ることに成功し、人体実験を繰り返していると知ったエディは、研究所の中で凶悪なシンビオート“ヴェノム”に寄生されてしまう。
©&TM 2018 MARVEL
本作で注目を集めるのは、当然のことながら生身の人間エディがシンビオートに寄生されたことによって誕生してしまった最悪のダークヒーロー“ヴェノム”だ。彼の特徴的な表情やビジュアル、その動きなどが見事なVFXで描かれており、観客の目を奪うキャラクターであることは間違いない。
トム・ハーディは、本作の撮影を振り返り「CG映画という感じにはしたくないから、こちらのエネルギーとコミットメントも、視覚効果に合ったレベルでなければならない。心身ともにきつくて複雑だったよ」と当時の心境を吐露。さらには「この作品は、ファイトシーンやスタント、それにいろんなものをジャンプして飛び越えるようなシーンもふんだんにあったから、役者たちもできる限り参加することを求められたよ。制作のスタッフたちは、僕にハーネスを付けてできそうなことがあればそうするし、それをキャストができる限りやるのがアクションだと思っているよ」と、可能な限り身体を張って撮影に挑んだことを明かした。
©&TM 2018 MARVEL
また、本作で注目すべき特徴の一つが、エディとヴェノムの関係性だ。得体の知れない生物との共生を余儀なくされるエディは、突然聞こえるようになった“謎の声”に戸惑い、授かってしまった力に驚きを覚えるが、次第にヴェノムの力に陶酔していくことになる。
ヴェノムがエディの頭に語りかけてくるという設定は、かつてヴェノムが登場した『スパイダーマン3』(07)では描かれておらず、本作の大きな特徴の一つとなっている。実はこのヴェノムの声もトム・ハーディ本人が演じていることにも注目だ。そんなこの本作ならではの設定に大きく関わったのが、サウンドミキサーのマイケル・コフだ。
©&TM 2018 MARVEL
コフは本作の撮影について「トムは毎朝、最初に僕らのところへ来て、20~30分かけてその日に撮影するシーンのヴェノムのセリフや登場するキャラクター全員のセリフを録音していたんだ」と振り返る。コフと彼のチームは、トムが朝吹き込んだヴェノムのセリフをもとに、なめらかで薄気味悪い声にするための特殊効果を加えていったのだという。そして、実際の撮影でトムは耳にイヤホンを装着し、そこからヴェノムのセリフを聞いて演技をしていたのだ。つまりこの方法によって、トムにしかヴェノムの声が聞こえないという状況をセット上で作り出し、どのシーンでも他の役者にはヴェノムの言っていることが聞こえない状態。これについてコフは「僕らがセットに行って、トムがヴェノムのセリフが聞こえるイヤホンを耳に装着するたびに、一種の自信のようなものを纏っているような気がしたんだ。トムの演技をヴェノムが突き動かしていると感じたよ」と語り、「ヴェノムのセリフは、シーンを特定の方向に推し進めるものなんだ。だから撮影現場でヴェノムの声を生で聞かせることで、実にうまくいったよ」と明かしている。トムの演技を引き出すこと、さらには共演しているキャストたちにとっても、実際のシーンの状況に近づけるという効果もあったであろう。ヴェノムの声に突き動かされるエディのシーンにぜひ注目してほしい。
©&TM 2018 MARVEL
本作は、全米では10月公開作品として歴代最高のオープニング成績を記録。全世界興行収入は、公開4週目にして5億ドル(約550億円)を突破した。
映画『ヴェノム』は、2018年11月2日(金)より公開中。
ストーリー概要
《誰もが望む、歴史的偉業》を発見した<ライフ財団>。それは、世界を変えるはずだった――。正義感溢れるジャーナリスト、エディ・ブロックは、そのライフ財団が人体実験で死者を出しているという噂を突き止めるために取材を試みるも、人体実験の被験者との接触により、“シンビオート”(地球外生命体)に寄生されてしまう。この意思を持った生命体が語りかける声が聞こえ始めたエディの体には、とてつもない変化が起きていた。彼の中で解き放たれたが、体を蝕み、増殖していく――。
エディと一体となったヴェノムは、「俺たちは――ヴェノム」と名乗りをあげ、ヴェノム誕生の時がついに訪れた!
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。