感動で、思わずスタンディングオベーションしちゃいそうになりました
感動!いやぁ、音楽っていいもんですね。
劇中ではコンサートの演目としてベートーベンの交響曲第五番「運命」と、シューベルトの未完成交響曲が使われています。これ、オーケストラの演奏としては定番中の定番ですよね。それだけに親しみもあり、そして久しぶりに聴いたこともあって素直に感動しちゃいました。
コンサートホールでの演奏シーンはドローンでも使ったのでしょうか。見たことのない形でオーケストラのメンバーたちを捉えていて、それも感動を盛り上げるのに一役買っていたと思います。まあ、西田マエストロの指揮に圧倒されたのが一番でしたが。
それにしても、よくもこれだけ癖のある、と言うか、個性的な俳優陣を集めたものです。嶋田久作は存在感の塊だし、モロ師岡や斉藤暁はいるだけでなんかクスッとしちゃうし、古舘寬治や村杉蝉之介はなんか怪しげだし。もちろん、その最たる人が“マエストロ”の西田敏行ですが。あれ、どこまでが台詞で、どれがアドリブなんでしょうか。どっちにしても凄すぎ。笑わしてくれ、そして泣かせてもくれましたよ。
そんな個性派揃いの中にあって悩める青年という役柄の主人公を演じた松坂桃李は真面目さ(まともさ?!)が際立つことに。いいバランスだと思いますよ。
かなり壮絶な過去を持つ女の子の役を演じたmiwaは、少々元気すぎで台詞が硬い気もしましたが、あのメンツの中にあって頑張っていたなという感じ。
原作を読んでいないので、どこまで話が同じなのか・違うのか分かりません。
登場人物たちの過去の生い立ちや、それがどのように今に繋がっているかの下りは、かなり“漫画チック”な感じはしたのですが、でも、呆れるほどではなかった。全編に流れるベートーベンやシューベルトの音楽が上手く繋いでくれているからでしょうか。miwa演じる女の子が過去を振り返りながらフルートを独奏するシーンではちょっとウルッとしてしまいましたよ。ま、子どもが出るシーンには弱いと言うだけなんですけどね。
泣いて、笑って、そして最後は納得の感動シーンで締めくくる。娯楽映画として良く出来ています。取っつきにくいオーケストラやクラシック音楽を題材にしているのにとても素直に観ることができました。面白かった。
上映が終わって劇場から出るとき、他のお客さんたちも「面白かったね」と言っている人たちが。素直に感想が言える映画っていいものです。(もちろん、色々と考えさせてくれる奴も嫌いじゃないですが。)
ということで、オススメの一本でした。久しぶりに昔のCDを引っ張り出してクラシックを聴いてみようかな。
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