五社英雄

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“池波正太郎”が誘う――闇に潜む義と掟を映画で観る

秋は、しっとりとした時間に物語の世界へ没入するのが似合う季節だ。先週の司馬遼太郎特集に続き、今週は“司馬と双璧”と称される歴史・時代小説の名匠 池波正太郎 に焦点を当てたい。『鬼平犯科帳』『雲霧仁左衛門』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』……...
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凍てつく名画、灼ける残暑——“雪”で体感温度−3℃の三本

まだ残暑厳しい日が続いていますが、目だけでも涼ませていきませんか。雪は温度を下げるだけでなく、音を吸い込み、時間をゆっくりにします。白さに包まれた画面は、物語の熱を引き締め、俳優の呼吸を研ぎ澄ます。今回は“雪景色”が主役の三作を、公開年順に...
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〈五社英雄 没後33年特集〉血と紅(べに)と、微笑の刃——「薄化粧」「十手舞」「陽炎」「女殺油地獄」

2025年8月30日で没後33年。五社英雄の名を口にすると、画面から立ちのぼる熱気——豪奢で、残酷で、どうしようもなく官能的な映像が脳裏に戻ってくる。テレビ時代劇で鍛えた構図のキレと、映画で開花した色彩と匂いの感覚。暴力と慈しみ、虚飾と真心...