2018年11月30日

独自路線を突き進む「ムロツヨシ」ブランドの魅力

独自路線を突き進む「ムロツヨシ」ブランドの魅力



(C)TBS 


映画に、ドラマに、舞台に、バラエティにと活躍のフィールドを選ばず、どこでも見かける「ムロツヨシ」。その多彩さと親しみやすいカタカナ5文字の芸名から、唯一無二のブランド力を感じさせます。

ついに今年10月からは、「大恋愛〜僕を忘れる君と」(TBS)、「今日から俺は!!」(日本テレビ)の2本の連続ドラマにレギュラー出演中です。

今回は、放送中のドラマ2本を中心に、ムロさんの活躍ぶりをご紹介します。

エランドール賞受賞!


1956年に創設された「エランドール賞」。特に活躍した俳優などに送られる賞で、2017年の新人賞は坂口健太郎、高畑充希、ディーン・フジオカ、波瑠、星野源、広瀬すずさんが受賞しました。

そのエランドール賞を今年、ムロさんが受賞。他には高橋一生、門脇麦、竹内涼真、杉咲花、吉岡里帆さんが受賞しています。第一線で活躍する主役級のそうそうたるメンバーが受賞しており、その中のひとりであるムロさんの人気も確かなものです。

2005年から俳優としてのキャリアをスタートさせ、映画、ドラマに途切れることなく出演してきました。多くの人が知るようになったのは福田雄一監督のドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズでメレブ役を演じてからではないでしょうか。

ムロさんはコメディを得意とする福田作品にたびたび出演する常連のひとりで、「勇者ヨシヒコ」シリーズ以降も、ドラマでは「天魔さんがゆく」(2013)、「ニーチェ先生」(2016)、「スーパーサラリーマン左江内氏」(2017)に出演。

映画では『コドモ警察』(2013)、『HK 変態仮面』(2013、2016)、『俺はまだ本気出してないだけ』(2013)、『薔薇色のブー子』(2014)、『女子ーズ』(2014)、『明烏』(2015)、『銀魂』(2017、2018)、『斉木楠雄のΨ難』(2017)、『50回目のファーストキス』(2018)とほとんどの福田監督作品に出演していると言えます。

福田監督作品以外にも映画『ヒメアノ〜ル』(2016)や『疾風ロンド』(2016)、『空飛ぶタイヤ』(2018)など、大作への出演が目立ちます。



(C)2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会 



新境地を見せる「大恋愛」と安定のコメディエンヌぶりを発揮する「今日から俺は!!」


「大恋愛〜僕を忘れる君と」




戸田恵梨香さん主演、その相手役となるのがムロさんで、連続ドラマで初の本格ラブストーリーとなります。

戸田さん演じる北澤尚は、医師として働いていましたがいましたが若年性アルツハイマー病を発症します。その尚を明るく献身的に支えるのがムロさん演じる小説家の間宮真司です。

ふたりは結婚し、尚の病気と向き合いながら、真司は小説の執筆を続けています。しかし尚の症状が悪化している様子のなか、トラブルが。一度意識を失った尚は、目を覚ました時に真司のことを思い出せません(他の人だと認識しています)。

ドラマの後半から出演している小池徹平さん演じる松尾公平がトラブルの犯人のようですが、真司は、尚の主治医であり、元婚約者でもある井原先生(松岡昌宏)の対応が甘かったのではないかと激怒。真司はドラマの最初から温和な印象を貫いていただけに、驚いた視聴者も多かったのではないでしょうか。

ムロさん自身においても、コメディ要素の強い作品や、キャラクターを演じている印象が強い分、新たな一面を発揮しています。キスシーンも初めてなのだとか。

ドラマ序盤はぎこちない部分も見せていた真司ですが、尚と結婚し、共に生きていくと覚悟を決めてからは熱のこもった表情も見ることができて、夫として力強く感じられます。

「今日から俺は!!」




一方、福田雄一監督が演出を務め、賀来賢人さん主演、伊藤健太郎さん、橋本環奈さん、清野菜名さんらが出演しているドラマ「今日から俺は!!」でムロさんが演じる椋木先生では、いつものコメディエンヌっぷりを発揮。そのうえストレートの長髪でビジュアルからクスっと笑いたくなる要素がふんだんに含まれています。

福田組の常連である佐藤二朗さんとの掛け合いもお手の物。どこまでが台本で、どこからがアドリブなのか、はたまた全てアドリブとも言えそうな自由で開放感のある二人のお芝居に期待してドラマを視聴している人もいるでしょう。

「今日から俺は!!」はドラマ本編だけでなく、エンディング、予告編や若手キャストが行うリレーブログまで総合的なエンタメとして楽しめるのが魅力的。そのうえでムロさん、佐藤さんの定番コンビが安心感と安定感を与えてくれている気がします。

そして「大恋愛」とのギャップを楽しんでいる人も多いかもしれません。誠実な姿勢を示す真司と、「今日から俺は!!」の椋木先生では、知っていても同一人物とは思い難いほどに違いがあり、改めて演技力の高さに驚きますね。

舞台、コメディ、バラエティまで何でもできる


今回は、放送中のドラマ2作品を中心にご紹介しましたが、今年まで10年にわたって毎年、脚本・演出・出演を担当し開催していた舞台『muro式』や、「LIFE!〜人生に捧げるコント〜」(NHK)へのレギュラー出演経験、昨年には映画『ボス・ベイビー』で吹き替えを担当するなど、ジャンルを絞らず挑戦し、俳優という枠を超えて活躍しているのが何より素晴らしい点です。

さらに、同じ監督の作品に呼ばれ、出演し続ける活力にも驚きます。出演作品を選んだり、作品の傾向を絞ったりしてこだわりを見せる役者がいるなかで、ジャンルを問わず、活躍の場を決めず活動していたことが、ドラマ「大恋愛」の真司役といった新たなムロさんを見る機会につながっているように思います。

名前を覚えやすく、親しみやすく、いろんなところで見かける「ムロツヨシ」が今よりも多くの人に浸透し、俳優としても主演として作品を引っ張っていく日も近いかもしれませんね。

(文:kamito努)

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