ゆとりですが「LEON」を観てみた。名作って悲しい映画のことなの?

はじめまして。1993年2月生まれ、23歳のながちです。
「千と千尋の神隠し」は小3ときに劇場で見てトラウマになりました。

そんな完全なるゆとり世代の私ですが、社会へ出て年上の方と映画の話をする機会が増えました。そして何度となく驚かれる、「ええっあの名作見てないの…!?」のリアクション。

正直に書いてしまうと、クリント・イーストウッド監督が俳優だったことも最近知りましたし、ブルース・リーさんは歴史上の人物みたいな感じです。生まれる前の作品で見たことがあるのはジブリとディズニーとバック・トゥ・ザ・フューチャーくらい(本当に)。

しかしカラオケで80~90年代ソングを歌えたほうがオトナと盛り上がれるように、名作は見ておいたほうがいいような気もしているのです。教養として、共通言語として。

そこで、1人のゆとり女子として名作の感想を書かせていただくことになりました。
初回は、独断と偏見で「LEON(1996年公開)」を選んでみました。アラフォー男性に好きな映画を聞くとだいたい入ってくるからです。

レオン 完全版 (字幕版)

130分の映画の中で幸せな描写が3分ぐらいしかない

日曜夜のリラックスした時間に見てみて、心底びっくりしました。

最初からもうずっと暗い。ぜんぜん救われない。音楽は不気味で怖い。絶望のどん底みたいな台詞の嵐。殺し屋の話ではあるもののグロくはないので見られますが、アクション映画にあるような派手さも痛快さもありません。

そして映画が始まって1時間、ようやくレオン(ジャン・レノ)とマチルダ(ナタリー・ポートマン)に笑顔がこぼれました。ああようやっと、幸せがふたりに訪れたーと一瞬安心しましたが、笑いあうシーンはそれっきり。

絶望1時間、幸せ3分、絶望1時間7分。そんな感じの映画でした。
もしかして名作って悲しい映画のことなの…?

そう考えてしまうほどに、暗澹たる気持ちになりました。

とはいえ、重くて切なくて濃密なふたりの描写は、心をきゅっと締め付けられます。マチルダはレオンに言いました。

「あなたに恋をしたと思うの。なぜなら、胃があたたかいから」

レオンはこう返したんです。

「腹痛が治ってなによりだ」

胸がドキドキするのが恋じゃなかったのかよと。ぐうつらい。

作中、マチルダがとっても可愛いです。おそろしい色気と深い悲しみの演技に、CGもテクノロジーも必要ありませんでした。むしろすごく生身っぽくて、それゆえに心をえぐるものがあります。あえていえば20年前の映画なので、あらゆるセキュリティの甘さにすこしだけ驚きますが、レオンがヤバイから楽勝なんだろうと飲み込めるので問題ないです。

アラフォー男性がなぜ好きなのか非常に気になる

淡々としながらもじわじわと心が変わっていく描写、わびしい安宿のディティール、渋くて無骨なレオンに圧倒的存在感のマチルダ。ひとつひとつ心打たれる台詞、最後の主題歌にいたるまで、世界観のできあがった映画でした。

魅力たっぷりと思いつつ、心酔してしまうとちょっと簡単には戻ってこれなくなりそう。そんな危うさがアラフォー男性の心を鷲掴みにしているのでしょうか。

名作ってむずかしいなあと感じながらも、大人の階段をひとつ上がった気がします。次回はどんな名作に挑戦したらよいでしょうか。おすすめがありましたら、ぜひ教えてください。

(文:ながち)

    ライタープロフィール

    ながち

    ながち

    18歳のときに映画監督を志していたが、たまたま入った大学のサークルで海外旅行に目覚めてしまい、その夢は夢のままに編集者として生きている。きっかけは伊坂幸太郎原作「アヒルと鴨のコインロッカー」の映画を観たときで、「こんな風に原作ファンを裏切らない映画、私もつくりたい」などと思っていた。現在、23歳既婚。涙もろいけれど、悲しい話は嫌いです。

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