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6月28日（金）に映画『言えない秘密』が公開される。

今回は、本作の物語を彩る楽曲の数々やオリジナル曲「Secret」の誕生の秘密について紹介したい。

音楽を担当した富貴晴美の魅力、「Secret」誕生の“秘密”

ラブストーリーである本作は、湊人（京本大我）と雪乃（古川琴音）の出会いから恋、そして成長する姿を二人のピアノ演奏を通して丁寧に描かれている作品であるとともに、物語が進んでいく上でのキャラクターの心情の機微をバックグラウンドの音楽を通して繊細に描いている作品でもある。

その物語を彩る音楽は、史上最年少で第36回日本アカデミー賞優秀音楽賞（『わが母の記』）を受賞し、大河ドラマ「西郷どん」、連続テレビ小説「舞いあがれ！」などを手がける作曲家・富貴晴美が担当している。

また、湊人が校内でのピアノバトルで演奏した「エチュード『黒鍵』op.10-5」「エチュード『木枯らし』op.25-11」「ワルツ7番 op.64-2」など、ピアノ音楽に類まれなる才能を発揮し“ピアノの詩人”と呼ばれ、世界的に親しまれているフレデリック・ショパンの楽曲が使用され、湊人の心情を引き立たせている。


湊人と雪乃が劇中で連弾するのは全部で3曲ある。1曲目はショパンの「華麗なる大円舞曲 Op.18」、2曲目もショパンの「ノクターン1番 Op.9-1」、3曲目は二人の出会いの曲であり、映画のために作られたオリジナルの「Secret」。

「Secret」は、物語でもキーとなるこの曲は河合監督や佐々木音楽プロデューサーから「メロディーを口ずさめる、みんなに愛される名曲を作ってほしい」と依頼され、富貴が書き下ろした楽曲である。


監督やプロデューサーの考えや一つひとつの言葉も音楽のイメージを形作る大事なピースであったが、制作するにあたり富貴は「愛する人のところに走っていきたい。その想いが溢れるその感情をそのまま音楽にしたい」とピアノの前で作曲に取り組んだ。

映像と音楽をリンクさせながら作曲するため同じシーンを何万回も見たが、「いつまでも見ていられるほど至福の時間でした」と苦労はなかったと振り返る。そして完成された「Secret」は、クラシック要素を取り入れつつ、より分かりやすく美しい旋律が特徴で、ストーリーの重要な部分を担う1曲となった。


「Secret」完成後に撮影現場を訪れた際は、「京本さん、古川さん、お二人とも、たくさん練習されて、素敵に演奏してくださったことに感謝しています」と、実際に演奏する姿に自然と涙が溢れ、完成した作品を観た時には「美しくも儚い傑作に携わることができ、心震えました」と話す。

続けて「湊人と雪乃を想い、『Secret』という楽曲が生まれました。私はこの曲を大切に弾き続けていきたいと思いつつ、多くの方々に愛おしく聴いてもらえたり、演奏してもらえたりする楽曲になることを願っています」と話すように、音楽に対する情熱と探求心、そして幅広い表現力が魅力の富貴にしか生み出せない本作を代表する楽曲となった「Secret」を、ぜひ劇場で堪能してほしい。


また「Secret」だけでなく、劇中の音楽も富貴が手掛け、ストーリーと登場人物に寄り添った美しく心に残る楽曲にも注目したい。観客が受け取るストーリーの感動を増幅させ、世界観をさらにスケールアップさせている。

映画『言えない秘密』のオリジナル・サウンドトラックは6月26日（水）に発売される。

『言えない秘密』作品情報

【予告編】


【ストーリー】
過去の出来事からトラウマを抱えた音大生・湊人（みなと）は、どこか謎めいた雰囲気のある雪乃（ゆきの）が奏でるピアノの音色に導かれ、運命的な出逢いを果たす。自然と惹かれ合い、雪乃の天真爛漫なキャラクターと心動かすピアノ演奏は、湊人が抱えるトラウマを癒し、やがて2人で過ごす日々は愛おしくかけがえのないものになっていく。しかし、ある日突然雪乃は湊人の前から姿を消してしまうーー。

【クレジット】
出演：
京本大我 古川琴音
横田真悠 三浦獠太 坂口涼太郎 / 皆川猿時 西田尚美 尾美としのり

監督：河合勇人
脚本：松田沙也
音楽：富貴晴美

配給：ギャガ