インタビュー
『ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス』公開記念舞台挨拶を特撮大好きオジさんがレポ
『ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス』公開記念舞台挨拶を特撮大好きオジさんがレポ
9月7日(土)、新宿バルト9にてVシネクスト『ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス』の公開記念舞台挨拶が開催され、主演の武田航平さん(猿渡一海/仮面ライダーグリス 役)、高田夏帆さん(石動美空役)、栄信さん(赤羽役)、芹澤興人さん(青羽役)、吉村卓也さん(黄羽役)、滝裕可里さん(滝川紗羽役)、水上剣星さん(氷室幻徳/仮面ライダーローグ役)、赤楚衛二さん(万丈龍我/仮面ライダークローズ役)、中澤祥次郎監督が登壇しました。
不肖“仮面ライダー大好きオジさん”の私、いぢま。いつもはなるべく本性を出さないように記事を書いておりますが、今回は推しの武田さん主演の映画ですし、MCはシネマズの連載でお世話になっている篠宮さんなので、『好き』を抑えない感じでレポートさせていただきます。全然、理由が理由になっていませんが、最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします!
早朝でもツカミはバッチリの武田さん
冒頭の挨拶では武田さんが「おっはようございまーっす!」と、会場のファンたちと朝からテンション高めのコールアンドレスポンスで会場を盛り上げます。いやあ、舞台挨拶は8:25上映回の上映後だったのに、冒頭挨拶から会場との一体感を作ってしまうカシラ、最高です。
本作が公開された心境を聞かれた武田さんは「いよいよ公開の日が来たなという気持ちです。昨日公開されて、色んな方々が観に行ってくださったようで、本当に感謝しています。やはり、皆さんに観て頂いてやっと完成したなあといった気分です」と、無事公開を迎えて安心した様子。
今回の映画で登場した、グリスの最強フォーム・パーフェクトキングダムへの変身シーンについては「多分、僕の人生でも最後の変身だと思ったので、キバからやってきた平成仮面ライダー最後という気持ちを込めてやらせて頂きました」と振り返った武田さん。変身シーンの撮影当日は出演シーンが無いにも関わらず赤羽役の栄信さんも見に来てくれたことも明かしてくれのですが、栄信さん本人から実は武田さんがわざわざ電話して呼び出したことを暴露されてしまい「ずっと一緒にやってきたので、見てもらった方が心強いなと思って…」と照れ臭そうに白状する武田さんのかわいらしい一面を見ることができました。
高田夏帆さんからみて一海はアリ?ナシ?
そんな武田さん演じる猿渡一海が思いを寄せる、ネットアイドル・み〜たんこと石動美空役の高田さんは、コメディパートの短編作品『ドルオタ、推しと付き合うってよ』との演じ分けについて、「シリアスなところは、(一海を)ずっとずっと信じ続けようという思いで演じていました。コメディのところは、石動美空はもう1年以上向き合っている役で、家族以上の女友達のような感覚なので『しあわせでよかったね』と思いながら演じていました」と、うれしそうに語ってくれました。
これを受けてMCの篠宮さんからは「高田さんから見て、一海のような男性は恋愛対象としてアリでしょうか?」と核心に迫る質問が。会場中がその回答に期待する中、高田さんが「アリよりのナシ」と答えると武田さんからは「ナシなのかよ!」とツッコミが入って会場から笑いが起こります。慌てて高田さんが「アリよりだから!惜しい!」とフォローするも武田さんが「全然嬉しくないよ!何が惜しい!?どこが!?」と反論して会場は更に爆笑の渦に包まれました。
高田さんが「一海は、一途で女性がプイッとそっぽ向いても追いかけてくれるような素敵な誠実な男性だと思うんです。ただ、一方で、例えばサプライズとかするとなった時に色とりどりの仲間たち(三羽ガラス)に相談するのかなとか思ったら、ちょっと1人で決められないのかなと思っちゃって…だから、まあ、おまけのアリかな?」と釈明するも武田さんは「お情けでそんなこと言わないでよ。なんで最後の最後にそんなこと言われなくちゃいけないの!?」と納得いかない様子で「書かれるよ。マスコミの皆さん、そういうの好きなんだから」と、なぜか矛先を我々取材陣に向ける武田さん。そんなこと言われたら書かないわけにはいかないので書かせてもらいましたよ(笑)。
