『万引き家族』、是枝監督が明かすキャスティングのワケ



(C)2018『万引き家族』 製作委員会



『三度目の殺人』が数々の賞で称えられた是枝裕和監督の長編14作目となる待望の新作『万引き家族』が2018年6月8日(金)より全国公開。この度場面写真が一挙解禁され、是枝裕和監督によるキャスティングのエピソードも明らかとなった。

様々な“家族のかたち”を描き続けてきた是枝監督が、この10年間考え続けてきたことを全部込めたと語る渾身作である本作。

東京の下町で質素に暮らす、一見ありふれた家族。しかし、彼らは生計を立てるため、家族ぐるみで軽犯罪を重ねていた。犯罪でしかつながれなかった家族の “許されない絆”が、ある事件をきっかけに衝撃の展開を迎える。人と人との関係が希薄な今の時代に、真の “つながり”とは何かを問う、心揺さぶる衝撃の感動作となっている。

息子と協力して万引きを重ねる父・治をリリー・フランキー、その妻・信代を安藤サクラ、彼女の妹・亜紀を松岡茉優、家族の“定収入”として年金を当てにされる祖母・初枝を樹木希林が演じる。


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さらに、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴、柄本明、緒形直人、森口瑤子ら実力派俳優たちが集結。そしてオーディションで抜擢された城桧吏(じょう・かいり)と佐々木みゆの2人の子役が瑞々しい表情を見せる。



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『そして父になる』以来、今作で4度目の起用となるリリーの起用に関し、是枝監督は『そして父になる』でリリーが扮した電気店を営む父親役のイメージが大きかったといい「あんなリリーさんをもう一回撮ってみたいと思いました。人間の中にあるちょっとした悪い部分、駄目な部分を表現するのが、リリーさんはすごく上手なんですよね」と語る。

母の信代に扮した安藤の起用については、「想像をはるかに超えて素晴らしかったので、どんな理由で彼女にオファーしたのか、もはや思い出せないんです。彼女でなければどうなっていたんだろうと思うくらい、本当に素晴らしかった」と大絶賛。

また、安藤と同じく是枝作品には初の参加で信代の妹・亜紀に扮している松岡については、これまでその出演作を観てきて、彼女の力を高く評価していた是枝監督が、当初想定していたキャラクターの設定も含め、松岡に合わせて脚本を書き直していったという。あて書きについては、6作目の是枝作品となる樹木が演じた祖母・初枝も同じだといい「初めから樹木さんを想定して脚本を書いているので、樹木さん以外にはできない役柄」と断言。

オーディションで息子の祥太を演じる城、治に拾われてきたじゅりを演じる佐々木は、オーディションによって選ばれ、撮影現場では、是枝監督の演出方法として知られる、子どもたちには台本を渡さず、口立てで演出するという手法が今作でも行われた。

しかし、いつも通りとはいかなかったようで「どんなやり方がフィットするのか、演出の仕方はひとりひとり異なります。だから子どもへの演出はメソッドとして確立できないんですよね」と明かしている。

今回のキャスティングについてSNS上では、「ちょっと豪華すぎてビビリますね。とても楽しみ。」「「万引き家族」のキャスト、最高過ぎる!」「好きな俳優さんが、1作品にこんなに、出演される映画は、そうそうないです。」などの声が相次いでおり、本作への期待が高まっている。

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