ウルヴァリン最新作『ローガン』が大ヒットスタート!今週の全米興行収入レポート!

全米興収ランキング(3/3〜3/5)

1位(NEW)『ローガン』
2位(↓) 『Get Out』
3位(NEW)『The Shack』
4位(↓)『レゴバットマン ザ・ムービー』
5位(NEW)『Before I Fall』
6位(↓)『ジョン・ウィック:チャプター2』
7位(→)『Hidden Figures』
8位(↓)『グレートウォール』
9位(↓)『フィフティ・シェイズ・ダーカー』
10位(↓)『ラ・ラ・ランド』
(速報値/Box Office Mojo参照)

 今年のアカデミー賞の授賞式が終わり、春の大作シーズンが幕を開けた。その先陣を切って今週堂々1位に輝いたのは、『X-MEN』シリーズのスピンオフとして登場した〝ウルヴァリン〟シリーズの最終作『ローガン』だ。

(c)2016 TWENTIETH CENTURY FOX

 もはや、マーベルヒーロー映画とはスタンスの異なる映画として高い評価を集めているこのシリーズ。もともとマーベル作品の中でも批評受けの良いのがこの『X-MEN』シリーズの最大の特徴だが、近年MCUの興行的な大成功の影で着実に批評を伸ばしている。その極め付けが、〝ウルヴァリン〟シリーズなのである。

 それは、1作目の『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』でアカデミー外国語映画賞受賞経験を持つギャヴィン・フッドが、2作目の『ウルヴァリン:SAMURAI』と今作ではジェームズ・マンゴールドがメガフォンを執っているように、監督の人選からも伺える。さらに大衆映画として扱われてきたアメコミ映画が、本来ならば畑違いのベルリン国際映画祭において、コンペティション部門に挑んだということが作品の出来栄えを保証しているのだ。惜しくも受賞には至らなかったものの、その存在感は別格だ。

 4000館以上のスクリーン数で公開され、初週末3日間で8530万ドルを記録。もちろんこれは今年最高の成績であり、前々作の8500万ドル、前作の5300万ドルを上回る、予想以上の滑り出し。本家の2作目の『X-MEN2』に匹敵するオープニング成績を叩き出したことで、最終的に2億ドルを超える可能性も充分。これから相次ぐ大作ラッシュにどう立ち向かっていくかに注目したい。いずれにしても、『X-MEN』シリーズはスピンオフの『デッドプール』も含めて10作品すべてが1億ドルを超えることを確実なものにした。

 一方、2010年に日本公開され話題となった『エグザム』のスチュアート・ヘイゼルダインの新作『The Shack』は、批評家からの散々なこき下ろしに耐えて初登場3位に健闘。少なからず、オスカーで奮闘を見せた『ハクソー・リッジ』のサム・ワーシントン、『Hidden Figures』が大ヒットを続けているオクタヴィア・スペンサー、この二人のキャストパワーによる効果が大きいだろう。
 また、インディーズ映画界で注目を集める女性監督ライ・ルッソ=ヤングの『Before I Fall』も5位に滑り込んだ。

 さて、今週一番注目すべきは、アカデミー賞関連作の興収の変化である。波乱の展開で一躍脚光を浴び、日本では極めて異例の公開前倒しが決まった作品賞受賞作の『ムーンライト』だ。昨年10月に4館でスタートした同作は、ゴールデングローブ賞直後には1000館を超える拡大を遂げ、それ以降は500館規模で上映が続けられていた。2016年の頂点に輝いた直後となる、19週目の週末でその劇場数は1500館にも急増。

(C)2016 Dos Hermanas, LLC. All Rights Reserved.

 先週比259%というのは、近年の作品賞受賞作でも目を見張る伸びで、アカデミー賞効果は絶大に見える。しかし、授賞式発表の翌日に全米ではVOD配信とソフトリリースがスタートしたので、それがなければベストテンに入るほどの大爆発となっていたと思うと少々惜しい。
 また、作品賞を逃したもののベストテン圏内に粘った『ラ・ラ・ランド』(確定値で圏外に落ちる可能性もあるが)、『Hidden Figures』の両作は、大きな恩恵こそ受けなかったものの、先週比6割強を維持。また外国語映画賞を受賞した『セールスマン』も上映館を増やして順位を押し上げている。

ラ・ラ・ランド

(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.

 来週はついに、『キングコング:髑髏島の巨神』が公開される。ユニバーサル製作で2005年に公開されたピーター・ジャクソン版とは全く異なる今作。2020年のサマーシーズンには、2014年に9300万ドルのオープニングを記録したギャレス・エドワーズ版『GODZILLA ゴジラ』との直接対決となる『Godzilla vs. Kong』が予定されており、それを前に早くもライバルに屈するわけにはいかない。果たしてどんなオープニング成績を叩き出すことができるだろうか。

(文:久保田和馬)

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