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2021-11-18

パパ活女子を演じて「現代的な役柄だなあと思った」と松村沙友理『ずっと独身でいるつもり?』インタビュー


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おかざき真里原作漫画を映画化した『ずっと独身でいるつもり?』が2021年11月19日(金)に公開される。メガホンをとるのは、映画『おいしい家族』(2019)や『君が世界のはじまり』(2020)を手がけた、映画監督のふくだももこ。


本作は、10年前に出版したエッセイで一躍有名になって以降、なかなかヒット作を書けない36歳独身ライター・本田まみ(田中みな実)を筆頭に、恋愛や結婚に悩む4人の女性が登場する物語。その中で、失われる若さに怯えながらもたくましくパパ活に励む女性・美穂を演じるのが、2021年7月に乃木坂46を卒業した松村沙友理である。


原作にはいないオリジナルキャラクターの美穂を演じた松村は、この作品に携わったことで明らかに「人生観が変わった」そう。詳しく話を聞いた。

令和の時代を体現した映画オリジナルキャラクター・美穂

——まず、おかざき真里さんの原作漫画を読んだ時の感想を教えてください。

松村:もともと、おかざき真里さんの漫画の世界観が大好きなんです。「ずっと独身でいるつもり?」も過去に読ませてもらっていたんですが、映画出演が決まってから改めて読み直しました。

まだ自分がどの役を演じるのか知らない状態で読み直したんですけど、「どのキャラクターを演じるんだろう?」と思っていました。蓋を開けたら、映画オリジナルキャラクターである美穂という役をいただけて、とてもうれしかったです。


——役作りにあたって、ふくだ監督とはどんなやりとりをされたんでしょうか?

松村:監督からは、本読みの時に「美穂は、考えなしにパパ活をしてるわけじゃないし、パパ活をしている女の子のことをバカにしたいわけでもない。私はこの映画で、こういう人生を選ばざるを得なかった美穂自身の人生を描き出したい」と言われました。

その言葉を受けて、私、考え込んでしまったんです。勉強しなきゃならないこともたくさんあるし、どう演じたらいいだろう……って。その様子が伝わったのか、主演の田中みな実さんからも「一緒に考えよう」って声をかけてもらえました。


監督や田中さんとやりとりする中で、まずは私自身が、美穂に対して”パパ活をしている女の子”っていう穿った見方をするのはやめよう、と思ったんです。美穂自身が、そういう生き方を選ばざるを得なかった理由は何なのか。その点を考えながら演じるように気をつけました。

——美穂について知るために、具体的にはどんなことを?

松村:パパ活に関する情報を集めるために、インターネット記事やSNSを見てまわりました。「パパ活」という単語だけは知っているけど、すべてが未知の世界だったので、一から勉強するつもりで。

生活していくために必死にパパ活したり、年齢を重ねていくことに必要以上に怯えたり……。そんな美穂の性格や背景を知れば知るほど、現代的な役柄だなあと思ったんですよね。令和の時代を落とし込んだキャラクターだな、と。


美穂を演じることで知った「人生に責任を持つ生き方」

——ドラマ『賭ケグルイ Season2』(毎日放送)で演じられていた夢見弖ユメミという役柄も、今作の美穂と同じように、性格に表裏があるキャラクターですよね。当時現役アイドルの松村さんが、二面性を持つアイドルの役を演じていたのが印象的でした。たとえ裏表のあるキャラクターでも、松村さんが演じられていると「こういう女の子いるよな、気持ちわかるな」と共感できるのですが、見せ方で意識されている点などありますか?

松村:ユメミちゃんを演じていた時は、明確に二面性を意識していました。だけど、今回の美穂の場合は、あまり強く意識してはいなかったです。

美穂が窮地に追い詰められたらどんな反応をするのか、目の前にパパがいたらどんな美穂になるのか。

そんな風に「美穂だったらどう感じ、どう行動するか」に集中しながら演じていました。表や裏でキャラクターを切り替えるというよりは、美穂という女の子のリアルな生き様が画面に表れていたらいいな、と。


——美穂を演じる中で、強く共感した点はありますか?

松村:私自身、アイドルとしてたくさんの人の力を借りながら活動してきました。スタッフさんやファンの皆さまなど、支えてくださる方々のおかげで今もこの場に立っていられると思っています。とても一人の力ではやっていけないと痛感することも多くて。

美穂も、たくさんのパパの力に支えられながら生きている女性です。精神的にも経済的にも支援を受けながら、懸命に自分の人生を生き抜こうとする姿に共感しました。アイドル活動とパパ活って、形は全然違うんですけどね。

私も、時には人に甘えてしまうことがあります。だからこそ、美穂を演じたことで「自分の人生には自分で責任を持たなきゃいけないんだ」と感じました。誰かに頼ってばかりでは、自分の人生を生きられない。自分のことは、自分しか守れない。この作品に携わったことで、大切なことを教えてもらった気がします。


自分の人生に責任を持つことって、とくに女性にとっては大切なことなのかな、と思いました。美穂のように、人に甘える生き方もある。だけど、自立した生き方を選ぶ人もこの世には多くいる。そのことを、美穂を演じたおかげで知ることができました。

結婚=ゴールじゃない。あくまで「選択肢のひとつ」

——ライターの本田まみや美穂をはじめ、独身であることに悩む由紀乃(市川実和子)と、結婚生活に悩む彩佳(徳永えり)。本作には4人の悩める女性が登場しますが、最も印象に残ったキャラクターはいますか?

松村:断トツ、彩佳です。彼女は結婚して夫も子どももいる女性だけれど、結婚生活に疑問を感じているキャラクター。私自身、夢見がちな性格なので、この作品に携わるまでは「結婚って素敵だよね!」と思ってました。

だけど、それは結婚生活をリアルに想像できてなかったからなんだな、と思わされて……。徳永さん演じる彩佳の、夫とのやりとりや育児に悩む姿を見て、決して「結婚=ゴール」じゃないんだな、と感じました。


結婚を憧れにしなくてもいいし、結婚する・しないの選択だけで人の価値も変わらない。あくまで、生き方の選択肢のひとつでしかないんだなと。

——完成した作品をご覧になって、ご自身の演技にどんな感想を持ちましたか?

松村:力不足を感じました。美穂を演じる上で、もっとできることがあったんじゃないかな……と。

——具体的に、どんな点に力不足を感じたんでしょうか。

松村:私は「美穂になりたかった」んです。


美穂がどういう風に生まれて、どういうことを選択してきて、どういうことを考えながら生きている女の子なのか。彼女という人間を生きるために、背景まで想像する力が私にはなかったな、と率直に感じます。

美穂になるためにたくさんのことを勉強しましたけど、美穂を100%生きることはできなかった。映画の中では、その瞬間を生きている美穂が描かれているけど、1年前の美穂や5年前の美穂のことも想像しながら演じられたらよかったな、と思います。


ただ、この素晴らしい作品に関われたこと自体は、私の役者経験にとって良かったと思っています。私にとって、乃木坂46として積み上げてきたこれまでの10年も大事ですし、これから積み上げていく時間も大事。今の自分が取り組んでいる役者のお仕事もしっかり意識しながら、この先、ご縁のあるお仕事とも着実に向き合っていきたいです。

(撮影:鎌田瞳、取材・文:北村有)

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