岸井ゆきの、個性の強い役柄を堪能できる映画5選
公開中の映画『二重生活』と『森山中教習所』に出演されている女優・岸井ゆきのさん。
今年はすでに、連続ドラマも含めたテレビドラマ5本、映画に4本出演し、さらに2本の映画公開も控えています。
これまで出演された多くの作品では、いわゆる”脇役”。
でも、一度見たら忘れない強烈なキャラクターを演じ分け、作品がより深く、面白くなるような印象的なお芝居をされる女優さんです。
そこで、公開中の映画2本と、これまでに出演された中でも特に個性の強い役柄だった映画3本をご紹介します!
『二重生活』
(C)2015「二重生活」フィルムパートナーズ
門脇麦さん主演の公開中映画です。
論文の執筆のために、大学院生である白石珠(門脇麦)がストーカーをすることから引き起こされる一連の事件や、人間模様を描いています。
ストーカーをするシーンでは、手持ちカメラが使用され、実際にストーカーしている気にさせる臨場感があります。
そんな非現実的な場面が多いなかで、白石の友達役として飲み会のシーンで出演されているのが、岸井ゆきのさんです。
出演シーンは少なく、大学院生同士の飲み会の場面だけです。
白石が全体的にモノトーンで落ち着いた服装、感情を表に出さない性格なのに対し、岸井ゆきのさん演じる大学院生は、派手な服装でいかにも学生生活をエンジョイして授業は二の次、という対照的なキャラクターを演じています。
ストーリーが、地味とも言える白石がストーカーにのめり込んでいってしまう非日常を極めていく中で、岸井ゆきのさん演じる大学院生は、現実でいうと多数派のような、ありがちな学生が、ありがちな飲み会に登場することで、作品のバランスがうまく保たれています。
セリフも少ないですが、「観ていて共感できるキャラクターだ」と感じた人も多いのではないでしょうか。
『森山中教習所』
(C)2016 真造圭伍・小学館/「森山中教習所」製作委員会
こちらも、現在公開中の映画です。
野村周平さんと、賀来賢人さんのW主演映画で、自動車教習所に通うなかで二人のひと夏の友情が描かれています。
野村周平さんの恋人役で登場するのが、岸井ゆきのさん。
ショートカットで夏らしい服装が、可愛らしい印象を与えてくれます。
出演シーンのほとんどで牛丼を頬張っている、食いしん坊で欲張りな、ちょっとワガママな女の子・松田千恵子役です。
佐藤清高(野村周平)が好きだけど、清高の思いつきで行動して、はっきりしない性格にバッサリと切り込んで助言していく姿は、「こういう子いるな!」と思わせてくれます。
ワガママで口うるさいけれど、イヤな感じの女の子ではなく、可愛らしさもあるのが千恵子の素敵なところ。そんな憎めない、むしろ応援したくなる女の子を岸井ゆきのさんが丁寧に演じていらっしゃいます。
『MIRACLE デビクロくんと恋の魔法』
(C)2014「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」製作委員会 (C)2013 中村航/小学館
嵐・相葉雅紀さん主演のラブストーリー。
劇中では、クリスマスの時期を描いていますが、夏に観ても爽やかに楽しめる映画になっています。
登場するキャラクターの中でも、ひときわ目立っているのが、岸井ゆきのさん演じる漫画家志望の女の子。
出演シーンはそれほど多くないのですが、服装が派手で、見た目から独特の世界観を持っていることがわかるので、漫画家志望という設定も納得できます。
恋に悩み、男らしくビシっと決められない山本光(相葉雅紀)を、最後まで気遣って応援するところでは優しさも感じられて、誰が観てもハッピーになれる映画の良いエッセンスになっています。
『二重生活』でもそうですが、4月から6月クールで放送されたドラマ『99.9』(TBS)では、歌手を目指す女の子を演じていて、このキャラクターも派手で、服装にインパクトがあります。
岸井さんは、小さくて可愛らしい、ふわっとしたワンピースが似合いそうな女優さんなのですが、派手な服装も着てみれば違和感なく馴染んでしまう、不思議な魅力を持っています。
『サムライフ』
これまで紹介した作品の、明るい性格とは打って変わって、この作品ではいじめに悩み学校にいけない少女を演じています。
三浦貴大さん主演で、自分の学校をつくりたいと実行する教師のストーリーです。
実話をもとに映画化されたもので、三浦貴大さん演じるナガオカの行動力に、観ている私たちもなにか行動したくなります。
そんなナガオカが目標に向かって突っ走っているなかで、現実を見るシーンとして描かれているのが、岸井ゆきのさんが登場する場面です。
映画の後半に登場するので、観終わったあとも印象に残っているはずです。
ナガオカと対峙する場面でも、背中を向けていることが多く、画面からは表情が確認できないこともあるのですが、声だけのお芝居でも引き込まれて、目が離せません。
胸の内を叫ぶ場面でも、思わず息を飲んでしまいました。
映画全体は前向きな作品なので観ていて楽しいのですが、岸井ゆきのさんが登場するシーンは、心に残って、学校について考えるきっかけをくれる場面になっています。
『ピンクとグレー』
今年1月に公開された、Hey!Say!JUMPの中島裕翔さん主演の映画です。
原作をNEWSの加藤シゲアキさんが執筆されたということで、公開前からも話題になっていました。
ひょんなきっかけで芸能界入りした白木蓮吾(中島裕翔)が、芸能界の頂点を上り詰めていく中で感じる葛藤や、孤独を白木の周りの人々を巻き込みながら描いているストーリー。
白木蓮吾の恋人役で登場するのが、岸井ゆきのさんです。
この映画は、原作とは違う時系列で話が進んで行くので、一度観ただけでは把握しきれないのが難しいところ。
原作を読んでから見ると、展開を知っているだけに混乱する点も多くあります。
ただし、ストーリーの多くは芸能界の浮き沈みが描かれていて、役者役で登場する菅田将暉さんや夏帆さんは派手で破天荒な印象。
その中でスーツを身にまとい、社会に馴染んで紛れ込んだごく普通の印象を与えてくれるのが岸井ゆきのさんです。周りが華やかなだけに、普通なはずの岸井ゆきのさんがどこか質素に見えてしまうのですが、急展開続きの映画のなかで、観ている人を冷静にさせてくれる重要なシーンです。
小説も、映画もそれぞれの良さがあって、どちらからでも楽しめるので、まだご覧になっていない方は、ぜひ!
まとめ
紹介した5作を見ると、きらびやかな役から、いわゆる一般的な女性、闇を抱えた女の子などさまざまなキャラクターを演じていますよね。
岸井ゆきのさんが演じるキャラクターがいることで、作品がより面白くなったり、印象に残ったりすることが多いように思います。
今年は新作2本の映画公開も控えていて、大注目の女優さんです。
小柄で可愛らしいだけじゃない岸井ゆきのさんを、ぜひ映画でご覧ください!
(文:kamito努)
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