それでもまだ納得のいかない武田さんは「俺はずっと1年以上演ってきて、一海が自分自身だと思っているのにナシって言われると俺も否定された気分だよ。じゃあ、俺は?」食い下がります。高田さんは暫く沈黙の後「アリよりの、アリよりの、ナシ」と答え、「結局ナシじゃねーか!」という武田さんからのツッコミに、またしても会場は爆笑。
いやあ、これですよ。この夫婦漫才みたいなやり取りが自然にできちゃうのがビルドチームですよね〜。久々に仲のいい掛け合いが見られて会場のファンの皆さんもうれしかったんじゃないでしょうか。
三羽ガラスの演じ分け
本作ではテレビシリーズでの三羽ガラスの名台詞が再び登場するということで、その演じ分けについて青羽役の芹澤さんは「それぞれ意味合いが違うので、あまり力を入れすぎても熱くなっちゃうし…。ちょっと男のかっこよさみたいなのを出したいなと思って演りました」と明かしてくれましたが、先の武田さんと高田さんの掛け合いがあっただけに「真面目な話で大丈夫ですか?」と不安な表情を見せて、武田さんから「すげ〜目がおどおどしてる」とツッコミが入って会場から笑いが起こります。
同じく三羽ガラスの黄羽役の吉村さんは「僕ら3人はテレビシリーズでの象徴的な台詞をまた今回言わせて頂いたんですけど、シチュエーションが違ったので3人とも言い方とかは気をつけて工夫しましたね」と、真面目に答えてくれました。
一方、赤羽役の栄信さんは、本作で病院のベッドに寝たままのシーンについて「ベッドのサイズが小さくて、僕だけ足がはみ出しちゃってたんですよ。そしたら監督が『栄信くん、くるぶしから下だけでお芝居しよっか』って言われて…。初めての経験をさせて頂きました」と明かして会場の笑いを誘います。
ファンにも繋がる仲間との絆
本作では仲間との絆が描かれているということで、仲間との絆を感じさせるエピードを聞かれた赤楚さんは「今日も久しぶりに会ったんですが、久しぶりな感じがしない。よそよそしさもなく、ずーっと昔の空気感でいられるっていうのはホントの絆なんじゃないかなと思います」と答えて、テレビシリーズから続くビルドチームの自然体の付き合いに仲間たちからも「そう思います!」と同意の声が上がると共に会場からは大きな拍手が送られていました。
これを受けて本作のメガホンをとった中澤監督は「(キャストが)みんなすごく仲がいいので、久しぶりに撮ることになって『この中に入っていけるかな』とちょっと不安を感じていました」と、冗談めかした返しで会場の笑いを誘いつつ「でも、いざ始まってみると皆さんの絆で暖かく迎えてくれて、武田くんが素晴らしい気遣いを見せてくれた」と、武田さんを中心とした仲間の絆を賞賛。武田さんも「(テレビシリーズで)一海の登場回を撮ってくださったのが中澤監督だったので、(グリスが)中澤さんで始まって中澤さんで締められたのはすごく良かったと思います。そこに縁とか絆を感じましたよね」と、武田さんも感謝の気持ちを返していましたが、こういう大人の気遣いができるところが武田さんの素敵なところですよね。
三羽ガラスの絆について吉村さんは「航平くんを含めて4人の絆は深いんですけど、この2人(武田さん、栄信さん)が同い年で、群を抜いて仲がいいんです。それをこの2人(吉村さん、芹澤さん)が羨ましいって言ってたら、栄信さんが『いいじゃん、小ちぇー2人で、半ライス2人前で』って…。俺らのこと『半ライス2人前』って呼ぶんですよ!?」と、絆エピソードというより苦情を訴えて、会場から笑いが起こります。すると、隣にいた芹澤さんが「俺、半ライス、半ライスって言われてて意味がわからなくて、今知りました。吉村くんにだけ言ってんだと思ってた…俺は怒る立場だったんだね」と、まさかの天然ボケ発言で会場がどっと湧きました。
苦情と天然ボケ発言なのに絆の深さが伝わる猿渡ファームの皆さん、本当に仲が良いんだなあと微笑ましくなりましたね。
