熱演が光る!松田龍平、神木隆之介ら棋士を演じた役者たち

 (C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社 

空前の将棋ブームとも言われる今、映画や漫画で将棋をテーマにした作品が増えています。

2018年9月7日に公開された『泣き虫しょったんの奇跡』は、史上初、プロ編入試験によってプロ入りを果たした瀬川昌司五段の実話を元にした映画です。

ほかにも、『聖の青春』(2016)、『3月のライオン』(前後編、2017)と将棋にまつわる作品が立て続けに公開されてきました。今回は、この3作品で棋士を演じた役者を特集しながら、それぞれの作品の魅力をご紹介します。

松田龍平 『泣き虫しょったんの奇跡』

 (C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社 

主人公であるしょったん=瀬川五段を演じたのが松田龍平さんです。小学生のころから将棋一筋で、プロ入りを目指してきましたが、将棋のプロになるために入会する必要がある奨励会では、「26歳の誕生日まで」という年齢制限があります。

しょったんは、26歳までプロになることができず、奨励会退会後はしばらく将棋と離れますが、家族や友人らとの関係性が変化していくなか、再び将棋を指しはじめます。周囲の人に後押しされ、史上初、プロ編入試験によって35歳のときにサラリーマンからプロ入りを果たしました。

しょったんを演じた松田龍平さんは今年35歳、奇しくも瀬川さんがプロ入りを果たしたのと同じ年齢です。また、小学生のころからの親友である悠野(ゆうや)を演じたのは、松田さんとプラオベートで親交が深いという野田洋次郎さん。

喜怒哀楽をあまり表に出さないしょったんと、松田龍平さんのイメージが重なる人も多かったのではないでしょうか。将棋を指す場面でも、真剣ながらいつも穏やかな雰囲気を保っていたのが印象的です。一方、奨励会やプロ編入試験の対局となると、全身から指先にまで熱がこもっていて、厳格な勝負の世界を松田さんのお芝居から感じることができました。

瀬川五段の人柄も相まって、目に見てわかりやすい熱演ではありませんが、だからこそ時折見せる感情的な表情に松田さんのお芝居が光りました。

そして、本作はとにかくキャストが豪華。1シーン、1セリフのために主役級の役者がたびたび登場する、贅沢な映画です。とはいえ、それぞれが作品に馴染んで違和感がないので、出演した役者一人ひとりに感服します。

王道のストーリーながら、これが実話であると思うと胸に迫るものがあります。将棋を知っているとより楽しめる作品ではありますが、勝負の世界の厳しさ、夢を持ち諦めないこと、家族や友人、ライバルを大切にすることといった普遍的なメッセージが詰まっていて、誰もが共感できる作品です。

神木隆之介ほか 『3月のライオン』(前後編、2017)

3月のライオン【前編】 DVD 通常版

羽海野チカさんの大人気漫画を実写化した『3月のライオン』。主人公である桐山零を神木隆之介さんが演じました。他にも、佐々木蔵之介さん、染谷将太さん、豊川悦司さん、加瀬亮さんらが棋士を演じています。

フィクションならではのキャラクター性とストーリー展開が魅力的です。幼い頃に交通事故で家族を失った桐山零は、父親の友人であった棋士の幸田(豊川悦司)に引き取られ、15歳でプロ棋士になります。

幸田家の実子との確執などから、零は高校生になり一人暮らしを始めます。そこで出会うのが、倉科カナさん、清原果耶さんらが演じた川本家の三姉妹です。人のあたたかさに触れるうちに零は棋士として人として、成長していきます。

原作は現在未完ですので、映画も続きが気になる終わり方をしていますが、後編の終盤はオリジナルエピソードとなっています。

神木さんのお芝居がとくに際立っていたのが、前編での新人戦の決勝、山崎順慶(奥野瑛太)との対局シーンです。零が勝利した瞬間、普段かけているメガネを外して天を仰ぐところ、最高です。前編の一番の山場でもあります。

後編は人間関係に焦点を当ててめまぐるしく展開していきますが、映画オリジナルの後藤(伊藤英明)との対局シーンも見逃せません。映画を観て気に入った方は、原作を読むとストーリーがすっきりと整頓されますので、おすすめです。

松山ケンイチ 東出昌大 『聖の青春』(2016)

聖の青春

松山ケンイチさんが、29歳で亡くなった天才棋士、村山聖(さとし)さんを演じています。病気によって全身がむくんでいることを表現するため、20kg増量するという役作りをした松山さん。作品を通じて、どの場面でも”松山ケンイチ”の要素は見当たらず、恐ろしく感じるほどです。

一方、ライバル棋士である羽生善治さんを演じた東出昌大さん。今も将棋界で活躍する羽生さんを演じきりました。

1997年、竜王戦1組での羽生戦で村山さんが勝利した対局があります(映画公式HPに記載)。映画では、その対局のあとに二人だけで飲みに行く場面が描かれています。熱い対局からは考えられないほど静かで穏やかなふたりの佇まいと会話に、じんわりと感動します。ずっと観ていたい名シーンです。

松山ケンイチさんが「一生で一本の作品」と語っているように、東出さんとともに二人を代表する作品です。

3作品すべてに出演している染谷将太も見逃さないで

忘れてはならないのが、ここで紹介した3作品すべてに出演している染谷将太さん。

『3月のライオン』で染谷さんが演じている二階堂晴信は、村山聖さんをモデルにしていると言われており、『聖の青春』では、その村山さんの弟弟子を演じています。それらの絶妙な関わりはあるものの、3作品に出演しながら、それぞれ違った染谷さんが観られる驚異的な演技力も見過ごせません。

3月のライオン 二海堂晴信(染谷将太)

 (C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会

『3月のライオン』では体型の異なる役を熱演! 

映画『寄生獣』(2014、15)、『海賊とよばれた男』(2016)など話題作にも多数出演しており、主演でも、バイプレーヤーとしても活躍できる確かな技術があります。

今回の将棋にまつわる3作品も、すべて重要な役どころ、キャラクターとして登場します。ぜひ注目してみてくださいね。

そして『泣き虫しょったんの奇跡』は現在劇場にて公開中。ぜひ、他の作品とあわせてご覧ください。

(文:kamito努)

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    kamito努

    kamito努

    1995年生まれ、現役大学生。京都在住で、フリーランスライターです。 もともと邦画が好きで、話題作はもちろん、ミニシアターへも足を運んでいますが、 最近は洋画も多数鑑賞します。ともに音楽系の映画が好きです! かなりミーハーなので王道は欠かさずチェックしています!

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