『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』はコメディ?見所はトムの全裸芸!

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 サブ1

(C)Universal Pictures

1932年の名作ホラー映画「ミイラ再生」を、大スターであるトム・クルーズ主演でリメイクした話題作。それがこの『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』だ。

しかも今後は他のモンスターたちを巻き込んで続々映画化し、「マーベルユニバース」的な展開を見せるとのこと。今回はその記念すべき第一作だけに、かなりの期待を胸に鑑賞に臨んだのだが・・・。さて、果たしてその出来はどうだったのか?

予告編

ストーリー

灼熱の太陽が降り注ぐ現代の中東で、米軍関係者のニック(トム・クルーズ)と考古学者のジェニー(アナベル・ウォーリス)は謎の地下空洞に隠された巨大な棺を発見。調査のため棺はイギリスへと輸送されるが、その途中想定外の事態により飛行機はロンドン郊外へ墜落。
その棺に眠っていたのは、5000年前にファラオから裏切られ、復讐のために邪悪なモンスターと化すが、封印された古代エジプト王女アマネット(ソフィア・ブテラ)であった。そして彼女は、ついに永い眠りから目覚めようとしていた—。

結局、この映画ってコメディなの?それとも真面目に楽しむべきなの?

往年の名作ホラー『ミイラ再生』のリメイクである本作。同じ『ミイラ再生』を元にした過去のリメイク映画『ハムナプトラ』シリーズが、コメディ要素を大胆に取り入れたアクションアドベンチャーとして見事に成功を納めたのは、まだ記憶に新しい所だ。

鑑賞前に予告編やポスターのデザインから受けた印象からは、どうも今回のリメイク版はかなりダークな内容なのでは?ということ。しかも、今後他のモンスターを巻き込んで『アベンジャーズ』化しようとするプロジェクトの第一作となれば、観客の側もそれなりの内容を期待するのは当然だと言える。

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 サブサブ8

(C)Universal Pictures

結論から言うと、冒頭のアクションの連続は凄かった!しかし中盤にかけて徐々に失速し、ラストは結構地味な展開に・・・。

本作の一番の問題、それは多くの観客がネットで書かれている通り、「これはコメディとして楽しむ映画なのか?」という点、これに尽きると思う。

確かに、トムと女性考古学者のセリフのやり取りや、死んでも現れる友人の描写、それに意味が判らないトムの全裸シーンの描き方は、完全にアキラ100%!「ハムナプトラ」シリーズの様に、主演がコメディ映画に多数主演している俳優であれば、全然問題なく笑えるのだが、仮にも本作の主演はあの「トム・クルーズ」!過去のイメージが邪魔をして、せっかく笑わせようとしているシーンなのに、痛々しくて笑えない・・・。その結果、アクション映画なのかコメディなのか?観客の方が戸惑ってしまう、と言う訳だ。

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 サブサブ1

(C)Universal Pictures

ただ、悪役である王女アマネットを演じるソフィア・ブテラの強烈な存在感や、冒頭から連続する大破壊シーンを始めとする見せ場の連続は、正に観客へのサービス精神に満ちていると言えるだろう。今後の展開に関係してくる伏線やキャラクターなどの情報を大量に盛り込みながら、1時間51分の長さにまとめた点も非常に上手いと思う。しかしその分、それぞれの要素に割く時間が短く感じられて、結果内容的にあまり印象に残らなかったとの意見があるのも事実。

個人的には、後述する様に、ある程度の映画知識や過去の「ユニバーサル映画のモンスター」への予習が必要なのでは?そう感じた。

とは言っても、「えーっ、時間が無くて何本も見返していられないよ・・・」、という方も多い筈。そんなあなたにピッタリの作品を紹介することにしよう。
その作品とはこれ、2003年公開の映画「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」だ!
リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い (字幕版)

ネモ船長、トム・ソーヤ、ジキル博士とハイド氏、それに透明人間や吸血鬼がチームを組んで悪と闘う内容は、正に今後展開する「ダークユニバース・プロジェクト」への予習作品としても最適!

劇場で見ようかどうしようか?迷っている方は、是非こちらを先にご覧になってみては?

作品中には数々の名作ホラー映画のオマージュが!
あなたの映画知識が試される!

往年のモンスター映画を次世代向けにリメイクし、「ダーク・ユニバース」としてシリーズ化する巨大プロジェクトの第一作だけに、本作には過去の名作ホラー映画の引用やオマージュが数多く含まれている。ネットでは既にそれらのまとめも出始めている様だが、ここでは比較的最近の映画だけを2本紹介することにしよう。

その2本とは、『スペース・バンパイア』と『狼男アメリカン』。実は2本とも物語の舞台となるのは、「ザ・マミー」と同じイギリスのロンドン。王女アマネットが復活するために人間のエネルギーを吸い取る描写や、主人公の死んだ相棒がゾンビとなって度々現れる描写などは、この2本を見て頂くとより楽しめる筈だ。

その他にも様々な作品からの影響が見つけられる筈なので、自信のある方は是非チャレンジしてみては?

最後に

今回は前から3列目での鑑賞となったのだが、映画の序盤はむしろ迫力満点で見やすく感じた。だが、映画の中盤から夜のシーンや暗い中で展開するシーンが多くなり、そうなるとあまりに前方の席では、今何が起きているのか非常に判り難い。

これから劇場で鑑賞される方には、出来ればスクリーン全体が見渡せる後方の席での鑑賞をオススメします。

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(文:滝口アキラ)

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    ライタープロフィール

    滝口アキラ

    滝口アキラ

    滝口アキラ 映画ライターにしてブルース・リー研究家。主な著書に、「ブルースリー超全集」「俺たちのジャッキーチェン」「俺たちの007」などがある。映画のコミカライズや、日本オリジナル映画主題歌などの、「失われた映画カルチャー」にも造詣が深く、TBSラジオ「ウイークエンドシャッフル」へのゲスト出演、今関あきよし監督作品への声優出演、更には「実際に映画に出演する映画ライター」として、現在「毎月1本必ず映画に出る」をノルマに活動中。その抜群の企画力と、交友関係の広さには定評がある。

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