同じく絆について高田さんは「(舞台挨拶などで)呼び込まれる前に裏で待っている時に、いつもお客さんにちょっと聞こえるくらいの声を出してふざけたりしてるんですけど、それを一緒にやってくれるんです」と、絆エピソードなのか分からない珍回答で会場を困惑させると、隣にいた武田さんが「ちょいちょいちょい!それ絆か!?ただ単にふざけてる奴らの暴露だよ!」とすかさずツッコミを入れて会場を沸かせ、武田さんから「今日、やってたの赤楚でしょ?」と確認された赤楚さんは「聞こえてないですよね?」と会場に問い掛けつつ、「聞こえてたらダメじゃないですか。分からないところで悪さするのが…こらっ!」と自らノリツッコミで更に会場を沸かせます。
またまた、絶妙な掛け合いです。オジさん、一瞬仕事忘れて普通に笑ってました。すみません(笑)
一方、滝さんは仲間の絆について「日々の蓄積というか、一緒に過ごしてきた時間があるからどのペアでいても成り立つんですよね。それと、そんなに頻繁に男子メンバーと連絡を取り合っているわけじゃないのに、たまに連絡がくると同じ日に他の人からもくるんですよ。3人ぐらいから立て続けにくるから、なんか…怖い(笑)」と、イイ話をするのかと思わせて見事なオチをつけて会場の笑いを誘っていました。
何でしょう、ビルドチームは笑いを取らないといけない使命感みたいなものがあるんでしょうか(笑)。いえいえ、サービス精神旺盛なんですよね、きっと。自分たちも思いっきり楽しむことでファンの皆さんを楽しませてくれるというか、同じ空間で同じ話題で盛り上がることで一体感が生まれて、聞いているこちらまで仲間のような気分になってくる感じがします。テレビ本編が終了して1年以上経ってもビルドチームの人気が衰えないのは、そうしたファンも含めた仲間の絆を感じさせてくれるからではないでしょうか。と、仮面ライダー大好きオジさんは思うのでした。
そして、今回の映画でそんなビルドチームを締めるところはきちっと締めて引っ張ってきたのは武田さんだったわけです。
寂しさと感謝を持って縁を繋ぐ
そんな武田さんはキャスト・スタッフを代表して最後に「ほんとにほんとに、まずは『ありがとうございます』という気持ちでいっぱいです。この映画は、最初は栄信と2人でやりたいと思い、プロデューサーに直談判したところから始まりました。そして、まさかこんな形になるとは今でも夢のような気持ちです。まだまだ終わりたくないなという気持ちもありながら、やはり、この映画で平成仮面ライダーが終わるんだなと、寂しい気持ちですがやり切った気持ちです。ただ、この映画を完成させるには皆さんに観ていただいて、語り継いでもらうことが必要なので、最後までよろしくお願いいたします」と、こみ上げる思いを抑えるように語ると、「多分、平成仮面ライダー最後の映画になるんだと思います。僕らしいなあと思います。この寂しい気持ちと感謝の気持ちを持って残りの舞台挨拶も回って、皆さんとの縁を繋いでいきたいと思います。ほんとにほんとにありがとうございました!」と、ファンに向けて感謝の気持ちを伝えて舞台挨拶を締めくくりました。
冷静に語っていた武田さんでしたが、色々な思いや感情が込み上げてきているのだろうなあということはひしひしと伝わってきて、オジさん、また仕事を忘れて一瞬うるっとしてしまいました。すみません。
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(C)2019 石森プロ・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映 (C)2017 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映[/caption]
武田さんの思いが詰まったVシネクスト『ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス』は期間限定で絶賛上映中、11月27日(水)にはBlu-ray&DVDが発売されます。
(撮影・取材・文:いぢま。)
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